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第六章:遠ざかる距離
遠ざかる距離
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夕方、玄関ホールに兄様の声が響いた。
「ただいま!」
いつもより声が弾んでいた。私は刺繍の手を止め、応接間から顔を出した。兄様は上機嫌で、頬に紅潮が浮かんでいる。礼服姿のまま、手には仕立て屋の包みを抱えていた。
「お帰りなさいませ、兄様」
私が玄関まで駆け寄ると、兄様は満面の笑みで迎えてくれた。
「今日は爵位授与式の礼服を作りに行ってきたんだ。仕立て屋の親父が、気合い入れて採寸してくれてな」
兄様の声には誇らしげな響きがあった。戦争から帰還して以来、兄様の功績が認められ、正式に授与式が執り行われることになったのだ。
私も心から嬉しかった。幼い頃から私を守り、育ててくれた兄様が、こうして評価されることは何よりも誇らしい。
「まあ、素敵ですわ。兄様の晴れ姿、楽しみにしております」
私が微笑むと、兄様は私の頭を優しく撫でてくれた。大きく温かい手が、昔と変わらず私の髪を撫でる。
「アリアも当日は出席するんだぞ。妹の晴れ姿も見せてくれ」
「はい、お兄様」
◇◇◇
夕食の時間になった。長いテーブルの両端に、私と兄様が座る。メイドたちが料理を運び、ワインを注いでいく。温かいスープの湯気が立ち上り、焼き上がった肉の香ばしい匂いが食堂に広がった。
兄様はグラスを傾け、ワインを口に運んだ。頬がほんのりと赤く染まっている。普段はあまり飲まない兄様が、今夜は上機嫌で何杯も飲んでいた。
「アリアも、祝賀パーティには出席するように。王城で盛大に執り行われるからな」
「はい、お兄様」
「もしかしたら、どこかの上流貴族に見初められる可能性もあるんだから、おしゃれしていけよ? どの貴族も戦から帰って来て、嫁探しに必死だからなあ」
「私よりも先にお兄様が見つけないと」
私はフォークで肉を切り分けながら答えた。王城での祝賀パーティ。きっと多くの貴族たちが集まるのだろう。兄様を祝福する人々の中に、きっとダリウスもいる。
いや、ダリウスもまた功績をたたえての授与式の参加者の一人に選ばれているはず。
あの灰青色の瞳が脳裏に浮かび、心臓が小さく跳ねた。
兄様がグラスを傾け、ワインを飲み干す。そしてぽつりと、呟いた。
「あいつとの交流も、これで終わりか」
フォークを持つ手が止まった。私は顔を上げ、兄様を見た。
「あいつって、ダリウスのことですか」
兄様は寂しそうに笑った。グラスを置き、ナプキンで口元を拭う。
「次に会ったときは、もう『ダリウス様』と呼ばないとな。俺たちのほうが下の身分になるんだから」
何を言っているのか、一瞬理解できなかった。兄様の言葉が頭の中で響き、ゆっくりと意味を持ち始める。下の身分。私たちより上。つまり。
「あいつ、侯爵になる」
兄様が続けた。
「新しい領地も増えて、今のところは弟に譲るそうだ。ダリウスは新しい屋敷に移動する。遠い領地だから、王城での集まりにしか、もう会えないだろうな」
心臓が冷たくなった。血液が一気に足元に流れ落ちていくような感覚があった。手に持っていたフォークが、ガチャリと皿に当たる音がした。
侯爵。
ダリウスが侯爵になる。
私たちの家は、伯爵家の末端だった。爵位の差は、身分の差を意味する。もう気軽に屋敷を訪ね合うような関係ではなくなる。彼は上流貴族の仲間入りをし、私たちとは住む世界が違う人間になる。
「あいつの領地、遠いんだよなあ」
兄様の言葉が、胸に突き刺さった。遠くなるのなら、もう会えなくなる。今までのように、兄様と一緒に屋敷を訪れることも、なくなるのだろう。
「それに」
兄様がワインを注ぎ足しながら、何気なく続けた。
「結婚も近いんじゃないかな」
息が止まった。
「え」
声が震えていた。兄様は私の動揺に気づかず、グラスを回しながら話し続ける。
「今日、礼服の採寸をしている間、いろんな伯爵家の連中が娘をすすめてきてたんだ。ダリウスも侯爵ともなれば、良い縁談がたくさん来るだろう。戦争の英雄で、若くて有能。貴族令嬢たちが放っておくわけがない」
兄様の声が遠くなった。耳鳴りがして、視界が狭くなる。結婚。
(ダリウスが結婚する)
美しい伯爵令嬢と。上流の貴族女性と。私ではない誰かと。
想像しただけで、胸が締め付けられた。ダリウスが誰かの夫になる。誰かに微笑みかける。誰かを抱きしめる。夜、誰かと同じベッドで眠る。
吐き気がした。
「アリア? 顔色が悪いぞ」
兄様が心配そうに私を見た。立ち上がり、私の額に手を当てる。
「熱はないようだが、具合が悪いのか。風邪がぶり返したのか?」
「大丈夫です」
私は震える声で答えた。立ち上がり、ナプキンをテーブルに置く。
「少し疲れているだけですわ。お先に失礼いたします」
「おい、アリア」
兄様が呼び止めたが、私は足早に食堂を出た。廊下を歩き、階段を上る。足が震えて、手すりを掴まなければ登れなかった。
自室にたどり着き、ドアを閉めた。背中をドアに預け、ゆっくりと床に座り込む。膝を抱え、顔を埋めた。
身体が冷たくなっていく。まるで氷水に浸かっているような感覚だった。心臓が痛い。胸が苦しい。息が浅く、うまく吸えない。
ダリウスが侯爵になる。
ダリウスが結婚する。
私はとんでもないことをしてしまったかもしれない。
嫉妬に狂って、九歳のときの戯言を持ち出して。
幼い頃のごっこ遊びの誓いを引き合いに出し、彼に迫った。ベッドで激しく抱いてもらった。
罪悪感が押し寄せてきた。
ダリウスは侯爵になる。上流貴族として、相応しい女性を妻に迎える。私のような伯爵家の末娘ではなく、家柄も教養も美しさも兼ね備えた令嬢を選ぶ。
過去の言葉で縛り付けるなんて、してはいけなかったんだ。
なのに私は――。
涙が溢れてきた。堰を切ったように、止めどなく流れる。声を殺して泣いた。誰にも聞かれたくなかった。メイドにも、兄様にも。
床に座り込んだまま、私はベッドまで這うように移動した。ベッドに上がり、枕に顔を埋める。枕が涙で湿っていく。
「好き」
小さく呟いた。声が震えて、言葉にならない。
「ずっと、好きだった」
幼い頃から、ずっと。兄様の友人だったダリウス。寡黙で、あまり笑わないけれど、優しかった。私のごっこ遊びに付き合ってくれた。膝をついて、手の甲にキスをしてくれた。あの日から、ずっと胸の中で想い続けていた。
でも――。
これ以上、彼を困らせるわけにはいかない。
私は枕から顔を上げ、涙を拭った。目が腫れて、視界がぼやけている。窓の外には、満月が浮かんでいた。冷たく青白い光が、部屋を照らしている。
「ちゃんと、立場をわきまえないと」
自分に言い聞かせた。ダリウスは侯爵になる。私とは住む世界が違う人になる。もう子どもの頃のように、気軽に会える関係ではない。
身体に残る彼の痕跡が、じんわりと疼いた。胸元のキスマーク。太ももの内側に残された赤い痕。全部、彼がつけてくれたものだった。でも、あれは一時の情だったのかもしれない。彼にとって、私は幼い頃から知っている友人の妹でしかない。
涙がまた溢れそうになって、私は強く目を閉じた。
祝賀パーティで、ちゃんとお別れを言おう。
幼い頃の恋。初恋。淡く甘い、子どもの夢。終わりにしなければならない。
私は窓辺に立った。月が私を見下ろしている。冷たく、遠く、手の届かない場所にある月。まるでダリウスのようだった。
「ダリウス、幸せになって」
窓ガラスに手を当て、小さく呟いた。月明かりに照らされた庭は静かで、風に木々が揺れていた。
「ただいま!」
いつもより声が弾んでいた。私は刺繍の手を止め、応接間から顔を出した。兄様は上機嫌で、頬に紅潮が浮かんでいる。礼服姿のまま、手には仕立て屋の包みを抱えていた。
「お帰りなさいませ、兄様」
私が玄関まで駆け寄ると、兄様は満面の笑みで迎えてくれた。
「今日は爵位授与式の礼服を作りに行ってきたんだ。仕立て屋の親父が、気合い入れて採寸してくれてな」
兄様の声には誇らしげな響きがあった。戦争から帰還して以来、兄様の功績が認められ、正式に授与式が執り行われることになったのだ。
私も心から嬉しかった。幼い頃から私を守り、育ててくれた兄様が、こうして評価されることは何よりも誇らしい。
「まあ、素敵ですわ。兄様の晴れ姿、楽しみにしております」
私が微笑むと、兄様は私の頭を優しく撫でてくれた。大きく温かい手が、昔と変わらず私の髪を撫でる。
「アリアも当日は出席するんだぞ。妹の晴れ姿も見せてくれ」
「はい、お兄様」
◇◇◇
夕食の時間になった。長いテーブルの両端に、私と兄様が座る。メイドたちが料理を運び、ワインを注いでいく。温かいスープの湯気が立ち上り、焼き上がった肉の香ばしい匂いが食堂に広がった。
兄様はグラスを傾け、ワインを口に運んだ。頬がほんのりと赤く染まっている。普段はあまり飲まない兄様が、今夜は上機嫌で何杯も飲んでいた。
「アリアも、祝賀パーティには出席するように。王城で盛大に執り行われるからな」
「はい、お兄様」
「もしかしたら、どこかの上流貴族に見初められる可能性もあるんだから、おしゃれしていけよ? どの貴族も戦から帰って来て、嫁探しに必死だからなあ」
「私よりも先にお兄様が見つけないと」
私はフォークで肉を切り分けながら答えた。王城での祝賀パーティ。きっと多くの貴族たちが集まるのだろう。兄様を祝福する人々の中に、きっとダリウスもいる。
いや、ダリウスもまた功績をたたえての授与式の参加者の一人に選ばれているはず。
あの灰青色の瞳が脳裏に浮かび、心臓が小さく跳ねた。
兄様がグラスを傾け、ワインを飲み干す。そしてぽつりと、呟いた。
「あいつとの交流も、これで終わりか」
フォークを持つ手が止まった。私は顔を上げ、兄様を見た。
「あいつって、ダリウスのことですか」
兄様は寂しそうに笑った。グラスを置き、ナプキンで口元を拭う。
「次に会ったときは、もう『ダリウス様』と呼ばないとな。俺たちのほうが下の身分になるんだから」
何を言っているのか、一瞬理解できなかった。兄様の言葉が頭の中で響き、ゆっくりと意味を持ち始める。下の身分。私たちより上。つまり。
「あいつ、侯爵になる」
兄様が続けた。
「新しい領地も増えて、今のところは弟に譲るそうだ。ダリウスは新しい屋敷に移動する。遠い領地だから、王城での集まりにしか、もう会えないだろうな」
心臓が冷たくなった。血液が一気に足元に流れ落ちていくような感覚があった。手に持っていたフォークが、ガチャリと皿に当たる音がした。
侯爵。
ダリウスが侯爵になる。
私たちの家は、伯爵家の末端だった。爵位の差は、身分の差を意味する。もう気軽に屋敷を訪ね合うような関係ではなくなる。彼は上流貴族の仲間入りをし、私たちとは住む世界が違う人間になる。
「あいつの領地、遠いんだよなあ」
兄様の言葉が、胸に突き刺さった。遠くなるのなら、もう会えなくなる。今までのように、兄様と一緒に屋敷を訪れることも、なくなるのだろう。
「それに」
兄様がワインを注ぎ足しながら、何気なく続けた。
「結婚も近いんじゃないかな」
息が止まった。
「え」
声が震えていた。兄様は私の動揺に気づかず、グラスを回しながら話し続ける。
「今日、礼服の採寸をしている間、いろんな伯爵家の連中が娘をすすめてきてたんだ。ダリウスも侯爵ともなれば、良い縁談がたくさん来るだろう。戦争の英雄で、若くて有能。貴族令嬢たちが放っておくわけがない」
兄様の声が遠くなった。耳鳴りがして、視界が狭くなる。結婚。
(ダリウスが結婚する)
美しい伯爵令嬢と。上流の貴族女性と。私ではない誰かと。
想像しただけで、胸が締め付けられた。ダリウスが誰かの夫になる。誰かに微笑みかける。誰かを抱きしめる。夜、誰かと同じベッドで眠る。
吐き気がした。
「アリア? 顔色が悪いぞ」
兄様が心配そうに私を見た。立ち上がり、私の額に手を当てる。
「熱はないようだが、具合が悪いのか。風邪がぶり返したのか?」
「大丈夫です」
私は震える声で答えた。立ち上がり、ナプキンをテーブルに置く。
「少し疲れているだけですわ。お先に失礼いたします」
「おい、アリア」
兄様が呼び止めたが、私は足早に食堂を出た。廊下を歩き、階段を上る。足が震えて、手すりを掴まなければ登れなかった。
自室にたどり着き、ドアを閉めた。背中をドアに預け、ゆっくりと床に座り込む。膝を抱え、顔を埋めた。
身体が冷たくなっていく。まるで氷水に浸かっているような感覚だった。心臓が痛い。胸が苦しい。息が浅く、うまく吸えない。
ダリウスが侯爵になる。
ダリウスが結婚する。
私はとんでもないことをしてしまったかもしれない。
嫉妬に狂って、九歳のときの戯言を持ち出して。
幼い頃のごっこ遊びの誓いを引き合いに出し、彼に迫った。ベッドで激しく抱いてもらった。
罪悪感が押し寄せてきた。
ダリウスは侯爵になる。上流貴族として、相応しい女性を妻に迎える。私のような伯爵家の末娘ではなく、家柄も教養も美しさも兼ね備えた令嬢を選ぶ。
過去の言葉で縛り付けるなんて、してはいけなかったんだ。
なのに私は――。
涙が溢れてきた。堰を切ったように、止めどなく流れる。声を殺して泣いた。誰にも聞かれたくなかった。メイドにも、兄様にも。
床に座り込んだまま、私はベッドまで這うように移動した。ベッドに上がり、枕に顔を埋める。枕が涙で湿っていく。
「好き」
小さく呟いた。声が震えて、言葉にならない。
「ずっと、好きだった」
幼い頃から、ずっと。兄様の友人だったダリウス。寡黙で、あまり笑わないけれど、優しかった。私のごっこ遊びに付き合ってくれた。膝をついて、手の甲にキスをしてくれた。あの日から、ずっと胸の中で想い続けていた。
でも――。
これ以上、彼を困らせるわけにはいかない。
私は枕から顔を上げ、涙を拭った。目が腫れて、視界がぼやけている。窓の外には、満月が浮かんでいた。冷たく青白い光が、部屋を照らしている。
「ちゃんと、立場をわきまえないと」
自分に言い聞かせた。ダリウスは侯爵になる。私とは住む世界が違う人になる。もう子どもの頃のように、気軽に会える関係ではない。
身体に残る彼の痕跡が、じんわりと疼いた。胸元のキスマーク。太ももの内側に残された赤い痕。全部、彼がつけてくれたものだった。でも、あれは一時の情だったのかもしれない。彼にとって、私は幼い頃から知っている友人の妹でしかない。
涙がまた溢れそうになって、私は強く目を閉じた。
祝賀パーティで、ちゃんとお別れを言おう。
幼い頃の恋。初恋。淡く甘い、子どもの夢。終わりにしなければならない。
私は窓辺に立った。月が私を見下ろしている。冷たく、遠く、手の届かない場所にある月。まるでダリウスのようだった。
「ダリウス、幸せになって」
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