君と私の物語~夢を目指すものたち

NISHINO TAKUMI

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9章

問題発生チームK

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俺達は北海道で食材を集め終わって
ホテルでゆっくりとくつろいでいた。

一哉『さて…明日から集めるもの…どうしようか』
七瀬『明日はどこに行くんだっけ…』
一哉『青森…りんごだな笑』
七瀬『りんごなら…でアップルパイとかで勝負できるよ?…まあ…マンゴーとかに比べたら、あれかもだけど』
一哉『んー…でもリンゴを使った料理も勝負に使える…
新潟のお米があるから、他の使い方で…』
七瀬『ですね!…明日香どう思う?』
明日香『う、うん…多分…いいと思います…』

明日香の顔色が…見るからによくなかった。

一哉『明日香…どうした?』
明日香『いや…別になにも…』
七瀬『…まさか…』
俺は…明日香のおでこに手を当てた。

一哉『は!?凄い熱…!?』
明日香『大丈夫です…明日の相談を…』
一哉『馬鹿なこと言うな…まったく…きついなら言えって!』
明日香『へ、平気です…』
七瀬『明日香…今無理されると明日とか明後日にも響くから…
今はおとなしくしよ?ね?』
明日香『…ハァ…ハァ…はい…すいません…』
七瀬『一哉…明日香をベッドに寝かせてくれる?…私、ホテルの人に冷却シートとか薬貰ってくるから』
一哉『わかった。悪いね』

七瀬は部屋を出ていった。

一哉『明日香…少したてるか?』
明日香『は、はい…』

しかし…足取りはフラフラしていて…すぐに倒れそうになってしまう。

一哉『…無理だな…ちょっと失礼…』
明日香『ひゃっ!?』

俺は明日香を…世に言うお姫様抱っこをしてベッドに寝かせた。

一哉『ごめんな…大丈夫か?』
明日香『はい…(ドキドキが止まらない…顔が暑いのは熱のせい…)』
一哉『少し我慢してな…七瀬が薬もらってきてくれるから』
明日香『はい…』
一哉『いつから体調悪かったんだよ』
明日香『今朝から…少し頭痛はしてました…』
一哉『朝からかよ…自己申告してくれ…頼むからさ』
明日香『…はい…すいません…』
一哉『…ごめんな』
明日香『え…?』
一哉『気づいてやれなくてさ…』
明日香『…大丈夫…です…すいません…』
一哉『…少し寝な?…薬は目が覚めたとき飲めばいいから』
明日香『…はい…』

明日香はそこから眠りについた。

5分後…七瀬が薬などを貰って帰ってきた。

七瀬『貰ってきたよ…って…明日香は寝ちゃったか』
一哉『相当無理して疲れてたんだろうね…すぐ寝たよ』
七瀬『明日香は…最近無理しすぎだよ…』
一哉『…俺のせいだな…』
七瀬『え?』
一哉『気づいてやれなかったり…振り回しちゃったり』
七瀬『一哉のせいではないでしょ…』
一哉『俺みたいになる前に…暫く休ませないとな』
七瀬『そう…だね…一哉も最近無理しすぎだよ?休みとってないでしょ』
一哉『いや、映画の撮影終わるまでは…休めないよ』
七瀬『うーん…(それもそうなんだよなぁ…)』
一哉『七瀬も…無理すんなよ?』
七瀬『一哉に言われてもね…笑 でも、ありがと』
一哉『だな笑…おう!』
七瀬『一哉…寝ていいよ? 私が明日香の看病はするからさ』
一哉『いや…いいよ。七瀬も疲れてるだろ』
七瀬『いいからいいから!今日ぐらい一哉もゆっくりしなよ!』
一哉『そう…?…じゃあ…』
七瀬『あ、ベッド使っていいよ?私は明日香と寝るから』
一哉『それは…』
七瀬『いいからいいから…ね!!』
一哉『あ、あぁ…(…なんか変だ…)』

しかし、俺は…素直にベッドに入った。






七瀬目線


やっと…一哉も寝てくれた…。

七瀬『…明日香…ちょっと冷たいよ…』 

私は寝てる明日香に一応そう告げて…冷却シートをおでこに貼った。

明日香は気持ち良さそうな顔をしていた。

七瀬『ふぅ…これで私も寝なきゃ…』
私がそう思ったときだった…。

七瀬『ひゃっ!?』
一哉『…やっぱり…七瀬も熱あるだろ』

振り向くと…寝てたはずの一哉がたっていた。

七瀬『な…寝たんじゃないの…』
一哉『七瀬の様子がおかしかったから、気になって』
七瀬『…』
一哉『明日もホテルに泊まって明後日出るよ。静岡にいかずにいれば、なんとか間に合う』
七瀬『でも…食材が…』
一哉『俺の料理の腕なめるなよー?七瀬は知らないかもしれないけど、これでも瑠菜や玲香の飯作ったりしてたんだから』
七瀬『でも…』
一哉『さっき自分で言ってたじゃん。ここで無理して風邪が長引いたりする方が困る…だから、おとなしく寝て?』
七瀬『…わかったよ…ごめん…』
一哉『よし笑 じゃおやすみ』
七瀬『うん…(なんでこんな優しいの…)』

私は一哉に寝るように促されて…薬を飲んで眠りについた。





俺は七瀬を寝かせたあと…相楽さんに少し問題がおきたため
北海道を明後日出ることをつたえた。


明日香『…ん…一哉…さん…?』
暫くすると…明日香が目を覚ました。

一哉『あ、おきた? 薬…飲める?』
明日香『はい…』

明日香は素直に薬を飲んだ。
一哉『よし…じゃあ…あとはおとなしく寝てな?』
明日香『はい…七瀬さんは…』
一哉『あー、七瀬も熱だよ』
明日香『そうなんですか…』
一哉『明日も北海道に残るから…ゆっくり寝てていいよ』
明日香『でも…!』
一哉『七瀬とおんなじだな…熱が長引いたりした方がきついことになるの!…それに俺の料理の腕は本物だから大丈夫大丈夫…
明日香は、まず自分の風邪を心配して!ね!』
明日香『はい…すいません…』

一哉『おやすみ…』
明日香『はい…』

明日香も七瀬も眠ったあと…俺は近くのコンビニで
風邪でも食べれる軽食を買って机においておいた。

そして、俺も…ソファーで眠りについた。
仮眠をとって…少ししたら、またあの二人の様子を見に行くようにする。

少し問題はおきたが…大丈夫であろう…と俺は思っていた
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