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水色の章
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「――は、ぅッ……!」
「織――……!」
織の身体が、びくんと跳ね上がる。苦しそうな、声。織に影響がでてしまう――そんな、鈴懸の恐怖が爆発して、一瞬だけ妖怪から体を取り戻す。大声で、織の名を呼んでしまった。しかし、この妖怪の咲耶への執着は凄まじく……またすぐに、鈴懸の体を奪い取った。
強すぎる。この妖怪は、負の感情が強すぎる。妖力では鈴懸が勝っていても、その念が強すぎて精神力で負けてしまう。一度明け渡した体を奪い返すのは、難しかった。
「す、ずかけ……」
(……!)
でも。鈴懸が、織のことを心配する最中。織は、鈴懸の顔を見て微笑んだ。辛そうな顔をしながらも、微笑んだ。
戯のときと同じ。鈴懸が自分の意思で彼の名を呼ぶと――嬉しそうにする。
「あっ……う、う……」
織は鈴懸の頭を抱きながら、苦しそうに呻いた。額には脂汗が浮かんでいて、本当に辛そう。それでも、織は鈴懸のことを見つめて目を細めて微笑んでいる。
また、自分の名を呼ばれたことに喜びを感じているのだろうか。さみしいから。
「あっ――は、ぁっ……」
そんな織に、妖怪は容赦なく襲いかかった。鈴懸が今の織の様子に苛立ちを覚えるよりも先に、再び織の胸にかぶりついて強く吸い上げる。
(……あれ、)
織の乳首を根元から噛み付くように吸う。舌先から感じる感触に、鈴懸は違和感を覚える。
先ほどよりも、乳首がふくらんでいるような。あんまりにも妖怪が乳首を吸うからだろうとも思ったが……それにしては。そして、織の感度も上がっているような気がする。
「あっ……ん、ぁんっ……あ、」
織の声にどんどん甘味が増してゆく。まだ胸にしか触れていないというのに、織のものはゆらりと勃っていて、その先っぽからはとろとろと蜜をこぼしていた。
胸だけでここまで感じるなんて。あまりにも卑猥な織の痴態に、鈴懸は目眩すらも覚えた。すっかり膨らんだ乳首をしつこく吸い続ければ、織の声はどんどん上ずってゆく。ぎゅっと鈴懸の髪の毛を掴んで、快楽に悶えて、呼吸の感覚が短くなってゆく。
「あっ、だ、だめっ、だめ、だめ」
ふる、ふる、と織が首を振る。戯に抱かれていたとき、彼はこんなに拒絶の言葉を吐いていただろうか。ぎゅっと目を閉じて襲い来る快楽に耐えている様子は、ただ事ではないように感じられる。もしや織がここまで感じているのは、この妖怪の念のせいなのだろうか――
「あっ――や、……や……」
鈴懸が、織が異常に感じている原因を導きだしたとき。織の限界が訪れる。顔を真っ赤に染めて、がくんとのけぞって、そしてぼろぼろと泣き出し――
「あー……」
猛りから白濁を飛び散らせると同時に――乳首から、母乳をちょろちょろと出し始めた。
(……え、)
鈴懸も、そしてさすがの織も、驚いていた。突然男の胸から母乳が出るなんて、ありえないのだから。でも、現に今出てるわけで――もしかして、母親を強く求める妖怪の念がこうして織の体に影響を与えてしまったのか。信じられないが、そう考えるしかない。鈴懸は目の前の光景に混乱しながらも、妖怪の動きを止めることはできなかった。
「ひぁっ……!」
妖怪は、織の乳首を吸い上げ、母乳を飲んでいく。ちゅう、ちゅう、とたくさん吸って、こくこくと飲んでゆく。指先でいじくるもう片方の乳首からは、ぴゅーぴゅーと無駄に母乳が吹き出ていて、織の体を濡らしてゆく。
ありえない光景。ありえない現象。自分の胸から母乳が出てそれを鈴懸に吸われるという、信じられない状況に、織は戸惑っていた。しかし――戸惑いながらも、感じていた。
「あっ……あー……あっ、あぁ……あ、」
乳首がむずむずする。むずむずして、吸われると同時にきゅうんっ、とむずむずが鋭い快楽に変わる。そして、ずくんと下腹部が疼く。
母乳が出るようになった瞬間、乳首が異常なくらいに感じてしまう。
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