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第一章・グラン聖国のスリジャ
7・衝撃の事実
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実はスリジャもアルジェも旅は初めてだ。
神の御使いだって、派遣されていろんな国々に行く場合があるのに、何故かスリジャが行くことはなかった。
出来たら行ってみたいと思っていたのに、直前になって変更になったり行かなくてよくなったりしていた。あれはもしかして父上や兄上の力が及んでの事だったのか…?
今となっては真実は分からないけど、だからこの旅で馬車から見る風景には全く飽きることがない。
毎日わぁ~凄い!だの、わぁ~綺麗だのとつい言ってしまう私達を、皆は温かい目で見てくれていた。道端の花でさえキラキラに見えるなぁ~。
そしてあれから一週間。
とうとう国境の砦までやって来た。この砦の門を越えると、そこはもうラシア王国だ。
そしてここで故国の馬車を降りることになる。故郷の御者や従者達とはお別れだ…
ここからはラシアの使者と共に、あちらの者達の手で王都ガルシアの城まで向かうのだ。
荷物の受け渡しや伝達をする時間が必要なため、今日はこちらで休む事になっている。
──ん?先程からラシアの人々が、チラリとこちらを見て何やら赤くなったりしているようだが、どうしたのだろうか…私の格好が変なのかな?珍しいのかな?って思うけど、アルジェに聞いても放っておいて良いんじゃないですかね~と、気にしている様子もない。
あんなにジロジロと見られてたら普通気になるよね?と思うが…それでも気を取り直して砦の塔に入った。
砦の塔は一階はホールのように広間になっている。二階以上はいくつもの部屋に仕切られていて、その中で最上階の一番大きな部屋に通された。
風の影響があるからなのか、思った以上に小さな窓から外を眺めると、すぐ側にはまだ故郷の地が広がっているのが見えて…何とも寂しい気持ちになる。
──ダメ、ダメ!感傷に浸っている場合じゃない!新しい世界を見るんだ…って自分で決めたよね?
寂しい気持ちは此処に置いて前だけ見よう!と自分で自分を叱咤激励する。
暫しゆっくりと旅の疲れを癒やしていたところに、使者が到着してお目通りを願っております…との声が。
使者というからには、ある程度位の高い方だろうと、失礼にならないようにアルジェと二人、きちんとした服装でお迎えする。
グランの礼服は、フワリとした薄衣を何枚も重ねたものを腰の辺りで帯紐で止めた優美なラインが特徴的で、何処となく女性のドレスにも見えてしまうデザインだ。
ちょっと派手じゃない?って思ったけれど、皆が絶賛した淡黄色でオーダーしたものを着る。
どうぞお入り下さいと声を掛けて、使者としてそこに現れたのは見上げるほど背の高いガッシリとした体格の騎士。
こんな立派な身体なら小柄な自分など一捻りだろうな…なんて思ってしまった。だけど…
──ん?何故か騎士が何やら固まってしまっている…真っ直ぐに私の方を見ているが微動だにしない。
一瞬こちらも固まってしまったが、どうかされましたか?とやんわりと声を掛ける。
それにハッと我に返ったらしい騎士。
「大変失礼致しました王子殿下。私は近衛騎士団副団長のアスバル・グルシアと申します。ラシア王国王から申しつかりまして、お迎えにまいりました。この後はしっかりとお守り致しまして王城までお連れ致します!」と深々と頭を下げた。
──ラシア王国の人って、こんなに立派な体格なんだろうか?そういえば塔の辺りにいた人もそうだったな…と気付く。
だとしたら、ロイ王子もこんなふうに素敵になっているのかな?って思い浮かべてしまって顔を赤らめる。ちょっとドキドキしちゃうな…
「わざわざおいでいただきまして、ありがとうございます。私はグラン聖国第四王子、スリジャ・アル・カスバートです。これから先よろしくお願いします」
挨拶を返すと、いゃぁ~ホントに男なんですね…なんて呟きが聞こえたような気がしたが、無事使者の方との対面を終えてホッとする。
ここからは平坦な土地が続いて、あと2日ほど馬車で走ると王都まで着く。
──あぁ、いよいよだな…
◇◇◇◇
目前まで王城が近づいてきた。派手さはないが重厚な造りの城は堅牢な佇まいが感じられる。この高い城壁にぐるりと囲まれた守りを見るかぎり、もしも戦争が起きたとしても容易くは攻略出来ないと思われる。
巨大な門をくぐり抜け、なだらかに続く石畳の道を進んでいく。
そして城正面の扉の前で馬車がキィーっと停まった。
先触れを出していたので、私達の到着を迎えようと王族の皆様達が居並び待っていてくださっているようだ。
お待たせするのは申し訳ないので早々と馬車から出なければ…と焦る。
初めてこちらの王族の方々に…というか、何よりロイ王子に久しぶりにお会いできるという事で、珍しく今日は精一杯仕度をしてきた。
ロイ王子の青い瞳に合わせてブルーの礼服を着て、髪は後ろでひとつにまとめ黄金の蔦を形どった髪飾りを付けている。お綺麗ですね…とアルジェの太鼓判につい頬が緩んでいた。
アルジェがまず馬車を颯爽と降り、私の手を取って降ろしてくれる。そして居並ぶ方々の前まで、静々と進んで…
「お初にお目にかかります。グラン聖国第四王子スリジャ・アル・カスバートと申します。ご縁がありましてこちらの王族としてお迎えいただく事になりました。どうぞよろしくお願い致します。」
少し緊張していたが挨拶は大事だから…と丁寧にそう言って微笑んだ。すると、こちらを凝視しながら身動きもしない目の前の方と、パチっと目が合った。
──白金の髪に青空のように澄んだ瞳…もしかしてロイ王子?
そう思った途端に脚が震えだす。面影はもちろんあるがまるで違う!一目で鍛え抜かれているとわかるその体躯。キラキラと無邪気に輝いていた瞳は、切れ長で落ち着きのある眼差しになっていた。
──匂い立つような色気の、大人の男性だ…
それにすっかりと動揺してしまって、その心を何とか抑えるよう努力して笑顔を向けながら一歩ロイ王子に近づこうとした。その時、私とロイ王子の間に立ちはだかるようにサッと前に現れた人物が。何だろうと呆気にとられていると…
「スリジャ様、私があなたの婚約者になりますラシア王国第三王子アラン・ギルフォードです!」
──アラン王子!?結婚相手は…ロイ王子じゃないの?
神の御使いだって、派遣されていろんな国々に行く場合があるのに、何故かスリジャが行くことはなかった。
出来たら行ってみたいと思っていたのに、直前になって変更になったり行かなくてよくなったりしていた。あれはもしかして父上や兄上の力が及んでの事だったのか…?
今となっては真実は分からないけど、だからこの旅で馬車から見る風景には全く飽きることがない。
毎日わぁ~凄い!だの、わぁ~綺麗だのとつい言ってしまう私達を、皆は温かい目で見てくれていた。道端の花でさえキラキラに見えるなぁ~。
そしてあれから一週間。
とうとう国境の砦までやって来た。この砦の門を越えると、そこはもうラシア王国だ。
そしてここで故国の馬車を降りることになる。故郷の御者や従者達とはお別れだ…
ここからはラシアの使者と共に、あちらの者達の手で王都ガルシアの城まで向かうのだ。
荷物の受け渡しや伝達をする時間が必要なため、今日はこちらで休む事になっている。
──ん?先程からラシアの人々が、チラリとこちらを見て何やら赤くなったりしているようだが、どうしたのだろうか…私の格好が変なのかな?珍しいのかな?って思うけど、アルジェに聞いても放っておいて良いんじゃないですかね~と、気にしている様子もない。
あんなにジロジロと見られてたら普通気になるよね?と思うが…それでも気を取り直して砦の塔に入った。
砦の塔は一階はホールのように広間になっている。二階以上はいくつもの部屋に仕切られていて、その中で最上階の一番大きな部屋に通された。
風の影響があるからなのか、思った以上に小さな窓から外を眺めると、すぐ側にはまだ故郷の地が広がっているのが見えて…何とも寂しい気持ちになる。
──ダメ、ダメ!感傷に浸っている場合じゃない!新しい世界を見るんだ…って自分で決めたよね?
寂しい気持ちは此処に置いて前だけ見よう!と自分で自分を叱咤激励する。
暫しゆっくりと旅の疲れを癒やしていたところに、使者が到着してお目通りを願っております…との声が。
使者というからには、ある程度位の高い方だろうと、失礼にならないようにアルジェと二人、きちんとした服装でお迎えする。
グランの礼服は、フワリとした薄衣を何枚も重ねたものを腰の辺りで帯紐で止めた優美なラインが特徴的で、何処となく女性のドレスにも見えてしまうデザインだ。
ちょっと派手じゃない?って思ったけれど、皆が絶賛した淡黄色でオーダーしたものを着る。
どうぞお入り下さいと声を掛けて、使者としてそこに現れたのは見上げるほど背の高いガッシリとした体格の騎士。
こんな立派な身体なら小柄な自分など一捻りだろうな…なんて思ってしまった。だけど…
──ん?何故か騎士が何やら固まってしまっている…真っ直ぐに私の方を見ているが微動だにしない。
一瞬こちらも固まってしまったが、どうかされましたか?とやんわりと声を掛ける。
それにハッと我に返ったらしい騎士。
「大変失礼致しました王子殿下。私は近衛騎士団副団長のアスバル・グルシアと申します。ラシア王国王から申しつかりまして、お迎えにまいりました。この後はしっかりとお守り致しまして王城までお連れ致します!」と深々と頭を下げた。
──ラシア王国の人って、こんなに立派な体格なんだろうか?そういえば塔の辺りにいた人もそうだったな…と気付く。
だとしたら、ロイ王子もこんなふうに素敵になっているのかな?って思い浮かべてしまって顔を赤らめる。ちょっとドキドキしちゃうな…
「わざわざおいでいただきまして、ありがとうございます。私はグラン聖国第四王子、スリジャ・アル・カスバートです。これから先よろしくお願いします」
挨拶を返すと、いゃぁ~ホントに男なんですね…なんて呟きが聞こえたような気がしたが、無事使者の方との対面を終えてホッとする。
ここからは平坦な土地が続いて、あと2日ほど馬車で走ると王都まで着く。
──あぁ、いよいよだな…
◇◇◇◇
目前まで王城が近づいてきた。派手さはないが重厚な造りの城は堅牢な佇まいが感じられる。この高い城壁にぐるりと囲まれた守りを見るかぎり、もしも戦争が起きたとしても容易くは攻略出来ないと思われる。
巨大な門をくぐり抜け、なだらかに続く石畳の道を進んでいく。
そして城正面の扉の前で馬車がキィーっと停まった。
先触れを出していたので、私達の到着を迎えようと王族の皆様達が居並び待っていてくださっているようだ。
お待たせするのは申し訳ないので早々と馬車から出なければ…と焦る。
初めてこちらの王族の方々に…というか、何よりロイ王子に久しぶりにお会いできるという事で、珍しく今日は精一杯仕度をしてきた。
ロイ王子の青い瞳に合わせてブルーの礼服を着て、髪は後ろでひとつにまとめ黄金の蔦を形どった髪飾りを付けている。お綺麗ですね…とアルジェの太鼓判につい頬が緩んでいた。
アルジェがまず馬車を颯爽と降り、私の手を取って降ろしてくれる。そして居並ぶ方々の前まで、静々と進んで…
「お初にお目にかかります。グラン聖国第四王子スリジャ・アル・カスバートと申します。ご縁がありましてこちらの王族としてお迎えいただく事になりました。どうぞよろしくお願い致します。」
少し緊張していたが挨拶は大事だから…と丁寧にそう言って微笑んだ。すると、こちらを凝視しながら身動きもしない目の前の方と、パチっと目が合った。
──白金の髪に青空のように澄んだ瞳…もしかしてロイ王子?
そう思った途端に脚が震えだす。面影はもちろんあるがまるで違う!一目で鍛え抜かれているとわかるその体躯。キラキラと無邪気に輝いていた瞳は、切れ長で落ち着きのある眼差しになっていた。
──匂い立つような色気の、大人の男性だ…
それにすっかりと動揺してしまって、その心を何とか抑えるよう努力して笑顔を向けながら一歩ロイ王子に近づこうとした。その時、私とロイ王子の間に立ちはだかるようにサッと前に現れた人物が。何だろうと呆気にとられていると…
「スリジャ様、私があなたの婚約者になりますラシア王国第三王子アラン・ギルフォードです!」
──アラン王子!?結婚相手は…ロイ王子じゃないの?
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