9 / 108
第一章・思ってもみない結婚
9・偶然
伊織に言わせると、アルファとオメガの出会いなんていくらでもあるらしい┉私、一切なかったですけど?
今夜はハイスペックなアルファとオメガが大勢集まるパーティーが開かれるんだそうで┉
私は伊織に言われるままオシャレする事に。
普段地味目な服しか着ないからな?ファッション誌の担当に今のトレンドとか聞いておけば良かった┉
伊織は悩みまくる私に冷たい視線を送るが、仕方ないな~って、服を選んでくれる。
伊織がパパパっと選んでくれた服を見て、わぁ~こんなオシャレしていかないとダメなの?と怖気付いてしまったのだが、メイクも伊織がしてくれると言うのでちょっと安心する。
私は普段着ないような服に身を包み、メイクを綺麗に施された自分を見て驚愕した!
「なかなかじゃない私!悪くないよね?」と伊織に確認するけど、ハイハイと適当に返される。
伊織は流石場馴れしていると見えて、何もかもが物凄くキマっている。
これじゃあ、男も女も寄ってくるハズだなぁ┉って感心する。
私は初めてだし伊織の後ろに隠れていればいいか!とドキドキする心を落ち着かせた。
会場の高級ホテル高層階にあるラウンジは、その店外にも既にキラキラとしたアルファやオメガで溢れ返っていた。
──これ絶対に場違いだね┉
ヤバい、ヤバいと繰り返す私を横目に見ながら伊織は大丈夫!と私を引っ張って会場に入っていく。
ラウンジに入ると、その場に居る人達が私達を見て静まり返り┉何故か瞬間どっとどよめきが起きる。
何?一体何ごとなの…伊織の知り合いか?この子、どれだけ来てんの?すっかり人気者なんだね┉
「凄い┉」「┉だよね?」と何やら聞こえてくるが、歓声が大きくて良く聞こえない。
「ちょっと伊織!ここって煩いね?」
伊織は、そう?なんて一言だけで堂々と会場を進んで行く。
そしてバーカウンターの前まで来ると慣れた様子でお酒をバーテンに頼んだ。
私と言えば、横から私も同じ物を┉と頼むのが精一杯で。昨日の今日で強いお酒頼んでないよね?
お酒をちびちび飲んで、やっと落ち着いた私は、周りを見る余裕が出来る。
見渡すと、何処からこんなに人が?と思うほどだ。
皆んな出会いを求めてるんだね?知らなかった世界だ。
そんな事を思って何やら感動していると
「君達、オメガだよね?一緒に話さない?」と先程から一際目立っていた男性四人組が声を掛けてきた。
──えっ、早速声掛けられた?やめて~緊張するって。それにしても高級そうなスーツ着てるね?この人達┉
「まあ、いいけど。だけど今日はお持ち帰りはナシだからね?」と伊織が慣れたふうに言った。
カッコいいな┉伊織。流石だなぁと思っていると、何やら視線を感じて┉
──何でこんな所に┉嘘でしょ?
「直哉さん、こんな所でお会いするとは┉」
なんと四人組のうちの一人が直哉さんだった!┉無茶苦茶バツが悪い。お見合いした二人がこんな所で?って┉
私、今日初めての参加なのに┉信じてもらえるかな?
でも良く考えたら直哉さんだって来てるよね?だったら言い訳しなくていいのか。
そんな二人を見て伊織と他の三人は不思議な顔をしている。
その内、ハッと伊織が気付いて、昨日はありがとうございましたと礼を言う。
ますます不思議顔の三人┉
「この二人、お見合いしたんですよ~。」と言った伊織の声にその三人だけでなく、こちらを伺っていた人達も驚きの声を上げる。
やだな┉直哉さんは伏木家の長男だ。世間的にも有名人なんだろうし、私が見合い相手だって分かったら、さぞかし恥ずかしいだろう。
申し訳ない気持ちで俯いた私の背にそっと手をやった直哉さんは、伊織とその三人にちょっと二人にさせて┉と言ってカウンターの端に導いて行く。
そして二人きりになった私達はそこに腰掛けた。
「涼さんが居たのでビックリしました。おまけに見た目も少し違っていて┉はじめ違う人なのか?って思いましたけど。」
うわぁ、恥ずかしい。派手だった?これ。┉引いたかな?
「信じて貰えないかもしれませんが、こういう場始めててなんですよ私。一緒に来た友達にメイクとかして貰って、似合ってないですよね?やっぱり┉」恥ずかしさを隠したくて言い訳めいた事を言ってしまう。
「凄い似合ってますよ。綺麗です┉」照れくさそうに直哉さんがそう言うので、余計恥ずかしくなった。
「ところで昨日お願いした父と会っていただく件は考えていただけましたか?」
そうなのだ。直哉さんのお父様と会う┉
ちょっと怖いような複雑な感情になってしまって即答できなかった。
やはり母の事を考えてしまうからだろうか┉?
私から見たら両親は、普通の夫婦だったように思う。
だけど、子供である私や仕事を離れたら?って思うと、二人だけの時は何か溝のような物があったように感じてしまう。考え過ぎかな┉
そうなると、その責任の一端は伏木さんだ。
そして、母は幸せだったのか?と。
そんな事を考えてしまったが、ここでこうやって会えたのも縁なんだろう。
──分かりました。私もお会いしたいです┉と答えた。
今夜はハイスペックなアルファとオメガが大勢集まるパーティーが開かれるんだそうで┉
私は伊織に言われるままオシャレする事に。
普段地味目な服しか着ないからな?ファッション誌の担当に今のトレンドとか聞いておけば良かった┉
伊織は悩みまくる私に冷たい視線を送るが、仕方ないな~って、服を選んでくれる。
伊織がパパパっと選んでくれた服を見て、わぁ~こんなオシャレしていかないとダメなの?と怖気付いてしまったのだが、メイクも伊織がしてくれると言うのでちょっと安心する。
私は普段着ないような服に身を包み、メイクを綺麗に施された自分を見て驚愕した!
「なかなかじゃない私!悪くないよね?」と伊織に確認するけど、ハイハイと適当に返される。
伊織は流石場馴れしていると見えて、何もかもが物凄くキマっている。
これじゃあ、男も女も寄ってくるハズだなぁ┉って感心する。
私は初めてだし伊織の後ろに隠れていればいいか!とドキドキする心を落ち着かせた。
会場の高級ホテル高層階にあるラウンジは、その店外にも既にキラキラとしたアルファやオメガで溢れ返っていた。
──これ絶対に場違いだね┉
ヤバい、ヤバいと繰り返す私を横目に見ながら伊織は大丈夫!と私を引っ張って会場に入っていく。
ラウンジに入ると、その場に居る人達が私達を見て静まり返り┉何故か瞬間どっとどよめきが起きる。
何?一体何ごとなの…伊織の知り合いか?この子、どれだけ来てんの?すっかり人気者なんだね┉
「凄い┉」「┉だよね?」と何やら聞こえてくるが、歓声が大きくて良く聞こえない。
「ちょっと伊織!ここって煩いね?」
伊織は、そう?なんて一言だけで堂々と会場を進んで行く。
そしてバーカウンターの前まで来ると慣れた様子でお酒をバーテンに頼んだ。
私と言えば、横から私も同じ物を┉と頼むのが精一杯で。昨日の今日で強いお酒頼んでないよね?
お酒をちびちび飲んで、やっと落ち着いた私は、周りを見る余裕が出来る。
見渡すと、何処からこんなに人が?と思うほどだ。
皆んな出会いを求めてるんだね?知らなかった世界だ。
そんな事を思って何やら感動していると
「君達、オメガだよね?一緒に話さない?」と先程から一際目立っていた男性四人組が声を掛けてきた。
──えっ、早速声掛けられた?やめて~緊張するって。それにしても高級そうなスーツ着てるね?この人達┉
「まあ、いいけど。だけど今日はお持ち帰りはナシだからね?」と伊織が慣れたふうに言った。
カッコいいな┉伊織。流石だなぁと思っていると、何やら視線を感じて┉
──何でこんな所に┉嘘でしょ?
「直哉さん、こんな所でお会いするとは┉」
なんと四人組のうちの一人が直哉さんだった!┉無茶苦茶バツが悪い。お見合いした二人がこんな所で?って┉
私、今日初めての参加なのに┉信じてもらえるかな?
でも良く考えたら直哉さんだって来てるよね?だったら言い訳しなくていいのか。
そんな二人を見て伊織と他の三人は不思議な顔をしている。
その内、ハッと伊織が気付いて、昨日はありがとうございましたと礼を言う。
ますます不思議顔の三人┉
「この二人、お見合いしたんですよ~。」と言った伊織の声にその三人だけでなく、こちらを伺っていた人達も驚きの声を上げる。
やだな┉直哉さんは伏木家の長男だ。世間的にも有名人なんだろうし、私が見合い相手だって分かったら、さぞかし恥ずかしいだろう。
申し訳ない気持ちで俯いた私の背にそっと手をやった直哉さんは、伊織とその三人にちょっと二人にさせて┉と言ってカウンターの端に導いて行く。
そして二人きりになった私達はそこに腰掛けた。
「涼さんが居たのでビックリしました。おまけに見た目も少し違っていて┉はじめ違う人なのか?って思いましたけど。」
うわぁ、恥ずかしい。派手だった?これ。┉引いたかな?
「信じて貰えないかもしれませんが、こういう場始めててなんですよ私。一緒に来た友達にメイクとかして貰って、似合ってないですよね?やっぱり┉」恥ずかしさを隠したくて言い訳めいた事を言ってしまう。
「凄い似合ってますよ。綺麗です┉」照れくさそうに直哉さんがそう言うので、余計恥ずかしくなった。
「ところで昨日お願いした父と会っていただく件は考えていただけましたか?」
そうなのだ。直哉さんのお父様と会う┉
ちょっと怖いような複雑な感情になってしまって即答できなかった。
やはり母の事を考えてしまうからだろうか┉?
私から見たら両親は、普通の夫婦だったように思う。
だけど、子供である私や仕事を離れたら?って思うと、二人だけの時は何か溝のような物があったように感じてしまう。考え過ぎかな┉
そうなると、その責任の一端は伏木さんだ。
そして、母は幸せだったのか?と。
そんな事を考えてしまったが、ここでこうやって会えたのも縁なんだろう。
──分かりました。私もお会いしたいです┉と答えた。
あなたにおすすめの小説
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
僕はお別れしたつもりでした
まと
BL
遠距離恋愛中だった恋人との関係が自然消滅した。どこか心にぽっかりと穴が空いたまま毎日を過ごしていた藍(あい)。大晦日の夜、寂しがり屋の親友と二人で年越しを楽しむことになり、ハメを外して酔いつぶれてしまう。目が覚めたら「ここどこ」状態!!
親友と仲良すぎな主人公と、別れたはずの恋人とのお話。
⚠️趣味で書いておりますので、誤字脱字のご報告や、世界観に対する批判コメントはご遠慮します。そういったコメントにはお返しできませんので宜しくお願いします。
もう一度君に会えたなら、愛してると言わせてくれるだろうか
まんまる
BL
王太子であるテオバルトは、婚約者の公爵家三男のリアンを蔑ろにして、男爵令嬢のミランジュと常に行動を共にしている。
そんな時、ミランジュがリアンの差し金で酷い目にあったと泣きついて来た。
テオバルトはリアンの弁解も聞かず、一方的に責めてしまう。
そしてその日の夜、テオバルトの元に訃報が届く。
大人になりきれない王太子テオバルト×無口で一途な公爵家三男リアン
ハッピーエンドかどうかは読んでからのお楽しみという事で。
テオバルドとリアンの息子の第一王子のお話を《もう一度君に会えたなら~2》として上げました。
※画像は男の子メーカーpicrewさんよりお借りしました。
運命じゃない人
万里
BL
旭は、7年間連れ添った相手から突然別れを告げられる。「運命の番に出会ったんだ」と語る彼の言葉は、旭の心を深く傷つけた。積み重ねた日々も未来の約束も、その一言で崩れ去り、番を解消される。残された部屋には彼の痕跡はなく、孤独と喪失感だけが残った。
理解しようと努めるも、涙は止まらず、食事も眠りもままならない。やがて「番に捨てられたΩは死ぬ」という言葉が頭を支配し、旭は絶望の中で自らの手首を切る。意識が遠のき、次に目覚めたのは病院のベッドの上だった。
当たり前の幸せ
ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。
初投稿なので色々矛盾などご容赦を。
ゆっくり更新します。
すみません名前変えました。
【完結済】極上アルファを嵌めた俺の話
降魔 鬼灯
BL
ピアニスト志望の悠理は子供の頃、仲の良かったアルファの東郷司にコンクールで敗北した。
両親を早くに亡くしその借金の返済が迫っている悠理にとって未成年最後のこのコンクールの賞金を得る事がラストチャンスだった。
しかし、司に敗北した悠理ははオメガ専用の娼館にいくより他なくなってしまう。
コンサート入賞者を招いたパーティーで司に想い人がいることを知った悠理は地味な自分がオメガだとバレていない事を利用して司を嵌めて慰謝料を奪おうと計画するが……。
繋ぎの婚約を契約通り解消しようとしたら、王宮に溺愛軟禁されました
こたま
BL
エレンは子爵家のオメガ令息として産まれた。年上のアルファの王子殿下と年齢が釣り合うオメガ令息が少なく、他国との縁組も纏まらないため家格は低いが繋ぎとして一応婚約をしている。王子のことは兄のように慕っており、初恋の人ではあるけれど、契約終了時期か王子に想い人が現れた時には解消されるものと考えていた。ところが婚約解消時期の直前に王子宮に軟禁された。結婚を承諾するまでここから出さないと王子から溢れるほどの愛を与えられる。ハッピーエンドオメガバースBLです。