青春と恋の物語

NISHINO TAKUMI

文字の大きさ
上 下
96 / 128
4章 柔道恋物語

柔道恋物語4-1

しおりを挟む
一哉side


4月…俺達2年生は3年生となり
柔道部にいられるのも長くてあと半年となった。
俺は昨年の夏休みの合宿で怪我した足のリハビリを今日も続けていた。
あの手術から7月…
まだまだ十分に柔道ができる状態ではないが顧問の佐々木先生と共に部員達の指導役にまわっていた。
俺の願いだった新人戦は、
団体戦男女優勝
個人枠男子 中居将太
個人枠女子水野美月
江西高校柔道部は一気に話題の的となった。
先輩達がいた帝南高校も決勝戦
3-2で倒し、勝ちを取ったのだ。
俺は学校が始まって以来
部活へ向かっていた。
最近は新入生勧誘で
まともに部活をやっていなかったので今日が初めてと言ってもいい。


その途中で
マネージャーの櫻井七瀬と会った。
俺『七瀬!おはよ!』
七瀬『あ、一哉、おはよ~』
俺『もう来月が予選なんて信じられないよ』
七瀬『そっか…もう来月になのか…大丈夫かなぁ』
俺『新人戦も頑張ってくれたし
希望は全然あるよ…今年の新入生も頼もしいのが1人いるしな』
七瀬『新入生優勝が聞いて
結構初心者も入ったしね』
と、そんなことを話ながら
部活へ向かっていると…

?『西野先輩!櫻井先輩!』
と名前を呼ばれた。
振り返ってみるとそこにいたのは…
新マネージャーの堀里奈だった。

俺『あ、堀…』
七瀬『里奈、おはよ~』
里奈『おはようございます!』
俺『おはよ…朝から元気だね…』
里奈『マネージャーとして初めての日ですか!当たり前ですよ!』
俺『ははは…そっか…』
俺達は3人で道場まで向かった。
正門をくぐったところで
蓮『あ、西野先輩!おはようございます!』
勇紀『今日からまたお願いします!』
俺『あぁ、おはよ。お前らも元気だな…』
里奈『桐生先輩!吉田先輩!おはようございます!』
…そうあの1年だった2人も晴れて
先輩になったのだった。
勇紀『あ…えっと…』
蓮『あ、堀…里奈さんだっけ…おはよ』
里奈『覚えてくださいよ!堀里奈です!』
勇紀『堀さんね…覚えたよ』
俺達がそんな話をしていると…
美月『やっほー!』
瑠夏『あ、一哉…おはよ!』
?『おはようございます!』
俺『美月…瑠夏…お前らもかよ…』
?『先輩!?私のこと忘れてませんか!?』
俺『みえてるよ…北野…』
?『美波です!!!覚えてくださいよ!!』
俺『あぁ…』
美波『あぁ…じゃないですよ!
水野先輩…西野先輩ひどくないですか!?』
美月『まあまあ、美波…元気に圧倒されつつ、恥ずかしいんだよ』

そう…今年の新入生は…
まだ来ていないが全部で7人。
しかも…男子は2人しか入らないという悲劇的な結果を生んだ。
それもこれも…美月の新人戦の
決勝戦が女子5人という結果を生んだのだ。

美月の新人戦決勝の相手は
過去全国大会ベスト4になった
城國西高校生の2年だったのだ。
その相手に美月は片手技で
開始20秒で勝つという快挙を起こしたのだった。

美波『私…水野先輩のあの決勝戦みてかっこよくて!私も柔道やりたいって思ったんです!』

いい忘れていたが…こいつは…
北野先輩の妹で柔道の経験0の
初心者だ。無口な北野先輩とは
正反対で正直信じられない。

俺達は女子と一旦別れ着替えを始めた。
そこに将太が新入生2人とともに
やってきた。
将太『お、西野…はやいな!』
新入生『おはようございます!』
将太『お、元気がよくてよろしい!な!斎藤!今野!』
そうこの2人の名前は…
俺『斎藤……今野…したの名前なんだっけ?』
海翔『えー!海翔です!』
勇人『俺は、勇人です!』
俺『海翔と勇人ね…早く着替えな
もう始まるよ』
ちなみに海翔は初段の腕前で
中学の時は県大会ベスト8に残る実力者だったらしい。
勇人は素人ながら将太に言いくるめられて入ったのだった。

美月『はい、そろそろ全員道場へ集合して!やるよ!』
一同『おう!』

次話…新入生の情報をまとめて書きます。

2話につづく
しおりを挟む

処理中です...