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2話
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「なんか、なにもないけど普通の階段だね」
2人は誰も追ってこないのを確認し、"メリディ"をくだりはじめた
階段はなにが起きるわけでもなく、下を見ればどこまでも続く螺旋階段が見える
「下の国らしきものはまだ見えないけど、あの雲をぬけたら見えるかしら」
「………少し恐いかも」
「私はワクワクドキドキかな!」
笑顔でそう言うコアの目は輝いていて、俺は男なのに……とタクトは少し落ち込むけれど、まあいいかと切り替える
「最初はどんな国かな?本にはあんまり下のことは書いてなかったからな…」
「私も家の本を漁ったけど殆どでてこなかった、でも次の国名はわかったよ!」
「"アルカホルン"!」
「遠い………」
「うん、遠い…………」
2人が階段を下りはじめて4日がたった
途中、狙いすましたかのようにある階段のない小さな平地のような場所で、休憩や睡眠に食事もある程度こなしてはいるけれど、想像以上に階段は長かった
「私達、あの下が見えなくしてた雲の部分ぬけたよね……?」
「うん抜けた……それに雲これで三つ目だよ」
流石にそろそろ国に着きたい
睡眠も食事もとっていても、靴音と話し声だけが響く螺旋階段を下り続けるのは疲弊するものがある
「人にも全然すれ違わないよね、やっぱり上ったり下りたりするのって殆どないことなんだろうな」
そうタクトが話していると周りの雲が薄くなっていることに気づく
「この雲も抜けれそうだね」
「うん、でもその下もまた階段かな…。あー!国がみたい!!」
ムシャクシャしたように声を上げるタクトにコアも同意するように頷く
「どんな国かな…」
そう話すと同時に雲をぬけた
「なっ!!び、びっくりした!」
「う、うん。いきなりだね…」
螺旋階段のすぐ下に、端が見えなくなるほどに広い大地と国が広がっていた。
早く着きたいがために2人はどちらが言うでもなく急いで階段をくだり、地面におりた
「ハァ......ハァ...つ、ついた!!」
「やっと着いた……ハァ...」
あまりに急いで走った2人は息切れをしつつも、目を輝かせ少し先にある国の入り口であろう門に向かって歩きだした。
「どうしよう、俺今すぐにでも走りだして行きたい。」
「右に同じく、今すぐ走りたいし着きたい。でも体力もつかな…….」
ウズウズとした様子を隠さずに若干早歩きで行き、大きな門の前にたった。
その大きな門の入り口は閉じており、なんの音も聞こえず思わず不安になる。
「来るまでに人1人も見てないけど…ここ…だよね」
「たぶんここ……じゃなかったらつらい…」
上を見上げても横を見ても見える限りは壁と門。中が見える様子はない。
門を開けばいいのか、ノックをして見ればいいのか……タクトは思わず尻込みをする
そんな少々、情けなく見える少年を尻目にコアは門を押した
「え、ちょっ。開けんの!?」
「ここまで来たら行くしかないでしょ!…………あれ?開かない?」
堂々と押したコアだが、全く開く気配がなくガチャガチャという音がなるだけだった。
「え、なんで!?旅の終わりがこれとか嫌だよ、私!?」
「俺だって嫌だから!えっ、マジで開かないの!?俺も押すから!」
ガチャンガチャンッとなにもない草原に音が響くが、それでも門は開く気配を見せなかった。
「………………嘘でしょ?」
「………嘘であってほしい」
あ か な い !!!
タクトは近くの壁に手をつき、コアは地に沈み、心の底からうな垂れた。もうこれ以上ないくらい落ち込んだ……。
「…終わり?……帰るの?」
「いや、俺一世一代の覚悟で出て来てるし。帰れないし帰りたくねぇよ………」
ガチャ………キィ————-
「「は?……あ、いた?」」
さっきはビクともしなかった門が開き、ザワザワという喧騒が流れてくる。
そんな門の中から眉を下げたがっちりとした体つきの男が顔をだし、気まずそうな表情で口を開け
「ガチャガチャいってたからあけたが………ここ、そっちからは引き戸だぞ?」
言葉にした
二人は顔を真っ赤にそめ、もう一度壁にうな垂れ、地に沈んだ
少年少女の旅はまだまだ終わらず、始まったばかり
第1の国
アルカホルン
2人は誰も追ってこないのを確認し、"メリディ"をくだりはじめた
階段はなにが起きるわけでもなく、下を見ればどこまでも続く螺旋階段が見える
「下の国らしきものはまだ見えないけど、あの雲をぬけたら見えるかしら」
「………少し恐いかも」
「私はワクワクドキドキかな!」
笑顔でそう言うコアの目は輝いていて、俺は男なのに……とタクトは少し落ち込むけれど、まあいいかと切り替える
「最初はどんな国かな?本にはあんまり下のことは書いてなかったからな…」
「私も家の本を漁ったけど殆どでてこなかった、でも次の国名はわかったよ!」
「"アルカホルン"!」
「遠い………」
「うん、遠い…………」
2人が階段を下りはじめて4日がたった
途中、狙いすましたかのようにある階段のない小さな平地のような場所で、休憩や睡眠に食事もある程度こなしてはいるけれど、想像以上に階段は長かった
「私達、あの下が見えなくしてた雲の部分ぬけたよね……?」
「うん抜けた……それに雲これで三つ目だよ」
流石にそろそろ国に着きたい
睡眠も食事もとっていても、靴音と話し声だけが響く螺旋階段を下り続けるのは疲弊するものがある
「人にも全然すれ違わないよね、やっぱり上ったり下りたりするのって殆どないことなんだろうな」
そうタクトが話していると周りの雲が薄くなっていることに気づく
「この雲も抜けれそうだね」
「うん、でもその下もまた階段かな…。あー!国がみたい!!」
ムシャクシャしたように声を上げるタクトにコアも同意するように頷く
「どんな国かな…」
そう話すと同時に雲をぬけた
「なっ!!び、びっくりした!」
「う、うん。いきなりだね…」
螺旋階段のすぐ下に、端が見えなくなるほどに広い大地と国が広がっていた。
早く着きたいがために2人はどちらが言うでもなく急いで階段をくだり、地面におりた
「ハァ......ハァ...つ、ついた!!」
「やっと着いた……ハァ...」
あまりに急いで走った2人は息切れをしつつも、目を輝かせ少し先にある国の入り口であろう門に向かって歩きだした。
「どうしよう、俺今すぐにでも走りだして行きたい。」
「右に同じく、今すぐ走りたいし着きたい。でも体力もつかな…….」
ウズウズとした様子を隠さずに若干早歩きで行き、大きな門の前にたった。
その大きな門の入り口は閉じており、なんの音も聞こえず思わず不安になる。
「来るまでに人1人も見てないけど…ここ…だよね」
「たぶんここ……じゃなかったらつらい…」
上を見上げても横を見ても見える限りは壁と門。中が見える様子はない。
門を開けばいいのか、ノックをして見ればいいのか……タクトは思わず尻込みをする
そんな少々、情けなく見える少年を尻目にコアは門を押した
「え、ちょっ。開けんの!?」
「ここまで来たら行くしかないでしょ!…………あれ?開かない?」
堂々と押したコアだが、全く開く気配がなくガチャガチャという音がなるだけだった。
「え、なんで!?旅の終わりがこれとか嫌だよ、私!?」
「俺だって嫌だから!えっ、マジで開かないの!?俺も押すから!」
ガチャンガチャンッとなにもない草原に音が響くが、それでも門は開く気配を見せなかった。
「………………嘘でしょ?」
「………嘘であってほしい」
あ か な い !!!
タクトは近くの壁に手をつき、コアは地に沈み、心の底からうな垂れた。もうこれ以上ないくらい落ち込んだ……。
「…終わり?……帰るの?」
「いや、俺一世一代の覚悟で出て来てるし。帰れないし帰りたくねぇよ………」
ガチャ………キィ————-
「「は?……あ、いた?」」
さっきはビクともしなかった門が開き、ザワザワという喧騒が流れてくる。
そんな門の中から眉を下げたがっちりとした体つきの男が顔をだし、気まずそうな表情で口を開け
「ガチャガチャいってたからあけたが………ここ、そっちからは引き戸だぞ?」
言葉にした
二人は顔を真っ赤にそめ、もう一度壁にうな垂れ、地に沈んだ
少年少女の旅はまだまだ終わらず、始まったばかり
第1の国
アルカホルン
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