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最終話『導かれしギターキッズたち』
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無言になった空気を変えるように俺は言った。
はじめ「俺達は大事なモノを忘れていたみたいだ…」
楠本「んだ…アフロディスクの一件で調子に乗ってただス」
ファジィ「初心…ってやつか」
演奏が終わるとステージの上のバンドは大喝采を浴びながらステージを降りた。するとあの男がステージに上がった。
地味ィ「お前ぇらノッてるか!」
客「イエェーーーー!!」
地味ィ「今日はよ、特別に東京からあるバンドを呼んだんだ。最高にノレるヤツらだ!カモン!」
楠本「ワシ達のことだス!」
ファジィ「どうする、はじめ……!」
はじめ「……」
聖「…今からコックリさんに聞いてみましょうか」
ふとステージを見ると世界一話を聞かない男ルロイがすでにマイクを握っていた。
ファジィ「フ○ック!あの野郎!」
はじめ「いや…行こう!」
ファジィ「はじめ…!!」
はじめ「俺らの魂を見せてやろうぜ!」
こうして俺達は『Go To Hell』のステージへと上がった。
ファジィ「何の曲やるんだ?」
はじめ「感じるまま…だろ?」
ファジィ「へっ!やっぱ俺ぁお前が好きだぜ!」
「1・2・3・4!」
ジャッジャーン!ダダッダダン!
みんながみんな思いのままに演奏する。オールアドリブ。通常出来ないことが俺達には出来たんだ。
みんなの顔はあの時と同じになっていた…
ルロイ「幸セマダマダマッシグラ♪フリスキ~モンプチッ!Ah~Romanticイラナイカラ~♪月ニ居タウサギ団ハドウナッチャッタノ?!教エテヨ、ピッコロサン!!」
客A「すげぇ…!」
客B「最高だぜコイツら!」
地味ィ「まさかここまでとは…」
ギュイギュ~ン♪
ルロイ「殺ッチマエ!犯ラレル!?独リ身ノ熟女ナラスグ抱ケルヨウナ気ガシテ~♪ブラピ♪ブラピ♪ブラブラピンピン♪オゥスイマセン…オ願イダカラ通報シナイデ!」
俺は心底思った。楽しい…。部屋でパソコンと向き合い、趣味で一人ギターを弾き続けたあの日々が嘘みたいだ。
俺は自分の中からこみ上げてくる何かを抑えることが出来なかった。興奮、快感、躍動…。その全てを超越した何かを。それは他のメンバーはおろか、観客さえも同じものを感じたに違いない。
俺達は無心で演奏した…。感じるままに…。
こうして俺達の夏は終わった。
その後アドリブでしか演奏しない俺達は結局CDデビューすることはなかった。だが、今でもロックを愛する者達の中で、俺達は生き続けている。
伝説のバンド『ロックスター』と…
おわり
はじめ「俺達は大事なモノを忘れていたみたいだ…」
楠本「んだ…アフロディスクの一件で調子に乗ってただス」
ファジィ「初心…ってやつか」
演奏が終わるとステージの上のバンドは大喝采を浴びながらステージを降りた。するとあの男がステージに上がった。
地味ィ「お前ぇらノッてるか!」
客「イエェーーーー!!」
地味ィ「今日はよ、特別に東京からあるバンドを呼んだんだ。最高にノレるヤツらだ!カモン!」
楠本「ワシ達のことだス!」
ファジィ「どうする、はじめ……!」
はじめ「……」
聖「…今からコックリさんに聞いてみましょうか」
ふとステージを見ると世界一話を聞かない男ルロイがすでにマイクを握っていた。
ファジィ「フ○ック!あの野郎!」
はじめ「いや…行こう!」
ファジィ「はじめ…!!」
はじめ「俺らの魂を見せてやろうぜ!」
こうして俺達は『Go To Hell』のステージへと上がった。
ファジィ「何の曲やるんだ?」
はじめ「感じるまま…だろ?」
ファジィ「へっ!やっぱ俺ぁお前が好きだぜ!」
「1・2・3・4!」
ジャッジャーン!ダダッダダン!
みんながみんな思いのままに演奏する。オールアドリブ。通常出来ないことが俺達には出来たんだ。
みんなの顔はあの時と同じになっていた…
ルロイ「幸セマダマダマッシグラ♪フリスキ~モンプチッ!Ah~Romanticイラナイカラ~♪月ニ居タウサギ団ハドウナッチャッタノ?!教エテヨ、ピッコロサン!!」
客A「すげぇ…!」
客B「最高だぜコイツら!」
地味ィ「まさかここまでとは…」
ギュイギュ~ン♪
ルロイ「殺ッチマエ!犯ラレル!?独リ身ノ熟女ナラスグ抱ケルヨウナ気ガシテ~♪ブラピ♪ブラピ♪ブラブラピンピン♪オゥスイマセン…オ願イダカラ通報シナイデ!」
俺は心底思った。楽しい…。部屋でパソコンと向き合い、趣味で一人ギターを弾き続けたあの日々が嘘みたいだ。
俺は自分の中からこみ上げてくる何かを抑えることが出来なかった。興奮、快感、躍動…。その全てを超越した何かを。それは他のメンバーはおろか、観客さえも同じものを感じたに違いない。
俺達は無心で演奏した…。感じるままに…。
こうして俺達の夏は終わった。
その後アドリブでしか演奏しない俺達は結局CDデビューすることはなかった。だが、今でもロックを愛する者達の中で、俺達は生き続けている。
伝説のバンド『ロックスター』と…
おわり
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