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46.ダンジョン捜索5 制服を着た男
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ヒートパックで温めた、MREレ-ションをテ-ブルに広げて、チ-ム『ファルコン』の面々は、それぞれ好きなメニューの料理を食べている。
ヒートパックで温めると、料理の温度は八十度近くまで温まる。
別のビニール袋に水を入れて温めれば、コ-ヒ-、ココア等も美味しく飲めるのだ。
クロエとジュリアンは、お宝に浮かれて酒を出せとうるさいが、この後の戦いを考えると……
出せる訳がねえだろう!
「琴祢、この武器のコピーは作れる?」
ティスは、ドワーフの作った武器を、スキャンテ-ブルの上に置き、琴祢に話しかける。
「うん、コピー出来るけど……エンチャントで付与された、性能まではコピー出来ないみたい」
いくら材料が揃っていても、オートモジュールジェネレーターでは、魔法のような性能まではコピー出来ないらしい。
「それじゃ、この武器とオーブを、マスターに送ってもらえる」
ティスは、琴祢に武器専用のストックスペースに、転送するように伝える。
この武器専用のストックスペースは、響のフード付きロングコートの裏側へとつながっている。
「マスター、ドワーフに作って貰った武器を、琴祢に転送してもらいました。全てアダマンタイト製で、エンチャントで水属性を付与しています」
ティスは、転送した武器と入れ替わりに、刀身が折れ曲がった魔剣を取出し、再び王都アルンのドワ-フの鍛冶屋へと向かった。
響は、ロングコートの裏側から、武器を取出しテーブルに並べて行く。
・ブロードソード、二振り、全長は七十センチ、重量千四百グラム。
切り合い断ち切るための刀剣。
・カッツバルゲル、一振り、全長は八十五センチ、重量二千グラム。
広めの刀身を持つ近接戦闘用のショートソード。
・レイピア、一振り、全長は百二十センチ、重量千三百グラム。
細身で先端の鋭く尖った刺突用の片手剣。
・パルチザン、一槍、全長は二百センチ、重量三千グラム。
斬る・突く機能を備えた長槍。
・ダガーナイフ、四振り、全長は三十センチ、重量四百グラム。
諸刃の短剣。
響は、カッツバルゲルとダガーナイフを、一振りずつ取り装備する。
ジュリアン・コ-ンは、パルチザン一槍とダガーナイフ。
ア-リン・リドルは、レイピア一振りとダガーナイフ。
モカ・ピンチは、ブロードソード二振りとダガーナイフを、それぞれ取って行く。
そして響は、ア-リンに弓矢が五十本入った矢筒を渡し、クロエには、拳にはめて打撃力を強化するための武器、ナックルダスター二つを渡した。
これらにも、エンチャントで能力付与したのは、言うまでもない。
「助けてくれ~!」
響達が、四十九階層を下り五十階層に辿り着くと、ダンジョンの奥から王国警備隊の制服を着た男が、傷だらけで何かから逃げるように走って来る。
「あれは、王国警備隊の制服だな……何でこんな所にいるんだ?」
「ジュリアン! 騙されてんじゃないよ!」
ジュリアンの疑問に、クロエは、ア-リンから受け取った火炎瓶にマッチで火を点けて、王国警備隊の制服を着た男に向けて投げ付ける。
王国警備隊の制服を着た男は、投げられた火炎瓶を避けるが、地面に落ちた火炎瓶の炎は、思いのほか燃え上がり男の洋服に引火する。
「うぉぉぉ……何をする! 水……水~」
王国警備隊の制服を着た男は、水を求めて走り回る。
「いつまでも下手な演技をしてんじゃないよ! 王国警備隊の兵隊に、レベル五十以上の奴がいるはずがないだろう!」
クロエには、相手のステ-タスを見る事が出来るスキルを持っていた。
「まさか魔族が一緒とは、思わなかったぞ。お前達出て来い!」
男の声に呼ばれて現れたのは、ミノタウロスの餌食になった冒険者達だった。
その中には、ジュリアン達の顔見知りも多数おり、響達に死人の群れが近づいて来る。
「何なのよ! 何でこんな事……」
震えるモカの目の前にいる死人の群れの中には、モカの友達の父親冒険者がいた。
父のいないモカを、幼い頃から自分の娘と同じように接してくれた。、相談にも快くのってくれた。
モカが冒険者になる時に、ジュリアンを紹介してくれたのも彼だった。
そんな彼を前にして、いくら死んでいるとは言え、自分自身で友達の父親に手に掛ける事は、モカには出来ない。
近づいて来る死人の群れから、後ずさりをするモカ達の横を抜けて、響が前に出る。
「ウォータースラッシュ!」
響は、カッツバルゲルを居合の如く横一線に振りぬくと、斬撃が死人の群れに向けてはしる。
その斬撃は、死人六人の首を一度に飛ばしてしまう。
その中には、モカの友達の父親の首もあった。
「死人の群れは俺が殺る。クロエはあの男を頼む。ジュリアン達は周辺の警戒!」
目の前で起きた状況を目の当たりにして、身動きが取れないジュリアン達に、響は大声で指示を出す。
その声で、我に返ったジュリアン達は、警戒態勢に入る。
響は、次々と死人の首を飛ばして行く。
死人との戦いもこれで何度目か……慣れたものである。
「どこ向いてんだい!」
響の斬撃に目を取られていた男は、クロエの接近に気付かず。
クロエのダ-クブローを真面に喰らい、土煙を上げながら壁に向けて吹き飛んで行く。
「こんなのを喰らったら、ミノタウロスも一溜りもないわけだ」
土煙の中から、羊の頭にコウモリの羽の姿に変身した。
悪魔が本当の姿を現したのだ。
ミノタウロスを一撃で倒した、クロエのダ-クブローも、悪魔の角を一つへし折る事しか出来なかった。
「あんたも魔族だったんだね~」
クロエは、両手にナックルダスターをはめる。
響が最後の死人を倒した時、ダンジョンが揺れる。
地面が盛り上がったかと思うと、十五メ-トル程のゴカイに似たキングワ-ムが、その姿を現し響に襲い掛かる。
響は、キングワ-ムの頭を踏み台にして、後ろに飛び上がり引き下がる。
ア-リンはその隙をついて、ダンジョン内で見つけた弓と矢を使い、キングワ-ムに向けて矢を放つ。
しかし、キングワ-ムの体は岩のように固く、矢は刺さる事もなく跳ね返る。
次に、響から渡された矢を放つ。
その矢はキングワ-ムにあたると、矢の先が炸裂しキングワ-ムの体に、ジェル状の液体が侵食して行く。
その侵食した箇所目がけて、ジュリアンとモカがウォータースラッシュを放つ。
水属性スキルが貸与された武器から放たれた斬撃の一発が、液体が侵食した箇所にあたり、キングワ-ムの体の一部が剥がれ落ちる。
「ア-リン効いているぞ! どんどん放てぇー!」
「分かってるって!」
ジュリアンに指示される前に、ア-リンはキングワ-ムに向けて、矢を速射し始めていた。
ジュリアンとモカそして響は、キングワ-ムの液体が侵食した箇所目がけて、ウォータースラッシュを連発して攻撃して行く。
この攻撃に面を食らったキングワ-ムは、自分が開けた穴に逃げ込んでしまう。
「あぁぁ~、逃げられた! 攻撃が効いていたのに…………うわぁ~!」
モカが残念がっていると、先程とは比べようがない程の地震が起きる。
クロエ達が戦っている奥の壁が崩れ落ちたかと思うと、その奥からは先程のキングワ-ムの、頭だけでも五倍はあるキングワ-ムが、その姿を現したのである。
ヒートパックで温めると、料理の温度は八十度近くまで温まる。
別のビニール袋に水を入れて温めれば、コ-ヒ-、ココア等も美味しく飲めるのだ。
クロエとジュリアンは、お宝に浮かれて酒を出せとうるさいが、この後の戦いを考えると……
出せる訳がねえだろう!
「琴祢、この武器のコピーは作れる?」
ティスは、ドワーフの作った武器を、スキャンテ-ブルの上に置き、琴祢に話しかける。
「うん、コピー出来るけど……エンチャントで付与された、性能まではコピー出来ないみたい」
いくら材料が揃っていても、オートモジュールジェネレーターでは、魔法のような性能まではコピー出来ないらしい。
「それじゃ、この武器とオーブを、マスターに送ってもらえる」
ティスは、琴祢に武器専用のストックスペースに、転送するように伝える。
この武器専用のストックスペースは、響のフード付きロングコートの裏側へとつながっている。
「マスター、ドワーフに作って貰った武器を、琴祢に転送してもらいました。全てアダマンタイト製で、エンチャントで水属性を付与しています」
ティスは、転送した武器と入れ替わりに、刀身が折れ曲がった魔剣を取出し、再び王都アルンのドワ-フの鍛冶屋へと向かった。
響は、ロングコートの裏側から、武器を取出しテーブルに並べて行く。
・ブロードソード、二振り、全長は七十センチ、重量千四百グラム。
切り合い断ち切るための刀剣。
・カッツバルゲル、一振り、全長は八十五センチ、重量二千グラム。
広めの刀身を持つ近接戦闘用のショートソード。
・レイピア、一振り、全長は百二十センチ、重量千三百グラム。
細身で先端の鋭く尖った刺突用の片手剣。
・パルチザン、一槍、全長は二百センチ、重量三千グラム。
斬る・突く機能を備えた長槍。
・ダガーナイフ、四振り、全長は三十センチ、重量四百グラム。
諸刃の短剣。
響は、カッツバルゲルとダガーナイフを、一振りずつ取り装備する。
ジュリアン・コ-ンは、パルチザン一槍とダガーナイフ。
ア-リン・リドルは、レイピア一振りとダガーナイフ。
モカ・ピンチは、ブロードソード二振りとダガーナイフを、それぞれ取って行く。
そして響は、ア-リンに弓矢が五十本入った矢筒を渡し、クロエには、拳にはめて打撃力を強化するための武器、ナックルダスター二つを渡した。
これらにも、エンチャントで能力付与したのは、言うまでもない。
「助けてくれ~!」
響達が、四十九階層を下り五十階層に辿り着くと、ダンジョンの奥から王国警備隊の制服を着た男が、傷だらけで何かから逃げるように走って来る。
「あれは、王国警備隊の制服だな……何でこんな所にいるんだ?」
「ジュリアン! 騙されてんじゃないよ!」
ジュリアンの疑問に、クロエは、ア-リンから受け取った火炎瓶にマッチで火を点けて、王国警備隊の制服を着た男に向けて投げ付ける。
王国警備隊の制服を着た男は、投げられた火炎瓶を避けるが、地面に落ちた火炎瓶の炎は、思いのほか燃え上がり男の洋服に引火する。
「うぉぉぉ……何をする! 水……水~」
王国警備隊の制服を着た男は、水を求めて走り回る。
「いつまでも下手な演技をしてんじゃないよ! 王国警備隊の兵隊に、レベル五十以上の奴がいるはずがないだろう!」
クロエには、相手のステ-タスを見る事が出来るスキルを持っていた。
「まさか魔族が一緒とは、思わなかったぞ。お前達出て来い!」
男の声に呼ばれて現れたのは、ミノタウロスの餌食になった冒険者達だった。
その中には、ジュリアン達の顔見知りも多数おり、響達に死人の群れが近づいて来る。
「何なのよ! 何でこんな事……」
震えるモカの目の前にいる死人の群れの中には、モカの友達の父親冒険者がいた。
父のいないモカを、幼い頃から自分の娘と同じように接してくれた。、相談にも快くのってくれた。
モカが冒険者になる時に、ジュリアンを紹介してくれたのも彼だった。
そんな彼を前にして、いくら死んでいるとは言え、自分自身で友達の父親に手に掛ける事は、モカには出来ない。
近づいて来る死人の群れから、後ずさりをするモカ達の横を抜けて、響が前に出る。
「ウォータースラッシュ!」
響は、カッツバルゲルを居合の如く横一線に振りぬくと、斬撃が死人の群れに向けてはしる。
その斬撃は、死人六人の首を一度に飛ばしてしまう。
その中には、モカの友達の父親の首もあった。
「死人の群れは俺が殺る。クロエはあの男を頼む。ジュリアン達は周辺の警戒!」
目の前で起きた状況を目の当たりにして、身動きが取れないジュリアン達に、響は大声で指示を出す。
その声で、我に返ったジュリアン達は、警戒態勢に入る。
響は、次々と死人の首を飛ばして行く。
死人との戦いもこれで何度目か……慣れたものである。
「どこ向いてんだい!」
響の斬撃に目を取られていた男は、クロエの接近に気付かず。
クロエのダ-クブローを真面に喰らい、土煙を上げながら壁に向けて吹き飛んで行く。
「こんなのを喰らったら、ミノタウロスも一溜りもないわけだ」
土煙の中から、羊の頭にコウモリの羽の姿に変身した。
悪魔が本当の姿を現したのだ。
ミノタウロスを一撃で倒した、クロエのダ-クブローも、悪魔の角を一つへし折る事しか出来なかった。
「あんたも魔族だったんだね~」
クロエは、両手にナックルダスターをはめる。
響が最後の死人を倒した時、ダンジョンが揺れる。
地面が盛り上がったかと思うと、十五メ-トル程のゴカイに似たキングワ-ムが、その姿を現し響に襲い掛かる。
響は、キングワ-ムの頭を踏み台にして、後ろに飛び上がり引き下がる。
ア-リンはその隙をついて、ダンジョン内で見つけた弓と矢を使い、キングワ-ムに向けて矢を放つ。
しかし、キングワ-ムの体は岩のように固く、矢は刺さる事もなく跳ね返る。
次に、響から渡された矢を放つ。
その矢はキングワ-ムにあたると、矢の先が炸裂しキングワ-ムの体に、ジェル状の液体が侵食して行く。
その侵食した箇所目がけて、ジュリアンとモカがウォータースラッシュを放つ。
水属性スキルが貸与された武器から放たれた斬撃の一発が、液体が侵食した箇所にあたり、キングワ-ムの体の一部が剥がれ落ちる。
「ア-リン効いているぞ! どんどん放てぇー!」
「分かってるって!」
ジュリアンに指示される前に、ア-リンはキングワ-ムに向けて、矢を速射し始めていた。
ジュリアンとモカそして響は、キングワ-ムの液体が侵食した箇所目がけて、ウォータースラッシュを連発して攻撃して行く。
この攻撃に面を食らったキングワ-ムは、自分が開けた穴に逃げ込んでしまう。
「あぁぁ~、逃げられた! 攻撃が効いていたのに…………うわぁ~!」
モカが残念がっていると、先程とは比べようがない程の地震が起きる。
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