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第二章・辺境伯夫人へ
20・辺境伯家の幸福
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私が出産した子は、やはり双子だった。
二卵性だったのか二人は余り似ていなかったが、一度に二人の子持ちになった私達は幸せだった。
長男はエリオット、マクシミリアンと同じ銀髪に私譲りの菫色の瞳をしていた。そして次男はオスカー、私と同じ黒髪に赤い目だ。
我がベルード辺境伯家は、とたんに賑やかになる。
マクシミリアンに二人の子供もいて、私は幸せの絶頂にいた。あの大帝国にいた時の孤独など無かったかのように思ってしまうほど┉。
子供の成長はあっという間で、声を発したかと思えば、急に歩き出したりして私達を驚かせる。
「かあさま!ぼくとてをつないで?」
「だめだよ!ぼくとつなぐ~!」
両手にエリオットとオスカーで、二人共私にべったりだ┉。
幸せな悩みかも?だが、向こうにいる父様が寂しそうだぞ?かと思ったら┉
「シルバは父様のだぞ!お前達には渡さん!」
「えぇーっ!だめ~」
「とうさまずるい~」
──私を取り合いする家族┉なんて幸せだろう。
エリオットとオスカーも二歳を過ぎて、そろそろ勉強や運動を始めさせようか?と思っている。
まだ早いかも知れないが、真似事みたいな感じでも今からやっておいた方が、将来あの子達の為になるから┉。
親としては、やりたい事をさせてやりたいし、可能性を伸ばしてやりたいと思う。
この広大な辺境の地を駆け回って遊ぶ、子供達を見ながらマクスと微笑み合う。
「マクス、私は幸せだ!全てあなたのお陰だよ。」
隣にいる愛しい人に感謝を伝える。
「シルバ、私だって幸せ者だ。一生手に入らないと思っていたあなたを自分の物に出来たのだから┉。」
愛してる┉そう呟きながら口付ける。そして、マクスに「次は女の、子が欲しいな?」唐突にそんな事を言われて赤面してしまう。
──んんっ、子供達に聞こえるかと思った!恥ずかしい┉。
だけど、もしかして次の子が!?と今密かに思っている。
確かになるまではマクスには言えないけれど。きっと男でも女でもどちらでも喜んでくれるだろう。
「エリオット様~、オスカー様!あまり遠くに行かれてはいけませんよー!」
今はすっかりとベルード辺境伯家に慣れて、子供達のお目付け役になっているロベルトが大きな声を張り上げる。
ロベルトは今は平民だが、元伯爵家の人間なので、子供達の教育にも剣術にも打って付けの人物だ。あれ程懐いているし、ロベルトに指導を頼んでみようかな?と思う。
それから私達は揃って屋敷に帰って来たところに、非常に慌てている執事のセバスが目に入る。
「セバス、どうした?何をそのように慌てていいるんだ?」
マクスのその言葉にセバスが振り返って、ホッとした顔をする。
「マクシミリアン様、大変です!今王都から使いの者が参りました。その者によりますと、宰相のロハス侯爵家がお取り潰しになりました。何やら密輸に手を染めていたと┉。侯爵家の者は処刑され、それによって王妃様は幽閉されましたが、その後自死したようにございます。」
──私は、衝撃を受けた。あの宰相が失脚し、処刑された┉だと?それに王妃様も自死。なんて事だ┉。
「それで、王子様は?それに王女様もお二人おられたのではないか?」
それには知らせの中で分からぬようで、セバスは伏し目がちに首を横に振る。
──何だろうか┉嫌な予感がする。何か作為的なような┉。
私は、自分が妊娠したかも知れないその時にこのような報せが┉と不安になった。
二卵性だったのか二人は余り似ていなかったが、一度に二人の子持ちになった私達は幸せだった。
長男はエリオット、マクシミリアンと同じ銀髪に私譲りの菫色の瞳をしていた。そして次男はオスカー、私と同じ黒髪に赤い目だ。
我がベルード辺境伯家は、とたんに賑やかになる。
マクシミリアンに二人の子供もいて、私は幸せの絶頂にいた。あの大帝国にいた時の孤独など無かったかのように思ってしまうほど┉。
子供の成長はあっという間で、声を発したかと思えば、急に歩き出したりして私達を驚かせる。
「かあさま!ぼくとてをつないで?」
「だめだよ!ぼくとつなぐ~!」
両手にエリオットとオスカーで、二人共私にべったりだ┉。
幸せな悩みかも?だが、向こうにいる父様が寂しそうだぞ?かと思ったら┉
「シルバは父様のだぞ!お前達には渡さん!」
「えぇーっ!だめ~」
「とうさまずるい~」
──私を取り合いする家族┉なんて幸せだろう。
エリオットとオスカーも二歳を過ぎて、そろそろ勉強や運動を始めさせようか?と思っている。
まだ早いかも知れないが、真似事みたいな感じでも今からやっておいた方が、将来あの子達の為になるから┉。
親としては、やりたい事をさせてやりたいし、可能性を伸ばしてやりたいと思う。
この広大な辺境の地を駆け回って遊ぶ、子供達を見ながらマクスと微笑み合う。
「マクス、私は幸せだ!全てあなたのお陰だよ。」
隣にいる愛しい人に感謝を伝える。
「シルバ、私だって幸せ者だ。一生手に入らないと思っていたあなたを自分の物に出来たのだから┉。」
愛してる┉そう呟きながら口付ける。そして、マクスに「次は女の、子が欲しいな?」唐突にそんな事を言われて赤面してしまう。
──んんっ、子供達に聞こえるかと思った!恥ずかしい┉。
だけど、もしかして次の子が!?と今密かに思っている。
確かになるまではマクスには言えないけれど。きっと男でも女でもどちらでも喜んでくれるだろう。
「エリオット様~、オスカー様!あまり遠くに行かれてはいけませんよー!」
今はすっかりとベルード辺境伯家に慣れて、子供達のお目付け役になっているロベルトが大きな声を張り上げる。
ロベルトは今は平民だが、元伯爵家の人間なので、子供達の教育にも剣術にも打って付けの人物だ。あれ程懐いているし、ロベルトに指導を頼んでみようかな?と思う。
それから私達は揃って屋敷に帰って来たところに、非常に慌てている執事のセバスが目に入る。
「セバス、どうした?何をそのように慌てていいるんだ?」
マクスのその言葉にセバスが振り返って、ホッとした顔をする。
「マクシミリアン様、大変です!今王都から使いの者が参りました。その者によりますと、宰相のロハス侯爵家がお取り潰しになりました。何やら密輸に手を染めていたと┉。侯爵家の者は処刑され、それによって王妃様は幽閉されましたが、その後自死したようにございます。」
──私は、衝撃を受けた。あの宰相が失脚し、処刑された┉だと?それに王妃様も自死。なんて事だ┉。
「それで、王子様は?それに王女様もお二人おられたのではないか?」
それには知らせの中で分からぬようで、セバスは伏し目がちに首を横に振る。
──何だろうか┉嫌な予感がする。何か作為的なような┉。
私は、自分が妊娠したかも知れないその時にこのような報せが┉と不安になった。
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