青春と恋の物語

NISHINO TAKUMI

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青春と恋の物語恋愛編

青春と恋の物語2-36

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瑠夏side

一哉『瑠夏!!!思いっきりいけ!』
そう聞こえた私は一哉へ感謝の意味を込めて
一哉の得意とする左の背負いに行った。
勇紀は防ごうとしてきたが…強引さが一哉の売り…だから私も強引に思いっきり入った。
その結果…
沢木『1本!!それまで!!!3位決定戦勝者は…赤 山下瑠夏!よって決定戦最後の出場者は山下瑠夏!!』
私はその言葉を聞いた瞬間嬉しくてたまらなかった。まだ決定戦のステージではないし
インターハイ出場が決まったわけでもない、
ただの部内戦なのに…過去最大に嬉しかった。
まだ試合は2試合残っていた。
そう…将太対蓮と一哉対美月。
ここで引き分けが出たら元も子もない…
私は祈る気持ちで次の呼称を待っていた。
対戦表の順番を無視して
3位決定戦を行ってしまったため
次の試合がどちらが先かわからない…。
沢木『次の試合…赤 水野美月 白 西野一哉!2人開始線へ!』
その場にいた全員が静かに見守る形で
2人を見送った…。


一哉side

沢木さんに名前を呼ばれた。
つまり、相手は美月だ。
ここまで無敗で連勝をしてきた俺と美月だが…ここは引き分けるわけにはいかない。
必ずどちらかが勝って無敗と1敗という結果が生まれる。

美月side

私は…今日最高の気持ちを胸に秘めて
開始線へと向かった。
私は今日無敗。一哉も無敗。
今まで私と一哉は月と太陽のような関係だった。
どちらが太陽でどちらが月のようなものはないんだけど…
どちらかが暗くなっていたら光を分け与える…そんな関係だった。
でも、これからは違う。
私は一哉に勝って2人で部活を照らす
2つの太陽になる。
私たちが引き分けてみんなの努力を無駄にすることは…絶対にしない。
美月side終


それぞれの思いを胸に
江西高校柔道部のエース2人の対決が
今始まろうとしていた。


一哉side


沢木『では…予選1位決定戦とも言える
試合を始めます。
赤 水野美月。白 西野一哉。
では…はじめ!!』
俺『美月行くぞ!』
美月『来い!』
俺と美月は同時に左の背負いに入ろうとした。そのためお互い決まらなかった。
美月は決まらなかったところを狙って
俺の左足を刈った。
俺はバランスを崩して倒れてしまったが
沢木『…』
ポイントはなし。
俺は瑠夏の言葉を思いだし絞め技に入った。
美月の首に綺麗に入ったものの
降参をせず
沢木『待て!』
待てがかかってしまった。
沢木『はじめ!』
お互いに1歩も譲らぬまま残り時間2分となった。俺は支えて釣り込みで美月のバランスを崩そうとした…美月も同じことを考えていたようでお互いに空中を蹴る形になってしまった。
将太『あの2人…息ぴったりになってるな…
さっきも同時に背負いやってたし…』
そんな将太の声を聞きながら
俺は両襟の背負いを決めた。
沢木『有効!』
俺が先制した。
しかし…美月はそんな優しくない。
背負いでうつ伏せになってる俺をひっくり返して、抑え込んできた。
沢木『抑え込み……とけた!!待て!
櫻井!何秒だ?』
七瀬『16秒です!』
沢木『只今の抑え込み…有効!はじめ!』
『(ちっ…やっぱ強いな…美月は…
残り…1分か…)』
美月は滅多にやらない内またをやってきたので空かそうとしたが…フェイントだった。
内またをやった足がそのまま俺の右足を捕らえ倒された。
沢木『技あり!抑え込み!………とけた!』
『(やばい…美月のスイッチが完全に入ってる…)』
西野『18秒です!』
沢木『只今の抑え込み…有効!
では、はじめ!』

『(残り20秒…やばい…)』
俺は最後の奥の手を出した。
組み直すため俺は美月から離れた。
『(8..7..6..)』
俺は思いっきり片手の背負いに入った。
美月の背中が畳についた瞬間
沢木『それまで!!!』
審判会議…今の判定は…
沢木『只今の判定…時間外。
よって勝者…赤、水野美月!予選1位は水野!互いに!礼!…では最後の試合を行う。赤 桐生蓮。 白 中居将太。』
2人『はい!』
2人入れ替わりで俺はコートを出た。
待機席に着くと…
瑠夏『最後の惜しかったね…あと少しだった…』
俺『ちっ…あと1秒あれば勝ってたんだけど…』
美月『一哉!最後のいい技だったね!
まさか片手で来るなんて…』
俺『片手は男子相手なら絶対にしないけど
女子なら軽いから行けるかなって思って賭けたんだけどまさかの時間切れ…負けたよ』
瑠夏『まだ、試合残ってるから!
決勝戦あるでしょ!私と美月と
もう1試合ずつやるんだからね!』
俺『わかってるよ…そこで2人とも
片付けてやるから覚悟しとけ!』
美月『はっ!負け犬の遠吠えにしか聞こえないね!絶対負けないもんね!瑠夏!』
瑠夏『もちろん!絶対勝つよ!』
俺はそんな話を聞きながら
蓮が将太にぶん投げられるところを
もろに見ていた。

ちなみに同率だった将太と蓮、勇紀は
再戦をした結果
将太の圧勝、勇紀、蓮という形になった。

結果
美月5-0…1位
一哉4-1…2位
将太1-4(再戦後2-0)4位
瑠夏3-2…3位
蓮1-4…(再戦後0-2)6位
勇紀1-4…(再戦後1-1)5位

最後の最後で先輩の意地を見せつけた
将太だった。

37話につづく
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