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第四章:ハチミツと檸檬と子守歌
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ふんわり、ハチミツと檸檬のいい匂い。
キッチンに二人並んで。モアとイリス。
こと、こと。包丁の音が響く。そんななかで、モアはじっとイリスのことを見つめていた。
イリスは、彼の白い肌が引き立つような白いシャツを着て。穏やかな顔で瓶に輪切り檸檬を詰めている。彼の唇からは、聞いたことのない歌。
ああ、白昼夢を見ているよう。こんなに美しい景色が私の人生にあっていいのだろうか。
「モア」
「あっ……はい」
「これでできあがり。少し寝かせれば、美味しいレモネードができるよ」
「レモネード……」
甘いハチミツの香り。酸っぱい檸檬の香り。
また、じっとイリスのことを見つめる。
「? どうしたの、モア」
貴方を見つめたときの心と、似ている匂い。
キッチンに二人並んで。モアとイリス。
こと、こと。包丁の音が響く。そんななかで、モアはじっとイリスのことを見つめていた。
イリスは、彼の白い肌が引き立つような白いシャツを着て。穏やかな顔で瓶に輪切り檸檬を詰めている。彼の唇からは、聞いたことのない歌。
ああ、白昼夢を見ているよう。こんなに美しい景色が私の人生にあっていいのだろうか。
「モア」
「あっ……はい」
「これでできあがり。少し寝かせれば、美味しいレモネードができるよ」
「レモネード……」
甘いハチミツの香り。酸っぱい檸檬の香り。
また、じっとイリスのことを見つめる。
「? どうしたの、モア」
貴方を見つめたときの心と、似ている匂い。
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