237 / 357
第十四章:彼らにとっては最後の青い春
1
学園祭のスケジュールは、金曜日に前夜祭、土日に学園祭……といったものだ。
生徒たちは着々と準備を進め――ようやく、前夜祭がやってくる。前夜祭はステージ発表と花火大会がメインとなっている。
「沙良ー」
「はい、なんでしょう」
もうすぐ前夜祭が始まる、ということで生徒会と文化祭実行委員、それから花火大会で強力してくれる美術部員たちが裏で準備をしている。
そんななか、波折がすっと沙良に寄ってきて、尋ねた。
「今日から文化祭終わるまで沙良の家に泊まっていい?」
「えっ」
そうすれば、沙良はきょとんとしてしまった。
自分から泊めてと言ってくるなんて珍しいなあ、と。
しかし、横で聞いていた鑓水が驚いたように波折に詰め寄ってくる。
「し、篠崎は? いいって?」
「沙良の家学校から近いから、学園祭の期間は沙良の家に泊まらせて、っていったら許してくれたよ。生徒会は準備大変だからって。沙良とはやましいことないから! って」
「べ、べつに近くはないですけどね。いや、ぜひ来てください! 」
波折が毎日篠崎の家に行っていると知っている鑓水は、週末は波折が篠崎から解放されるとわかってホッとしていた。
しかし、波折がくるとわかりるんるんとしている沙良の横で、鑓水はうーん、と唸った後、笑う。
「……神藤ー。俺も行っていい?」
「……はいっ!?」
「いいじゃん、学園祭の期間。生徒会同士仲良くしようぜ」
「い、いいですよ!」
思いにもよらない申し出に、沙良はぎょっとしてしまった。
波折も予想外、といった風に笑っている。
この週末は大変なことになりそうだ。
篠崎から解放されて清々したといった顔をしている波折と、楽しげに笑っている鑓水、そして沙良はそんな二人をみて不安げな表情を浮かべるのだった。
生徒たちは着々と準備を進め――ようやく、前夜祭がやってくる。前夜祭はステージ発表と花火大会がメインとなっている。
「沙良ー」
「はい、なんでしょう」
もうすぐ前夜祭が始まる、ということで生徒会と文化祭実行委員、それから花火大会で強力してくれる美術部員たちが裏で準備をしている。
そんななか、波折がすっと沙良に寄ってきて、尋ねた。
「今日から文化祭終わるまで沙良の家に泊まっていい?」
「えっ」
そうすれば、沙良はきょとんとしてしまった。
自分から泊めてと言ってくるなんて珍しいなあ、と。
しかし、横で聞いていた鑓水が驚いたように波折に詰め寄ってくる。
「し、篠崎は? いいって?」
「沙良の家学校から近いから、学園祭の期間は沙良の家に泊まらせて、っていったら許してくれたよ。生徒会は準備大変だからって。沙良とはやましいことないから! って」
「べ、べつに近くはないですけどね。いや、ぜひ来てください! 」
波折が毎日篠崎の家に行っていると知っている鑓水は、週末は波折が篠崎から解放されるとわかってホッとしていた。
しかし、波折がくるとわかりるんるんとしている沙良の横で、鑓水はうーん、と唸った後、笑う。
「……神藤ー。俺も行っていい?」
「……はいっ!?」
「いいじゃん、学園祭の期間。生徒会同士仲良くしようぜ」
「い、いいですよ!」
思いにもよらない申し出に、沙良はぎょっとしてしまった。
波折も予想外、といった風に笑っている。
この週末は大変なことになりそうだ。
篠崎から解放されて清々したといった顔をしている波折と、楽しげに笑っている鑓水、そして沙良はそんな二人をみて不安げな表情を浮かべるのだった。
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開