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4.探索
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透は黄緑色のジャージの羞恥心に耐えながら、意外と街ゆく人々の注意を引いていない点に安どしていた。フルフェイスのヘルメットは持っていなかったので、野球帽を目深にかぶっていた。透はバスを見失った地点に自転車できていた。万が一にもバス見かけたら今度はおいていかれないようにするつもりだった。ママチャリではあるがそこまで速度の出ないバスなら追いつけるかもしれない。しかし、ここに来る道中、犯人が目立つ幼稚園バスを使い続けるかが不安になった。それしか捜索に使える情報がない、という点が不安を増長させた。それでも、透がここまで心折れることなくたどり着けたのは黄緑色のジャージの力、キミドリという理想の存在があったかもしれない。透はリアルライフヒーローの心意気がつかめそうな気がしてきていた。透は考える。犯人は移動のためにバスを乗り捨てるだろうか。そこで思い起こされたのは一樹の存在だ。自分と清水が日々苦戦を強いられるあの一樹だ、見ず知らずの人間に扱いきれるとは考えづらかった。ああ、清水のことを思い出してしまった。自分は清水のためにここにいる。もちろん一樹も救うつもりだ。けれど、清水の身に今にも危険が、と考えてしまうと不安で頭の中が真っ白になってしまった。清水は心配だ。だからこそ、いま頭の中は冷静でいなくてはならない。今自分は、ヒーローなのだ。透は頭を切り替えて冷静になろうと努力する。犯人はバスから一樹たちを連れ出すことはできない、そんな労力をかける時間的余裕がないからだ。ではあんなバスで子どもたちを監禁しているのだろうか。そんな話ならもう警察が捕まえているはずだ。改めて自分が警察の収集しきれていない状況に手を出そうとしていることを考えさせられた。バスは隠す必要がある。バスなんて大きなものが隠しきれる人の出入りの少ない大きな施設がどこかにあるかもしれない。透は思い出す。自分がこの町で過ごしてきた日々を、この町で起こった出来事を。その時思い起こされるものが透の脳裏に浮かんだ。透はペダルを踏みしめる。携帯電話で場所を検索する。順路は生活圏から少し出るが、大体把握できた。透の自転車が町をかけた。
木乃美はフードコートで水を飲みながらあたりに視線を向けた。次の指定場所となっていた道の駅には五分ほど前にたどり着いていた。石井とはそこで、別の指定された行動があるとわかれた。木乃美は石井が目的地に向かって走り出すと踵を返して、石井の後を追った。石井は道の駅内のフードコートにたどり着くとゴミ箱の中に小包と携帯電話を入れた。石井はそのままフードコートを去っていった。木乃美はそのゴミ箱を見張るためにフードコートで何か食べようと思ったが、ここにきて、通学に利用した最初のバスに荷物を全ておいてきてしまっていることに気づいた。だから、木乃美は一人フードコートのテーブルで水を飲むことしかできなかった。だが、木乃美はここが正念場だとも思っていた。もし、あの幼稚園の利用者のみを脅迫しているのだとするならば、場所が離れすぎていた。ここに来るのは、子どもを誘拐された親ではなく犯人の一味であると確信していた。小包はきっちりと糊付けされており、石井の手前中を確認することははばかられた。今なら、ゴミ箱から掘り起こして、内容を確認できる。しかし、もしそこを犯人に見られたら、誘拐された子どもたちの命を奪ってしまうことになりかねなかった。石井は、この最後の取引の内容を警察に通報しているだろうか。いや、取引の内容は、脅迫文と合わせて、石井の妻にも転送されていたはず。そうなれば、もうすでにここに警察が配備されているかもしれない。木乃美は内心少し安堵した。自分の行動だけに子どもの安否が関わるとは考えたくなかった。気を取り直してゴミ箱を見るとゴミ箱の前に人が来ていた。あたりを横目に確認する。いま自分と同じようにゴミ箱の前に立つ人物の動向を追う仲間の存在を確認して安心したかった。ゴミ箱の前の人物はすでに歩き去っていた。木乃美の目にはあたりにゴミ箱を見ている人は見当たらなかった。警察はいないのだろうか。いや、素人の自分には最初からわかるはずもなかった。
作業着の人物がゴミ箱の前に現れた。帽子をかぶっていて厚手の作業着のため、性別は判別できなかった。小さなカートを引いている。木乃美はあたりを確認する。今ゴミ箱の前にいる人物は明らかにゴミを回収するつもりだ。動くべき時は今なのではないのか。しかし、木乃美の焦りをよそに、あたりに変化はない。警察は来ていない?その疑念が木乃美の中で強まった。もしかしたら、親へのメッセージは脅迫文と別に指示がきていたのだろうか。そこで、竹林の携帯電話を持っていたことを思い出した。作業着の人物がゴミ箱の外豚を開けた。竹林のメッセージの履歴を確認する。作業着の人物がゴミ袋を回収した。カートを引いて犯人らしき人物がフードコートを後にする。そのまま駐車場への自動ドアに向かっていく。木乃美は立ち上がった。
木乃美はフードコートで水を飲みながらあたりに視線を向けた。次の指定場所となっていた道の駅には五分ほど前にたどり着いていた。石井とはそこで、別の指定された行動があるとわかれた。木乃美は石井が目的地に向かって走り出すと踵を返して、石井の後を追った。石井は道の駅内のフードコートにたどり着くとゴミ箱の中に小包と携帯電話を入れた。石井はそのままフードコートを去っていった。木乃美はそのゴミ箱を見張るためにフードコートで何か食べようと思ったが、ここにきて、通学に利用した最初のバスに荷物を全ておいてきてしまっていることに気づいた。だから、木乃美は一人フードコートのテーブルで水を飲むことしかできなかった。だが、木乃美はここが正念場だとも思っていた。もし、あの幼稚園の利用者のみを脅迫しているのだとするならば、場所が離れすぎていた。ここに来るのは、子どもを誘拐された親ではなく犯人の一味であると確信していた。小包はきっちりと糊付けされており、石井の手前中を確認することははばかられた。今なら、ゴミ箱から掘り起こして、内容を確認できる。しかし、もしそこを犯人に見られたら、誘拐された子どもたちの命を奪ってしまうことになりかねなかった。石井は、この最後の取引の内容を警察に通報しているだろうか。いや、取引の内容は、脅迫文と合わせて、石井の妻にも転送されていたはず。そうなれば、もうすでにここに警察が配備されているかもしれない。木乃美は内心少し安堵した。自分の行動だけに子どもの安否が関わるとは考えたくなかった。気を取り直してゴミ箱を見るとゴミ箱の前に人が来ていた。あたりを横目に確認する。いま自分と同じようにゴミ箱の前に立つ人物の動向を追う仲間の存在を確認して安心したかった。ゴミ箱の前の人物はすでに歩き去っていた。木乃美の目にはあたりにゴミ箱を見ている人は見当たらなかった。警察はいないのだろうか。いや、素人の自分には最初からわかるはずもなかった。
作業着の人物がゴミ箱の前に現れた。帽子をかぶっていて厚手の作業着のため、性別は判別できなかった。小さなカートを引いている。木乃美はあたりを確認する。今ゴミ箱の前にいる人物は明らかにゴミを回収するつもりだ。動くべき時は今なのではないのか。しかし、木乃美の焦りをよそに、あたりに変化はない。警察は来ていない?その疑念が木乃美の中で強まった。もしかしたら、親へのメッセージは脅迫文と別に指示がきていたのだろうか。そこで、竹林の携帯電話を持っていたことを思い出した。作業着の人物がゴミ箱の外豚を開けた。竹林のメッセージの履歴を確認する。作業着の人物がゴミ袋を回収した。カートを引いて犯人らしき人物がフードコートを後にする。そのまま駐車場への自動ドアに向かっていく。木乃美は立ち上がった。
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