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第四章:嫉妬と絆
SNSで見つける海斗の写真
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平日の夜、寝室のベッドで海斗は本を読んでいて、僕は海斗の隣でSNSを見ていた。最初は会社の広告や告知を見ていたが、そのままの流れでおすすめに上がってくる投稿を眺めていた。知らない人の投稿が次々と表示されて、指でスクロールしていく。
「――あっ」
思わず声が出てしまって、自分で自分の声に驚く。
「ん?」
海斗が本を読むのをやめて、僕のほうを見つめてきた。心配そうな表情で、身体を僕に寄せてくる。
「これ、海ちゃんだよね?」
僕がスマートフォンの画面を海斗に見せると、海斗が覗き込んできた。女の子たちが楽しそうにピースをしている横で、海斗もカメラのほうを見て映っていた。女の子たちは笑顔だったが、海斗は無表情で、テーブルの上には弁当箱とパソコンが映っている。
「なに、それ」
海斗が写真を覗き込んで確認すると、眉間に皺を寄せてすごく嫌そうな表情になった。
「グループ課題のときのだ。教授に送るって撮ってたのに……SNS用かよ」
不機嫌そうに言って、スマートフォンから顔を離した。
「海ちゃん、無表情」
僕が言うと、海斗がため息をついた。
「無表情にもなるよ。昼休みの限られた時間しかないのに、無駄話ばっかりで。しかもはーちゃんのお弁当の日なのに、ゆっくり味わえなくてイライラしてたんだ」
海斗が説明して、僕を見つめた。海斗の黒い瞳に不満の色が浮かんでいて、僕の作った弁当を楽しめなかったことが悔しかったのが伝わってくる。
「いいなあ。僕も一緒に海ちゃんとグループ課題してみたかったなあ――でも、僕は無駄話が多いから、海ちゃんに怒られちゃうかも」
僕が言うと、海斗が首を横に振った。
「はーちゃんなら、怒らない。多分、俺とはーちゃんが一緒にやったら……パソコンを壊しそう」
海斗が真面目な顔で言って、僕を見つめた。
「え? なんで?」
僕が不思議そうに聞くと、海斗が口元に笑みを浮かべた。
「はーちゃんの精液で」
海斗がさらりと言って、僕の顔を見つめた。
「……っ! ちょっと、海ちゃんどういう妄想してるの!」
僕が顔を赤くして抗議すると、海斗がケラケラと楽しそうに笑った。
「だって我慢できると思う? はーちゃんと一緒にって……それはもう抱くしかないじゃん」
海斗が笑いながら言って、僕の頬を撫でた。温かい手のひらが頬に触れて、海斗の体温が伝わってきた。
「でも嫉妬しちゃうなあ。海ちゃんと自然と隣に座って勉強してるなんて。羨ましい」
僕が呟くと、海斗が優しく微笑んだ。
「じゃあ、今度……大学の近くでお茶しようか! 大学生カップルの気分を味わえるかも」
海斗が提案して、僕を見つめた。嬉しそうな表情で、目が輝いていた。
「僕――妊婦」
僕が自分のお腹を撫でながら言うと、海斗が笑った。学生気分にはなれないと思ったが、海斗と一緒に出かけられるのは楽しそうだ。普段、海斗が過ごしている場所に足を踏み入れると思うとわくわくした。
「カフェ巡りしてみたいなあ。コーヒーは飲めないけど、甘いものが食べたい」
僕が言うと、海斗が頷いた。
「いいよ。じゃあ、デートの予約ね。はーちゃんとデートできるの、嬉しいな」
海斗が嬉しそうに笑って、僕を抱き寄せた。海斗の腕が僕を包み込んで、温かい体温が伝わってくる。海斗の胸に顔を埋めると、海斗の匂いがして安心感が広がった。
SNSを見て、女の子たちと隣に座っている海斗の写真に少し嫉妬したが、海斗と休日のデートが決まったのは嬉しい。
子どもを産んだら、きっとしばらくは自由に外出もできなくなると思うから、今のうちに海斗とあちこち出かけてみたい。
「――あっ」
思わず声が出てしまって、自分で自分の声に驚く。
「ん?」
海斗が本を読むのをやめて、僕のほうを見つめてきた。心配そうな表情で、身体を僕に寄せてくる。
「これ、海ちゃんだよね?」
僕がスマートフォンの画面を海斗に見せると、海斗が覗き込んできた。女の子たちが楽しそうにピースをしている横で、海斗もカメラのほうを見て映っていた。女の子たちは笑顔だったが、海斗は無表情で、テーブルの上には弁当箱とパソコンが映っている。
「なに、それ」
海斗が写真を覗き込んで確認すると、眉間に皺を寄せてすごく嫌そうな表情になった。
「グループ課題のときのだ。教授に送るって撮ってたのに……SNS用かよ」
不機嫌そうに言って、スマートフォンから顔を離した。
「海ちゃん、無表情」
僕が言うと、海斗がため息をついた。
「無表情にもなるよ。昼休みの限られた時間しかないのに、無駄話ばっかりで。しかもはーちゃんのお弁当の日なのに、ゆっくり味わえなくてイライラしてたんだ」
海斗が説明して、僕を見つめた。海斗の黒い瞳に不満の色が浮かんでいて、僕の作った弁当を楽しめなかったことが悔しかったのが伝わってくる。
「いいなあ。僕も一緒に海ちゃんとグループ課題してみたかったなあ――でも、僕は無駄話が多いから、海ちゃんに怒られちゃうかも」
僕が言うと、海斗が首を横に振った。
「はーちゃんなら、怒らない。多分、俺とはーちゃんが一緒にやったら……パソコンを壊しそう」
海斗が真面目な顔で言って、僕を見つめた。
「え? なんで?」
僕が不思議そうに聞くと、海斗が口元に笑みを浮かべた。
「はーちゃんの精液で」
海斗がさらりと言って、僕の顔を見つめた。
「……っ! ちょっと、海ちゃんどういう妄想してるの!」
僕が顔を赤くして抗議すると、海斗がケラケラと楽しそうに笑った。
「だって我慢できると思う? はーちゃんと一緒にって……それはもう抱くしかないじゃん」
海斗が笑いながら言って、僕の頬を撫でた。温かい手のひらが頬に触れて、海斗の体温が伝わってきた。
「でも嫉妬しちゃうなあ。海ちゃんと自然と隣に座って勉強してるなんて。羨ましい」
僕が呟くと、海斗が優しく微笑んだ。
「じゃあ、今度……大学の近くでお茶しようか! 大学生カップルの気分を味わえるかも」
海斗が提案して、僕を見つめた。嬉しそうな表情で、目が輝いていた。
「僕――妊婦」
僕が自分のお腹を撫でながら言うと、海斗が笑った。学生気分にはなれないと思ったが、海斗と一緒に出かけられるのは楽しそうだ。普段、海斗が過ごしている場所に足を踏み入れると思うとわくわくした。
「カフェ巡りしてみたいなあ。コーヒーは飲めないけど、甘いものが食べたい」
僕が言うと、海斗が頷いた。
「いいよ。じゃあ、デートの予約ね。はーちゃんとデートできるの、嬉しいな」
海斗が嬉しそうに笑って、僕を抱き寄せた。海斗の腕が僕を包み込んで、温かい体温が伝わってくる。海斗の胸に顔を埋めると、海斗の匂いがして安心感が広がった。
SNSを見て、女の子たちと隣に座っている海斗の写真に少し嫉妬したが、海斗と休日のデートが決まったのは嬉しい。
子どもを産んだら、きっとしばらくは自由に外出もできなくなると思うから、今のうちに海斗とあちこち出かけてみたい。
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