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盗賊2

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私は悠然と歩き……

盗賊たちと15メートルぐらい離れた位置に、立ち止まる。

「なんだ、ガキか」

と紫髪の女盗賊がふっと微笑んだ。

ザカル以外の盗賊たちが警戒を解く。

私は告げた。

「あの、あなたたち盗賊ですよね? この山で悪だくみは――――」

許しません、と言いかけたそのときだった。

ドシュッと鈍い音がする。

……え?

自分の身体を見下ろした。

大きな穴が開いていた。

私の腹に。

その穴はどうやら、貫通して、背中まで貫いているようだった。

私は……倒れる。

「ザ、ザカルさんがやったんすか?」

と赤髪の男が尋ねた。

「ああ」

とザカルが短く肯定する。

紫髪の女が言った。

「でも、相手はガキですよ?」

「だからなんだ? ガキだろうとなんだろうと、俺たちのことを知ったやつは殺しておくべきだ」

ザカルがそう告げる。

赤髪の男が納得しつつ、疑問を呈した。

「なるほど。……あ、でも今回のターゲットもガキですよね? ひょっとすると、こいつのことじゃないんすか?」

しかしザカルが否定する。

「いや……ターゲットのガキは黒髪らしい。いま殺したコイツは茶髪。おそらく別人だ」

チョコレート魔法の影響で茶髪に変わっただけで、先日まで黒髪だったのだけどね。

青髪の女盗賊が言った。

「それにしてもザカルさんの攻撃、全然見えなかったわ。今のが【剣風けんぷうを飛ばす】ってやつなのかしら?」

「そうだ」

ザカルの右手には、いつの間にかりのついたダガーが握られていた。

そのダガーを振るだけで、剣の風圧を飛ばし、遠くにいる敵に斬撃を浴びせることができる――――

それがザカルの能力のようだ。

赤髪の男が言う。

「めちゃくちゃカッコいいっすね! この距離からでも瞬殺なんて!」

すると、ザカルは鼻を鳴らしてから言った。

「大したことじゃない。それより、ターゲットの話に戻るが――――」

「いやあ、びっくりしちゃいましたぁ!」

と、倒れた私は起き上がる。

盗賊たちがビクっとした。

全員が、驚愕に目を見開いている。

私は言った。

「身体に穴を開けられた経験がなかったので、一瞬、死んだかと思いました」

「お前……なんで生きてやがる? 致命傷だったはずだ……!」

ザカルが焦ったように聞いてきた。

なんで生きているのか?

カンタンなことだ。

私は答える。

「チョコレートだからです」

「……は?」

「チョコレートは死なないんです!」

そう。

チョコレートは穴を開けられたぐらいで死なない。

チョコレートに、死という概念は存在しないからだ!!

……。

……あれ?

それってつまり。

私、不死身ふじみなのでは?





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