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16 表と裏の表 ①
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逃げる体を抱き寄せられた。つい顔を引きつらせてしまう。
「琴~、大好きだよ~。」
ほら甘い声を出す。最初からこんな人だと分かってたら憧れたかなあ?
これがギャップ萌だとしてもありすぎる落差。
昨日は必死に隠してたのか。
随分大人ぶってるけど子供のようだ。
まじまじと見ちゃう。
「あの・・・まだ慣れないんですけど、そのギャップに。どっちが本当の萩原さんですか?夜だけ人格変わるとか?その・・・服を脱ぐと変わるとか?」
「知らない~。俺も初めて知った、こんな自分。」
そんなことないでしょう。
今までだって散々甘えさせてくれる女の人いたでしょうに・・・・。
ふん。
あ、今『ふん』だけ声が出たかも。
「聞こえたけどぉぉぉ・・・・・心の声、敢えて隠す気がない?正直に言ってるよ、本当に初めて知った。だってずっとクールだと自分でも思ってたもん。」
クールな人は語尾に『もん』とかつけないでしょう。
「内緒にしてね。女の友達にも絶対言っちゃだめね。『クールな営業部萩原』で通したいから。」
「信じないと思います。多少はねと思ってもこれほどだとは思わないと。」
「ふ~ん、まあね。どうでもいいや。どれも俺だし。琴だって最初の印象と違うって。大胆に誘ってきたり、煽ってきたり。もっと大人しそうだからゆっくりと思ってたのに。最初は連絡先の交換と次のデートの約束ができればいいやって思ってたのに、それがそれがこんなことになるとは。」
「誘うとか煽ると全く身に覚えがありません。」
「だ・か・ら、言ったでしょう、あんな状態で耳にキスってないでしょう、初心者なのに。」
「だって告白されてうれしくて大好きって言ったら、萩原さんが真っ赤になって照れてるから。すごくうれしいくて、かわいいし。ついつい。」
シーン。
いつも攻められてたけどもしかして逆に攻めに弱い?
今も赤くなってない?
あんなに意地悪に攻めてくるのに、自分はそんなことで赤面する?
ふふふっ、ニタリ。今自分の笑顔、音がしたよね。笑顔の音。
攻めに弱い!これこそいざ『伝家の宝刀』ってやつでしょ。
うっすら暗闇の中で見つめ合う。テレパシー通信中。
目をそらされた。これは勝ったのか?
思わずすり寄って顔をのぞこうとしたら胸に押し付けられて視界がふさがれた。
「琴、大好き。」
何度も言ってくれる。いろんな言い方で。でも顔も見たい。大好きなきれいな顔も。
ペロッと目の前の壁を舐めた。
「うひゃぁ。」壁に隙間が出来て息が出来た。
こんな反撃にも弱いらしい。
1つずつ攻略法を見つけていくしかない。ドSに戦うべく武器を持とう。
顔をのぞくとクールを装っているのがわかる。
「ねえ、琴。とりあえずさっきの間違いだね。夜だけ人格変わるって説。今お昼だし。多分外は明るいよ。ねえ、琴、それなのに人の裸を舐めたりして随分だね。」
それくらいの反撃にひるむものか。
「じゃあ服を脱いだら人格変わる説でいいです。」
「検証する?」
んん?
「いいよ後でね。今はせっかくだからまだまだ服は着ないよ。残念だね。」
意地悪モードの攻撃にも今なら耐えられる。
「おいで。」
ついつい意地を張った顔つきで睨んでたらしい。
眉間をすっと撫でられて軽く抱き寄せられた。
背中を撫でられて頭を撫でられて。両腕を萩原さんの背中に回して抱きつく。
「琴、したい?」
何でそんなこと聞くの?
流れで察してくれないの?
「・・・・・どっちでもいいです。」
「俺はしたい・・・また、したい。琴がつらくなかったらしたい。」
あ、そういうことだったの・・・・・。ついムキになったままだった。
意地悪だけど優しくて甘えてくるけど私もずっと甘えてる。
「・・・萩原さん・・・したいです。お願いします。」
「うん、お願いされる。合点。」
少し顔をのぞかれてキスをされる。
また最初の優しいキス。でも物足りなさを覚えてくる。
息が出来ないほどの激しいキスを欲しがってしまう。目を開けてみる。
目線があった途端始まった。
頭を押さえられて、舌を絡めて乱暴にも思えるキス。
空いた掌で体の線を撫でられる。
体が勝手に期待して反応してる。
萩原さんの腰に手をやり太腿を触る。
手の届く範囲いっぱいまで指を伸ばして触る。
片足を腰にのせられてグッと体の距離が近くなってほとんどくっついてる。
だってもう当たってるから、アレが。
自分の手で萩原さんの腿を引き寄せてグッと足の間に入り込む。
本当に欲しい。したい。
「琴、そんなに焦らせないで・・・。」
少し腰を引かれた。
「いや。」またくっついた。
ぜんぜん大人しくな私。
どうしようもなく恋しい何もかもが。
勝手に興奮して一人で焦って・・・バカみたいな自分にあきれて。
涙が出る。
「何で、何で泣いてる?」
「萩原さん、あきれた? 自分勝手なふるまいばかりしちゃう・・・・。」
ポンポンと頭を撫でられた。
萩原さんが覆いかぶさり、ゆっくりキスをされる。耳から首から胸へ。優しいキスを。
なだめられてるかのようで。
胸に手を当てられてゆっくり先端を含まれる。
「あぁあぁん、ん・・・・ぁ。」
思わず声が出る。
きつく吸われて手の動きも大きくなる。
萩原さんの頭に手をやって自分から胸に押し付ける。
萩原さんの片手がゆっくり下に降りてくる。
「琴・・・・欲しいよ・・・・。」
それだけでゆっくりと足を開いてしまう。
「ぁあああ・・・萩原さん・・・・ほしい・・・・わたしも・・・。」
もう自分でも十分に潤ってるのがわかる。
太ももからそこへ、萩原さんの手が来るのを待ってる。
分かってるのに、触れられると大きく声を上げてしまう。
「はぁぁ・・・あぁん・・・・。」
「琴、やっぱり、あったかくて気持ちいいよ、ここ。」
「はぁん・・・・きもち・・・いい・・・あぁあぁああ・・・」
ゆっくり前後に撫でられてもう溶けそうに感じる。
時々先端の突起をサワッと撫でられる。
そのたびに腰が上がる。
自分の立てる音が耳から聞こえて余計に熱が上がる。
腰に萩原さんの固いものが触ってる。
萩原さんが中でぐっと指をまげて動かしていく。
もう溶ける、気持ちよくて両手を上げて悶える。
自分の声が寝室に響き渡る。
嬌声ともっととねだる声。
激しい動きに小刻みに体が震えて大きくのけぞった。
「ああああああああぁぁぁっ!」
ドスンと自分の体が落ちる音を聞いた。
「琴・・・かわいい。すごい上手にいけたね・・・・」
小さく萩原さんの声が聞こえる。なんだか聞き取りずらい。
体から力が抜けて動けない。目も開かないし耳鳴りがするような閉塞感がある。
耳・・・変?
伝えたくても言葉が出ない・・・・。
ゆっくりと腰を撫でられる感覚が出てきた。
目も開いて萩原さんが見える。
喉が痛い・・・・。
萩原さんが水を含んで口をつけてくれた。ちょうだい・・・・。
分かってくれた。ごくりと水分が喉を通った。大分こぼれたけど。
「萩原さん・・・・。」
「琴、大丈夫?」
聞こえる、良かった。ちゃんと聞こえた。
「琴、ごめんね。大丈夫?」
「うん、おみずありがとう・・・。」
まだ口が潤いきってないのか喋りづらい。
もう一口水を飲ませてもらった。
「琴、・・・体が興奮してて・・・・すごくいきたそうだったから・・・・。」
そうだったの?よく分からないけど。
首をかしげると軽くキスをされた。
あんなに欲しいって体を摺り寄せてねだった熱が引いた感じになっていた。
自分の体なのに分からない。
「落ち着いた?」
うなずく。
「欲しくて、欲しくてどうしようもなかったの。変だった?」
「ううん。うれしいよ。口にした方が楽だから。どうしても過敏になって収まりつかないときってあるから、言って。」
今更だけど恥ずかしい。さっきすごく叫んでたと思う。一人で勝手に興奮するってどうなの?
「よくあることだから・・・。僕がそうなっても驚かないでね。」
また声にしてたのかもしれない。
「琴、ゆっくりしたいかもしれないけど・・・こっちが収まらない・・・・」
萩原さんに手を握られて下腹部に連れていかれる。
さっきまで腰に当てられていたから分かってる。
ゆっくり撫でてみる。
「うぅ、琴・・・・はぁぁ・・・・少しそのまま・・・うぅ、はぁ。」
目の前で萩原さんが眉間にしわを寄せている。
じっと見てていいのかなあ。
少し口を開けて気持ちよさそうに声を出す顔が色っぽい。
「萩原さん、色っぽい・・・・。すごく・・・素敵。」
「琴・・・キスして・・・。手は止めないで・・・・」
おでこから頬に、耳に口の横にゆっくりとキスをする。
萩原さんが熱い息を吐きながら口に欲しいと顔を動かす。
唇を舐めて、挟んで。最初の時にやられたようにキスをお返しする。
自分でも興奮してきて萩原さんのものを握る手に力が入る。
ゆっくりゆっくり動かしてたのに唇にキスをした時に頭を押さえられて、思わず手をぎゅっと握りしめた。
ごめんなさい。
「あぁぁ、はぁ。」
大きく顔を揺らして息をついた萩原さん。
ちょっと両方は無理。
上向きになった萩原さんの胸元に顔を寄せて片手で触り続ける。
いろんなところをぐちゃぐちゃにして触る。
目を閉じて萩原さんが息にのせる声に集中する。
どうすればいいか知らない。でも大きく揺らして動かすとひときわ声が大きくなる。
片手には余る大きさだし正直疲れるけど。
先のお礼に萩原さんにも気持ちよくなってもらいたい。
体を起こして体の位置を変える。胸に舌を這わせて乳首を噛んでみる。
思った以上に反応してくれた。どんどんキスして脇腹を舐める。
「あぁぁ、琴・・・気持ちいいっ。」
うれしくて噛みつくようにキスをする。
でもどうしても手にしたものに口を寄せる覚悟はできなかった。
「琴、もういい、それ以上は・・やばい。」
手を少し乱暴に払われた。
大きく息をつく萩原さん。
上から少し眺めてると目を開けた萩原さんのしかかられた。
「あぁ、琴・・やりすぎだよ・・・・。」
知らないもん。
「一緒にいくから、今度は。」
キスをされてまた体に火をつけられたように熱くされる。
二度目でもやっぱり痛い。
そこはゆっくり、時間がかかったけど痛みが引くのも早かった。
足を持たれて奥まで入れられて揺さぶられる。
痛みが快感に変わるころにはまた盛大に水音が響く部屋で声を上げていた。
「ああぁぁん、ああぁぁん。」体を揺らされるので声が揺れる。
もう気持ちよくて溶ける。
「あぁぁ・・・き・・ち・・・いい、いい、いい・・・もっとぉ・・・」
もうおねだりし始めたら止まらない、もっともっとと貪欲に欲しがる自分に。
「琴、琴・・・琴・・・」名前を呼んで激しく攻めて快感をくれる萩原さん。
「そろそろ・・・いくよ・・・。」
もういつでも・・・
「あぁぁぁぁぁんん・・・いい、いい・・・いきたい・・・・いきたい・・・」
つぶやきを繰り返してだんだんのぼっていく。
ひときわ大きな波に持ち上げられるように体ごと浮いた。
力が抜けたけど萩原さんに支えられた腰は内部で振動を受け止めて・・・・。
覆いかぶさってきた重さにつぶされる感覚。
「ごめん・・・琴・・・。」
すぐに彼の重さは退いたけど、自分の体の重さだけを感じるて沈んでいく。
ゆっくり沈む。
真っ暗な中に。
「琴~、大好きだよ~。」
ほら甘い声を出す。最初からこんな人だと分かってたら憧れたかなあ?
これがギャップ萌だとしてもありすぎる落差。
昨日は必死に隠してたのか。
随分大人ぶってるけど子供のようだ。
まじまじと見ちゃう。
「あの・・・まだ慣れないんですけど、そのギャップに。どっちが本当の萩原さんですか?夜だけ人格変わるとか?その・・・服を脱ぐと変わるとか?」
「知らない~。俺も初めて知った、こんな自分。」
そんなことないでしょう。
今までだって散々甘えさせてくれる女の人いたでしょうに・・・・。
ふん。
あ、今『ふん』だけ声が出たかも。
「聞こえたけどぉぉぉ・・・・・心の声、敢えて隠す気がない?正直に言ってるよ、本当に初めて知った。だってずっとクールだと自分でも思ってたもん。」
クールな人は語尾に『もん』とかつけないでしょう。
「内緒にしてね。女の友達にも絶対言っちゃだめね。『クールな営業部萩原』で通したいから。」
「信じないと思います。多少はねと思ってもこれほどだとは思わないと。」
「ふ~ん、まあね。どうでもいいや。どれも俺だし。琴だって最初の印象と違うって。大胆に誘ってきたり、煽ってきたり。もっと大人しそうだからゆっくりと思ってたのに。最初は連絡先の交換と次のデートの約束ができればいいやって思ってたのに、それがそれがこんなことになるとは。」
「誘うとか煽ると全く身に覚えがありません。」
「だ・か・ら、言ったでしょう、あんな状態で耳にキスってないでしょう、初心者なのに。」
「だって告白されてうれしくて大好きって言ったら、萩原さんが真っ赤になって照れてるから。すごくうれしいくて、かわいいし。ついつい。」
シーン。
いつも攻められてたけどもしかして逆に攻めに弱い?
今も赤くなってない?
あんなに意地悪に攻めてくるのに、自分はそんなことで赤面する?
ふふふっ、ニタリ。今自分の笑顔、音がしたよね。笑顔の音。
攻めに弱い!これこそいざ『伝家の宝刀』ってやつでしょ。
うっすら暗闇の中で見つめ合う。テレパシー通信中。
目をそらされた。これは勝ったのか?
思わずすり寄って顔をのぞこうとしたら胸に押し付けられて視界がふさがれた。
「琴、大好き。」
何度も言ってくれる。いろんな言い方で。でも顔も見たい。大好きなきれいな顔も。
ペロッと目の前の壁を舐めた。
「うひゃぁ。」壁に隙間が出来て息が出来た。
こんな反撃にも弱いらしい。
1つずつ攻略法を見つけていくしかない。ドSに戦うべく武器を持とう。
顔をのぞくとクールを装っているのがわかる。
「ねえ、琴。とりあえずさっきの間違いだね。夜だけ人格変わるって説。今お昼だし。多分外は明るいよ。ねえ、琴、それなのに人の裸を舐めたりして随分だね。」
それくらいの反撃にひるむものか。
「じゃあ服を脱いだら人格変わる説でいいです。」
「検証する?」
んん?
「いいよ後でね。今はせっかくだからまだまだ服は着ないよ。残念だね。」
意地悪モードの攻撃にも今なら耐えられる。
「おいで。」
ついつい意地を張った顔つきで睨んでたらしい。
眉間をすっと撫でられて軽く抱き寄せられた。
背中を撫でられて頭を撫でられて。両腕を萩原さんの背中に回して抱きつく。
「琴、したい?」
何でそんなこと聞くの?
流れで察してくれないの?
「・・・・・どっちでもいいです。」
「俺はしたい・・・また、したい。琴がつらくなかったらしたい。」
あ、そういうことだったの・・・・・。ついムキになったままだった。
意地悪だけど優しくて甘えてくるけど私もずっと甘えてる。
「・・・萩原さん・・・したいです。お願いします。」
「うん、お願いされる。合点。」
少し顔をのぞかれてキスをされる。
また最初の優しいキス。でも物足りなさを覚えてくる。
息が出来ないほどの激しいキスを欲しがってしまう。目を開けてみる。
目線があった途端始まった。
頭を押さえられて、舌を絡めて乱暴にも思えるキス。
空いた掌で体の線を撫でられる。
体が勝手に期待して反応してる。
萩原さんの腰に手をやり太腿を触る。
手の届く範囲いっぱいまで指を伸ばして触る。
片足を腰にのせられてグッと体の距離が近くなってほとんどくっついてる。
だってもう当たってるから、アレが。
自分の手で萩原さんの腿を引き寄せてグッと足の間に入り込む。
本当に欲しい。したい。
「琴、そんなに焦らせないで・・・。」
少し腰を引かれた。
「いや。」またくっついた。
ぜんぜん大人しくな私。
どうしようもなく恋しい何もかもが。
勝手に興奮して一人で焦って・・・バカみたいな自分にあきれて。
涙が出る。
「何で、何で泣いてる?」
「萩原さん、あきれた? 自分勝手なふるまいばかりしちゃう・・・・。」
ポンポンと頭を撫でられた。
萩原さんが覆いかぶさり、ゆっくりキスをされる。耳から首から胸へ。優しいキスを。
なだめられてるかのようで。
胸に手を当てられてゆっくり先端を含まれる。
「あぁあぁん、ん・・・・ぁ。」
思わず声が出る。
きつく吸われて手の動きも大きくなる。
萩原さんの頭に手をやって自分から胸に押し付ける。
萩原さんの片手がゆっくり下に降りてくる。
「琴・・・・欲しいよ・・・・。」
それだけでゆっくりと足を開いてしまう。
「ぁあああ・・・萩原さん・・・・ほしい・・・・わたしも・・・。」
もう自分でも十分に潤ってるのがわかる。
太ももからそこへ、萩原さんの手が来るのを待ってる。
分かってるのに、触れられると大きく声を上げてしまう。
「はぁぁ・・・あぁん・・・・。」
「琴、やっぱり、あったかくて気持ちいいよ、ここ。」
「はぁん・・・・きもち・・・いい・・・あぁあぁああ・・・」
ゆっくり前後に撫でられてもう溶けそうに感じる。
時々先端の突起をサワッと撫でられる。
そのたびに腰が上がる。
自分の立てる音が耳から聞こえて余計に熱が上がる。
腰に萩原さんの固いものが触ってる。
萩原さんが中でぐっと指をまげて動かしていく。
もう溶ける、気持ちよくて両手を上げて悶える。
自分の声が寝室に響き渡る。
嬌声ともっととねだる声。
激しい動きに小刻みに体が震えて大きくのけぞった。
「ああああああああぁぁぁっ!」
ドスンと自分の体が落ちる音を聞いた。
「琴・・・かわいい。すごい上手にいけたね・・・・」
小さく萩原さんの声が聞こえる。なんだか聞き取りずらい。
体から力が抜けて動けない。目も開かないし耳鳴りがするような閉塞感がある。
耳・・・変?
伝えたくても言葉が出ない・・・・。
ゆっくりと腰を撫でられる感覚が出てきた。
目も開いて萩原さんが見える。
喉が痛い・・・・。
萩原さんが水を含んで口をつけてくれた。ちょうだい・・・・。
分かってくれた。ごくりと水分が喉を通った。大分こぼれたけど。
「萩原さん・・・・。」
「琴、大丈夫?」
聞こえる、良かった。ちゃんと聞こえた。
「琴、ごめんね。大丈夫?」
「うん、おみずありがとう・・・。」
まだ口が潤いきってないのか喋りづらい。
もう一口水を飲ませてもらった。
「琴、・・・体が興奮してて・・・・すごくいきたそうだったから・・・・。」
そうだったの?よく分からないけど。
首をかしげると軽くキスをされた。
あんなに欲しいって体を摺り寄せてねだった熱が引いた感じになっていた。
自分の体なのに分からない。
「落ち着いた?」
うなずく。
「欲しくて、欲しくてどうしようもなかったの。変だった?」
「ううん。うれしいよ。口にした方が楽だから。どうしても過敏になって収まりつかないときってあるから、言って。」
今更だけど恥ずかしい。さっきすごく叫んでたと思う。一人で勝手に興奮するってどうなの?
「よくあることだから・・・。僕がそうなっても驚かないでね。」
また声にしてたのかもしれない。
「琴、ゆっくりしたいかもしれないけど・・・こっちが収まらない・・・・」
萩原さんに手を握られて下腹部に連れていかれる。
さっきまで腰に当てられていたから分かってる。
ゆっくり撫でてみる。
「うぅ、琴・・・・はぁぁ・・・・少しそのまま・・・うぅ、はぁ。」
目の前で萩原さんが眉間にしわを寄せている。
じっと見てていいのかなあ。
少し口を開けて気持ちよさそうに声を出す顔が色っぽい。
「萩原さん、色っぽい・・・・。すごく・・・素敵。」
「琴・・・キスして・・・。手は止めないで・・・・」
おでこから頬に、耳に口の横にゆっくりとキスをする。
萩原さんが熱い息を吐きながら口に欲しいと顔を動かす。
唇を舐めて、挟んで。最初の時にやられたようにキスをお返しする。
自分でも興奮してきて萩原さんのものを握る手に力が入る。
ゆっくりゆっくり動かしてたのに唇にキスをした時に頭を押さえられて、思わず手をぎゅっと握りしめた。
ごめんなさい。
「あぁぁ、はぁ。」
大きく顔を揺らして息をついた萩原さん。
ちょっと両方は無理。
上向きになった萩原さんの胸元に顔を寄せて片手で触り続ける。
いろんなところをぐちゃぐちゃにして触る。
目を閉じて萩原さんが息にのせる声に集中する。
どうすればいいか知らない。でも大きく揺らして動かすとひときわ声が大きくなる。
片手には余る大きさだし正直疲れるけど。
先のお礼に萩原さんにも気持ちよくなってもらいたい。
体を起こして体の位置を変える。胸に舌を這わせて乳首を噛んでみる。
思った以上に反応してくれた。どんどんキスして脇腹を舐める。
「あぁぁ、琴・・・気持ちいいっ。」
うれしくて噛みつくようにキスをする。
でもどうしても手にしたものに口を寄せる覚悟はできなかった。
「琴、もういい、それ以上は・・やばい。」
手を少し乱暴に払われた。
大きく息をつく萩原さん。
上から少し眺めてると目を開けた萩原さんのしかかられた。
「あぁ、琴・・やりすぎだよ・・・・。」
知らないもん。
「一緒にいくから、今度は。」
キスをされてまた体に火をつけられたように熱くされる。
二度目でもやっぱり痛い。
そこはゆっくり、時間がかかったけど痛みが引くのも早かった。
足を持たれて奥まで入れられて揺さぶられる。
痛みが快感に変わるころにはまた盛大に水音が響く部屋で声を上げていた。
「ああぁぁん、ああぁぁん。」体を揺らされるので声が揺れる。
もう気持ちよくて溶ける。
「あぁぁ・・・き・・ち・・・いい、いい、いい・・・もっとぉ・・・」
もうおねだりし始めたら止まらない、もっともっとと貪欲に欲しがる自分に。
「琴、琴・・・琴・・・」名前を呼んで激しく攻めて快感をくれる萩原さん。
「そろそろ・・・いくよ・・・。」
もういつでも・・・
「あぁぁぁぁぁんん・・・いい、いい・・・いきたい・・・・いきたい・・・」
つぶやきを繰り返してだんだんのぼっていく。
ひときわ大きな波に持ち上げられるように体ごと浮いた。
力が抜けたけど萩原さんに支えられた腰は内部で振動を受け止めて・・・・。
覆いかぶさってきた重さにつぶされる感覚。
「ごめん・・・琴・・・。」
すぐに彼の重さは退いたけど、自分の体の重さだけを感じるて沈んでいく。
ゆっくり沈む。
真っ暗な中に。
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