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第一章・思ってもみない結婚
3・お見合い
あれから二週間経ち、これから何とお見合いだ!
あちらの┉といっても、きっと父親の要氏だけだろうが、結婚話に乗り気になっていると┉
伏木さんの奥様は二年前お亡くなりになっていて寂しいのかもしれない┉だから息子の結婚を急ぐのかな?
だけど当の本人、お見合い相手の直哉さんはどうなんだろう?
直哉さんは、私の一つ年下でFUSHIKIの関連会社にお勤めだそうだ。
そちらで経験を積み、いずれ父親の会社に入って後を継ぐんだろうと思う。
──そんな何もかもに恵まれた人が私との結婚を望む?有り得ないよ!
取り敢えずは指定されたホテルに見合いにやって来たものの不安は隠せない┉
ここに来てしまった以上は悩んでいても仕方ないし┉。
本人に断わられるのは決まっているようなものだし、適当に話しをして帰ろうと思う──そしてそれで終わり!
あれから伏木さんから借金はもう時効であるし、父親の借金を私に┉とは元より考えていないと連絡があった。
でも私の父からしても将来息子同士の結婚を希望していたらしく、見合いだけでもしてもらえないか?と言われて┉
その融通していただいたお金で今の叔父の会社があるのは間違いないし、こうやって私が存在する事自体、そのおかげなのだ┉とその見合いを受ける事にした。
だから今日は頑張ろう!って何を?なんだけど┉
「うわぁ~緊張する。その辺の喫茶店とかじゃないんだ!?こんなホテルでお見合いなんて┉」とおっかなびっくりで待ち合わせのレストランに向かう。
一応、自分で出来る範囲で身だしなみに気を付けてきたつもりだけど、高級ホテルのレストランは気を使う┉まだ料亭とかじゃなくて良かったね?
店に入りレセプションで「伏木さんとの約束なんですが」と声を掛けると、やはり個室を予約してあるようで素晴らしい庭園が良く見える奥の一室に通された。
そして中に入ると──この人が直哉さん?
私は驚いてドキッとした。目の前に物凄く格好いい人が私を待っていたから┉
──いやいやいや┉これはないでしょう?こんなイケメンが私と結婚?これはないって┉!
直哉さんは整った顔立ちをしていて、私より頭ひとつ分くらい背が高くスラリとしている。おまけに高級なスーツに身を包んでいて上品さが際立っていた。
──流石、伏木家の長男だ┉
だけど私と同じ細身かと言うと全く違い、スラリとしながらも適度に筋肉が付いているのがスーツの上からも分かる。
これは脱いだら凄い筋肉なんだろうな┉私とは大違いだ!
それに比べたら自分は┉ってチラリと自分の身体を見たらガッカリで┉。オメガって筋肉つかないんだよねぇ。
あっ、いけない!こんな事考えてる場合じゃないね?
そして気を取り直して挨拶する。
「内藤涼です。今日はよろしくお願いします。私の父が伏木さんのお父様に大変お世話になったようで┉」と、にこやかに挨拶をしたけれど、その後に言われた言葉に凍り付く。
「お金ですよね┉返していただけてたら、私もこんな面倒な場に来ないで済んだんですけどね」
私はそのあまりの言葉に唖然とした┉
そのイケメンな顔で口の片側だけを吊り上げ、蔑むようにそんな事を言い放つ人をじっと見た。
「そ、そんな言い方、酷くない┉ですか?」
そう言われても仕方がないかも知れないけれど、私だって好き好んでここに来た訳じゃない┉それを?
もしかして財産目当てだと思われたのだろうか?
私はただ、父の事を思ってくれていた伏木さんのご恩に少しだけでも報いたいと┉思っただけなのに──。
そう思うと感情が昂ってしまい頬に涙が流れ落ちる。
悔しい┉泣いてしまったら余計にバカにされるのに!泣いたらダメなのに┉
そんな私の様子は意外だったのか、直哉さんは明らかに動揺して困ったような表情になる。そして┉
「すみません。私も急に父からこんな事を言い付かって┉。でもあなたにその憤《いきどお》りをぶつけるのは間違っていました!本当に申し訳ありませんでした。」と頭を下げる。
そんなに素直に謝られてしまったら私の怒りの置きどころがないんだけど┉と思うが、まあ謝ってくれたのなら…と流れ出る涙を一生懸命に拭った。
驚いて怒って泣いて┉この一連の感情の変化はジェットコースター並みだなって思ったら、可笑しくなってちょっと笑ってしまっていた。
でも、そのおかげで気が楽になった!断わられるのは決定だろうし。
こんな風に出会わなければ良かったな┉とは思うけど。
だってこんな格好いい人と出会う事なんて普通ないよね?
あくまで容姿だけで、性格はなし!だけど。
それから二人で、お茶を飲みながらポツリポツリと話しては黙る┉という謎のお見合いは終了する。
──なのに何故だろう?
なんでお付き合いを申し込まれたのだろう?
あちらの┉といっても、きっと父親の要氏だけだろうが、結婚話に乗り気になっていると┉
伏木さんの奥様は二年前お亡くなりになっていて寂しいのかもしれない┉だから息子の結婚を急ぐのかな?
だけど当の本人、お見合い相手の直哉さんはどうなんだろう?
直哉さんは、私の一つ年下でFUSHIKIの関連会社にお勤めだそうだ。
そちらで経験を積み、いずれ父親の会社に入って後を継ぐんだろうと思う。
──そんな何もかもに恵まれた人が私との結婚を望む?有り得ないよ!
取り敢えずは指定されたホテルに見合いにやって来たものの不安は隠せない┉
ここに来てしまった以上は悩んでいても仕方ないし┉。
本人に断わられるのは決まっているようなものだし、適当に話しをして帰ろうと思う──そしてそれで終わり!
あれから伏木さんから借金はもう時効であるし、父親の借金を私に┉とは元より考えていないと連絡があった。
でも私の父からしても将来息子同士の結婚を希望していたらしく、見合いだけでもしてもらえないか?と言われて┉
その融通していただいたお金で今の叔父の会社があるのは間違いないし、こうやって私が存在する事自体、そのおかげなのだ┉とその見合いを受ける事にした。
だから今日は頑張ろう!って何を?なんだけど┉
「うわぁ~緊張する。その辺の喫茶店とかじゃないんだ!?こんなホテルでお見合いなんて┉」とおっかなびっくりで待ち合わせのレストランに向かう。
一応、自分で出来る範囲で身だしなみに気を付けてきたつもりだけど、高級ホテルのレストランは気を使う┉まだ料亭とかじゃなくて良かったね?
店に入りレセプションで「伏木さんとの約束なんですが」と声を掛けると、やはり個室を予約してあるようで素晴らしい庭園が良く見える奥の一室に通された。
そして中に入ると──この人が直哉さん?
私は驚いてドキッとした。目の前に物凄く格好いい人が私を待っていたから┉
──いやいやいや┉これはないでしょう?こんなイケメンが私と結婚?これはないって┉!
直哉さんは整った顔立ちをしていて、私より頭ひとつ分くらい背が高くスラリとしている。おまけに高級なスーツに身を包んでいて上品さが際立っていた。
──流石、伏木家の長男だ┉
だけど私と同じ細身かと言うと全く違い、スラリとしながらも適度に筋肉が付いているのがスーツの上からも分かる。
これは脱いだら凄い筋肉なんだろうな┉私とは大違いだ!
それに比べたら自分は┉ってチラリと自分の身体を見たらガッカリで┉。オメガって筋肉つかないんだよねぇ。
あっ、いけない!こんな事考えてる場合じゃないね?
そして気を取り直して挨拶する。
「内藤涼です。今日はよろしくお願いします。私の父が伏木さんのお父様に大変お世話になったようで┉」と、にこやかに挨拶をしたけれど、その後に言われた言葉に凍り付く。
「お金ですよね┉返していただけてたら、私もこんな面倒な場に来ないで済んだんですけどね」
私はそのあまりの言葉に唖然とした┉
そのイケメンな顔で口の片側だけを吊り上げ、蔑むようにそんな事を言い放つ人をじっと見た。
「そ、そんな言い方、酷くない┉ですか?」
そう言われても仕方がないかも知れないけれど、私だって好き好んでここに来た訳じゃない┉それを?
もしかして財産目当てだと思われたのだろうか?
私はただ、父の事を思ってくれていた伏木さんのご恩に少しだけでも報いたいと┉思っただけなのに──。
そう思うと感情が昂ってしまい頬に涙が流れ落ちる。
悔しい┉泣いてしまったら余計にバカにされるのに!泣いたらダメなのに┉
そんな私の様子は意外だったのか、直哉さんは明らかに動揺して困ったような表情になる。そして┉
「すみません。私も急に父からこんな事を言い付かって┉。でもあなたにその憤《いきどお》りをぶつけるのは間違っていました!本当に申し訳ありませんでした。」と頭を下げる。
そんなに素直に謝られてしまったら私の怒りの置きどころがないんだけど┉と思うが、まあ謝ってくれたのなら…と流れ出る涙を一生懸命に拭った。
驚いて怒って泣いて┉この一連の感情の変化はジェットコースター並みだなって思ったら、可笑しくなってちょっと笑ってしまっていた。
でも、そのおかげで気が楽になった!断わられるのは決定だろうし。
こんな風に出会わなければ良かったな┉とは思うけど。
だってこんな格好いい人と出会う事なんて普通ないよね?
あくまで容姿だけで、性格はなし!だけど。
それから二人で、お茶を飲みながらポツリポツリと話しては黙る┉という謎のお見合いは終了する。
──なのに何故だろう?
なんでお付き合いを申し込まれたのだろう?
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