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3.決意
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透は自分の部屋にいた。透は警察に話をした後、学校に行くのも落ち着かず家に帰ってきていた。両親は共働きなので、家には誰もいない。しかし、一応事件を目撃した旨と、警察に通報した点はメッセージをそれぞれに送った。今後自宅に警察から連絡が来るかもしれないので、伝えておく必要もあった。学校には、警察との聴取の段階で、合間を縫って連絡していた。透はベッドに寝転がっている。清水のことを考えていた。自分がもっと早く異常事態に気づいていれば、防げたかもしれない。仮に全ては無理でも清水だけは救えたかもしれない。透の中では、後悔が何とも言えないもやもやとなって渦巻いていた。透が清水とのことで思い出せるのは、通学の合間で一樹の家の前のわずかな時間、それだけだった。他の時間の清水のことは知らない。透は今まで幾度も考えてきた。清水の好きな食べ物はなんだろう。嫌いなものは。休みの日は何をしているのだろう。彼氏はいるのだろうか。透は清水に合えない週末、気づくとそんなことばかり考えていた。それにもかかわらず、今日、清水に起こった危険事態に何もできなかった。清水の私生活を想像してはため息をついていた、のんきな自分を殴ってやりたい気持ちだった。お前は自分のことばかりで、清水に助けが必要なときになにもできないではないか、と。透は人のために行動を起こしていたキミドリがいかに強い人間だったかを思い直させられていた。しかし、そのキミドリに掛けた電話がつながることはなかった。状況を伝えるメッセージも送ってある。透にはそれ以上できることが思いつかなかった。自分はキミドリとは違う。それが自分をひどく無力な存在に思わせた。自分がもしキミドリであったのなら。実際、透は中学二年生の事件の後、キミドリに対して憧れを持っていた。彼をヒーローとするなら、ファン一号だ、というつもりでもいた。しかし現実はどうだ。あこがれたキミドリとは似ても似つかない実状ではないか。透はベッドの上でうつぶせになる。枕に強く頭を押し付けてみる。それでも、透の自分に対する怒りと無力感は冷めることがなかった。自分の大切な人の一大事を警察とキミドリに託すしかなかった。本当に自分にできるのはそれだけなのだろうか。透は考える。キミドリはどうして人のために行動を起こせたのだろう。どうして一人で立ち上がることができたのだろう。何が彼をリアルライフヒーローとして奮い立たせていたのだろう。透は思い出した。透はベッドを降りて立ち上がる。箪笥へ向かう。一番下の引き出し。勢い余って、引き出しを引き抜いてしまう。透は気に留めずに洋服を部屋に投げ散らかしていく。透の部屋は男子高校生の部屋にしてはきれいに整っている。こまめに掃除機もかける。でもそれは、透自身に没頭すべき何かが欠けていたからではなかろうか。
「見つけた」
透は中学二年生の夏、キミドリに救われてから図書室で格闘技の本を借りたり、ランニングを始めてみたりした。しかし、そのどちらもすぐにやめてしまった。自分はキミドリにはなれない。それでも、せめてと思って購入したのが、彼の象徴、黄緑色のジャージだった。透は改めてそれを見て、気持ちを奮い立たせようとした。もしかしたらキミドリも、自分を奮い立たせるために、リアルライフヒーローとして立ち上がっている人たちも自分を心の中に思い描く理想のヒーローとみなすために、コスチュームをまとって強い自分を作りあげていっているのかもしれない。透にとって理想とするヒーローの姿。それはもちろん、キミドリであった。透は買ってから、親にも気づかれぬよう一度も着ることなく、箪笥の奥底に隠し続けていた黄緑色のジャージに初めて袖を通した。
木乃美はシルバーの軽自動車の助手席にいた。クーラーはかけられていないが、窓は開けられていたため、暑苦しくはなかった。でもそれは車を運転する石井にとっては自分の頭を冷やして冷静な判断を失わないようにするための安全装置としての空調にも思われた。車は先ほど高速道路を降りている。高速走行中は、風の音もすごく、会話どころではなかった。料金所のバーが上がったところで、木乃美は石井に話しかけた。
「犯人からの連絡はいつ?」
「…、今朝職場についたときにはメッセージが届いていた。通話はしていない」
石井は、会話どころではない、といういらだった雰囲気を出したものの、自分の冷静さを保つため、ひいては、取引を成功させて子どもを取り戻すために、会話を続けようという判断がされたように感じた。
「職場から芦屋湖に?」
「いや、職場がもともと芦屋湖の管理センターなんだ」
石井は信号が変わり、車が停車すると、木乃美の方を向いて話し始めた。
「犯人は、どうやら妻と自分に一斉送信でメッセージを送っている。タイミングを考えると、私の方はすぐに取引に臨ませるつもりだったようだ」
「通報も奥様に行う余裕を与えることで、石井さんには取引へ専念させたわけですね」
「…、そういうことかもしれない。君はどうして脅迫なんかされているんだ?」
「私は代打なんです。同じ理由で脅迫されていた父親が交通事故にあってしまって、取引を引き継ぎました」
木乃美は考えてあった真実に限りなく近い説明をした。
「そうか…。あの写真、写っていた子たち全員の家族それぞれに、同じように脅迫が行われているのだとしたら、今頃警察は、てんやわんやだろうな」
「なるほど、それも作戦の内なのかもしれませんね。でも、子どもたちを大勢、どうやって」
「それは簡単な話かもしれない」
「え、それはどういう」
「あの子たちはみんな同じ幼稚園なんだ」
「幼稚園の通園バス…」
木乃美は一つの考えを思いついた。でも、だとしたらかなり入念な…。
「通園バスか、なるほど、確かに俊也のクラスの子は分かったが、他の子はわからない子だったな。どうりで」
木乃美は犯人の計画を考える。仮にこの小包の入手先の人物の子どもがこの中にいるから、このバスを襲撃したのだとして、他の子たちを使って、リレー形式でモノの移動、攪乱を行う計画だとして、親に考えさせないタイムスケジューリングと、運搬経路、一朝一夕の計画ではないことが明らかだった。この包みの中身っていったい…。
会社を出ると暗い空が周防を出迎えた。昼食の時間だ。澄川は仕事のまとまりが悪く、少し進めながらオフィスで食べるらしい。周防はデスクワークの為、せめて昼食のときくらい外にでることが心身の健康に良いと思って、習慣づけていた。普段なら運動だとたきつけて澄川と食事に出るところだが、澄川がオフィスに残ったため一人で出てきた。ビルが立ち並ぶ通りは自動車であふれていた。もわりとした、湿気の濃い暑さを感じた。周防は外での昼食のためにいくつかの行きつけのような店を見つけていた。一つは周防が学生のころ行きつけだった店と似た味のする中華料理店で、今日はそこへ向かう予定だ。
「おまたせ」
背後から太田にタックルされる。太田の振る舞いは少女のようで、周防を時に童心に帰らせてくれる。そこも彼女の魅力の一つだ。太田と仕事の日に昼食をとるのは初めてだった。太田にはいぜんから周防の行きつけの昼食の店たちの話をしており、とても行きたがっていた。ただ、周防としては、あまり彼女の存在で他の人間関係をおろそかにしたくはなかった。かといって澄川と太田三人でご飯というのも、どちらにも気を使わせてしまいそうで躊躇していた。
「やっと、試作品の行方がつかめそうで一息つけたよ」
「へえ、どこにあったの?」
「いやあ、まだ確保ではないのだけどね」
「ん、どういう状況?」
「やっぱり、郵便物が怪しいってことが分かって、運送会社の追跡番号ってのを確認してる感じ」
「それ見つかったって言えるの?」
「いや、でも、もう朝からその件にみんなかかりきりで、一息つけたかったのが本音かな」
「なるほどね」
「まあ、私としては、周防先輩のオススメご飯にやっと同行できてうれしいよ」
周防は太田の大きな瞳と甘い声色で表情が緩みきってしまう気がして、顔を横に振った。
「いや、おいしいけど、サラリーマンの昼食だからね。こう、雰囲気というか、イメージをあまり膨らませていると、がっかりするよ」
「自信ない人だな。モテないよ」
周防は太田が自分の自信のなさに見劣りしているのでは、と内心動揺したが、大人なので持ちこたえた。周防にとって太田は表情や感情表現起伏が大きく、いまだにつかみきれない、という印象を持っていた。もし唐突に太田から別れを切り出されても周防は太田ならばと、納得してしまいかねなかった。
中華料理店はお昼時ということもあり混雑していたが、テーブル席を用意してもらえた。太田はお店の外観を見たときに、周防さんっぽいね、と理解を示してくれたが、周防にとっては逆に普段の自分の見え方を疑ってしまった。
「おすすめのメニューはなんですか?」
「どれもおいしいよ。お昼はランチセットがお得だよ。量が多くて安いから澄川はよく頼む」
「私は周防さんのオススメがいいし、女の子は量にあまり魅力を感じないよ。減点」
「えっと、俺はセットで単品にもあるチンジャオロース丼があるやつをよく頼むよ」
「じゃあそれにする」
注文した料理を待つ間、太田と最近の出来事を話す。太田とは交際期間こそ短いが、子どものころの話や、学生時代のことは大概話してしまっていて、たまに話の流れでお互い、前に話した気がする、といった様相を示す。話の内容は太田の姉が最近大きな仕事を請け負ったとか、澄川のスーツのサイズが特注サイズになったとか、たわいもない内容に終始した。周防はこうして盛り上がりのない内容でも気にせずに話せることが、太田との相性の良さを証明しているようで、胸の奥が暖かくなる気がした。太田が店内のテレビを見ている。
「うそ、こわい。幼稚園バスの襲撃だって」
周防もテレビに視線を移した。誘拐されたのは職員と数名の子どもたちだそうだ。誘拐か。周防はあまりワイドショーでも聞きなれない種の犯罪に注目度を増した。狙われた幼稚園はここからそう遠くはない。今時、誘拐からの身代金要求なんて話は成功するように思えない。警察の捜査方法の質はどんどん上がっているだろうし、身代金要求なんて回りくどい手段は警察に追跡させる時間を与えるだけだと周防は考えていた。そんな考え方も温室呼ばわりされる周防のお国事情のなせる業なのかもしれないが。ニュースの内容が切り替わった。バスの無賃乗車で逃げた男がその場で交通事故にあったらしい。自業自得だな、とテレビから視線をもどした。ちょうど店員が周防のテーブルの料理を運びに来てくれた。周防は酢豚定食だ。中華料理店で食べる酢豚は格別おいしい。
「ねえ、周防さん。私ちょっと多いかも。あとでもらってくれる?」
申し訳なさそうな太田の表情に小食な周防は見栄を張りたい気持ちになって、喜んで引き受けた。自分もこういった形で幸せ太りをするのかもなあ、と澄川を思い出した。
「見つけた」
透は中学二年生の夏、キミドリに救われてから図書室で格闘技の本を借りたり、ランニングを始めてみたりした。しかし、そのどちらもすぐにやめてしまった。自分はキミドリにはなれない。それでも、せめてと思って購入したのが、彼の象徴、黄緑色のジャージだった。透は改めてそれを見て、気持ちを奮い立たせようとした。もしかしたらキミドリも、自分を奮い立たせるために、リアルライフヒーローとして立ち上がっている人たちも自分を心の中に思い描く理想のヒーローとみなすために、コスチュームをまとって強い自分を作りあげていっているのかもしれない。透にとって理想とするヒーローの姿。それはもちろん、キミドリであった。透は買ってから、親にも気づかれぬよう一度も着ることなく、箪笥の奥底に隠し続けていた黄緑色のジャージに初めて袖を通した。
木乃美はシルバーの軽自動車の助手席にいた。クーラーはかけられていないが、窓は開けられていたため、暑苦しくはなかった。でもそれは車を運転する石井にとっては自分の頭を冷やして冷静な判断を失わないようにするための安全装置としての空調にも思われた。車は先ほど高速道路を降りている。高速走行中は、風の音もすごく、会話どころではなかった。料金所のバーが上がったところで、木乃美は石井に話しかけた。
「犯人からの連絡はいつ?」
「…、今朝職場についたときにはメッセージが届いていた。通話はしていない」
石井は、会話どころではない、といういらだった雰囲気を出したものの、自分の冷静さを保つため、ひいては、取引を成功させて子どもを取り戻すために、会話を続けようという判断がされたように感じた。
「職場から芦屋湖に?」
「いや、職場がもともと芦屋湖の管理センターなんだ」
石井は信号が変わり、車が停車すると、木乃美の方を向いて話し始めた。
「犯人は、どうやら妻と自分に一斉送信でメッセージを送っている。タイミングを考えると、私の方はすぐに取引に臨ませるつもりだったようだ」
「通報も奥様に行う余裕を与えることで、石井さんには取引へ専念させたわけですね」
「…、そういうことかもしれない。君はどうして脅迫なんかされているんだ?」
「私は代打なんです。同じ理由で脅迫されていた父親が交通事故にあってしまって、取引を引き継ぎました」
木乃美は考えてあった真実に限りなく近い説明をした。
「そうか…。あの写真、写っていた子たち全員の家族それぞれに、同じように脅迫が行われているのだとしたら、今頃警察は、てんやわんやだろうな」
「なるほど、それも作戦の内なのかもしれませんね。でも、子どもたちを大勢、どうやって」
「それは簡単な話かもしれない」
「え、それはどういう」
「あの子たちはみんな同じ幼稚園なんだ」
「幼稚園の通園バス…」
木乃美は一つの考えを思いついた。でも、だとしたらかなり入念な…。
「通園バスか、なるほど、確かに俊也のクラスの子は分かったが、他の子はわからない子だったな。どうりで」
木乃美は犯人の計画を考える。仮にこの小包の入手先の人物の子どもがこの中にいるから、このバスを襲撃したのだとして、他の子たちを使って、リレー形式でモノの移動、攪乱を行う計画だとして、親に考えさせないタイムスケジューリングと、運搬経路、一朝一夕の計画ではないことが明らかだった。この包みの中身っていったい…。
会社を出ると暗い空が周防を出迎えた。昼食の時間だ。澄川は仕事のまとまりが悪く、少し進めながらオフィスで食べるらしい。周防はデスクワークの為、せめて昼食のときくらい外にでることが心身の健康に良いと思って、習慣づけていた。普段なら運動だとたきつけて澄川と食事に出るところだが、澄川がオフィスに残ったため一人で出てきた。ビルが立ち並ぶ通りは自動車であふれていた。もわりとした、湿気の濃い暑さを感じた。周防は外での昼食のためにいくつかの行きつけのような店を見つけていた。一つは周防が学生のころ行きつけだった店と似た味のする中華料理店で、今日はそこへ向かう予定だ。
「おまたせ」
背後から太田にタックルされる。太田の振る舞いは少女のようで、周防を時に童心に帰らせてくれる。そこも彼女の魅力の一つだ。太田と仕事の日に昼食をとるのは初めてだった。太田にはいぜんから周防の行きつけの昼食の店たちの話をしており、とても行きたがっていた。ただ、周防としては、あまり彼女の存在で他の人間関係をおろそかにしたくはなかった。かといって澄川と太田三人でご飯というのも、どちらにも気を使わせてしまいそうで躊躇していた。
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「へえ、どこにあったの?」
「いやあ、まだ確保ではないのだけどね」
「ん、どういう状況?」
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「いや、でも、もう朝からその件にみんなかかりきりで、一息つけたかったのが本音かな」
「なるほどね」
「まあ、私としては、周防先輩のオススメご飯にやっと同行できてうれしいよ」
周防は太田の大きな瞳と甘い声色で表情が緩みきってしまう気がして、顔を横に振った。
「いや、おいしいけど、サラリーマンの昼食だからね。こう、雰囲気というか、イメージをあまり膨らませていると、がっかりするよ」
「自信ない人だな。モテないよ」
周防は太田が自分の自信のなさに見劣りしているのでは、と内心動揺したが、大人なので持ちこたえた。周防にとって太田は表情や感情表現起伏が大きく、いまだにつかみきれない、という印象を持っていた。もし唐突に太田から別れを切り出されても周防は太田ならばと、納得してしまいかねなかった。
中華料理店はお昼時ということもあり混雑していたが、テーブル席を用意してもらえた。太田はお店の外観を見たときに、周防さんっぽいね、と理解を示してくれたが、周防にとっては逆に普段の自分の見え方を疑ってしまった。
「おすすめのメニューはなんですか?」
「どれもおいしいよ。お昼はランチセットがお得だよ。量が多くて安いから澄川はよく頼む」
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「ねえ、周防さん。私ちょっと多いかも。あとでもらってくれる?」
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