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第二部 蘭から薔薇へ 第三章
稲垣を狙う者達
中森紗希は東京で仕事をしながら立花真希や隅田明奈などが流す情報を駆使して、居場所や人物を特定されないように、稲垣太蔵の悪事を海外メディアに流していた。
実際に稲垣を調査していたフリーライターの不審死や稲垣と対立していた経営者が自殺など稲垣には黒い噂は事欠かない。
そんな時に紗希の仲間の武田麻里子と矢沢友江が紗希を訪ねてきたのだ。
3人は紗希が務める虎ノ門にあるカフェで話し合いをしている。
友江「へえ。じゃあイギリスメディアはそんなに大きく稲垣を取り上げたんだ。」
友江が感心したように首を振ると麻里子がさらに続ける。
麻里子「それで紗希さん。和希の様子はどうだって?真希は何か言ってた?」
紗希「学校では麻吹寅雄って言ったかな?和希のクラスメイトなんだけど、そいつは稲垣と繋がっていていつも目を光らせてる。和希はテニス部も辞めさせられたし、真希自身が麻吹から警戒されているからね。」
麻里子「なるほど…厄介かな?それで和希の恋人だったっけ?
ツカサ君の様子は?」
紗希「それこそ全然分からない?
和希の様子を見るにツカサ君はまだ無事だとは思うけどね。
でも正直あまり時間は掛けられないな。」
友江「それと紗希さん。あんたが稲垣に目を付けられちゃいないよね。
紗希さんはアタシらの軍師だから紗希さんに何かあったら困る。」
麻里子「それは私も気にしていた。稲垣だって馬鹿じゃないだろうから、メディアに情報を流した奴を探してると思う。
どんな手を使ってもね。
紗希さん、本当に大丈夫?」
紗希「まあ大丈夫でしょ。稲垣は私たちが真希と繋がっている事は知りもしないだろうし。
それに私は麻里子や友江みたいに強い訳じゃないから、慎重に行動しているからね。
それに拠点は東京に置いてるし、稲垣が私と和希の接点を探りようがないわよ。『笑』」
ーーーーー
池袋に繁華街にあるビル。
ここに稲垣の不動産関連のオフィスの事務所がある。
的場雪児は表向きはここの事務所の社員だった。
雪児の前にいるのは雪児と懇意にしている私立探偵の黒石。
黒石は40代前半の元刑事。捜査の為には手段を選ばぬやり口で、警察を解雇されて私立探偵業を始めた。
「で、的場さんはその稲垣和希と言う坊やが稲垣さんを嵌めたって言うのか?」
「いやっ、和希は何も知らないようだ。ただ太蔵様に一番敵意を持っているのは和希だ。」
「しかし稲垣さんは敵も多い。国会でもその地方に力を持ってる稲垣さんを憎む手合いがいる。稲垣さんの許可が無ければあの選挙区では好きな議員を擁立できないしな。
黒幕は政治家ではないのか?」
「それは否定出来ないが、それでも私は和希のあの目が妙に気になるのだ。もちろん和希が太蔵様を敵視する政治家と直接繋がりがあるとは思えん。
ただ和希の周りにそのような人間がいる可能性がある。
私が調査して、太蔵様が雇い入れている麻吹と言う少年から話を聞いたが、気になるのはこの写真の娘だ。」
雪児は黒石に1枚の写真を手渡した。
「フッ…なかなか可愛い顔の娘だな。気は強そうだが。」
「立花真希と言う。九藤学園での和希のテニス部時代の後輩だ。この娘は和希の事で稲垣家でトラブルを起こした事もある。」
「ほう…それで黒石エージェンシーにこの娘の周りを探れと?」
「その通り。この娘は無関係の可能性もあるが、それでも太蔵様の害になる可能性のある者は徹底的に調査する。
そして害になりそうならそうなる前に排除する。
それが私、的場雪児の仕事だ❗️」
実際に稲垣を調査していたフリーライターの不審死や稲垣と対立していた経営者が自殺など稲垣には黒い噂は事欠かない。
そんな時に紗希の仲間の武田麻里子と矢沢友江が紗希を訪ねてきたのだ。
3人は紗希が務める虎ノ門にあるカフェで話し合いをしている。
友江「へえ。じゃあイギリスメディアはそんなに大きく稲垣を取り上げたんだ。」
友江が感心したように首を振ると麻里子がさらに続ける。
麻里子「それで紗希さん。和希の様子はどうだって?真希は何か言ってた?」
紗希「学校では麻吹寅雄って言ったかな?和希のクラスメイトなんだけど、そいつは稲垣と繋がっていていつも目を光らせてる。和希はテニス部も辞めさせられたし、真希自身が麻吹から警戒されているからね。」
麻里子「なるほど…厄介かな?それで和希の恋人だったっけ?
ツカサ君の様子は?」
紗希「それこそ全然分からない?
和希の様子を見るにツカサ君はまだ無事だとは思うけどね。
でも正直あまり時間は掛けられないな。」
友江「それと紗希さん。あんたが稲垣に目を付けられちゃいないよね。
紗希さんはアタシらの軍師だから紗希さんに何かあったら困る。」
麻里子「それは私も気にしていた。稲垣だって馬鹿じゃないだろうから、メディアに情報を流した奴を探してると思う。
どんな手を使ってもね。
紗希さん、本当に大丈夫?」
紗希「まあ大丈夫でしょ。稲垣は私たちが真希と繋がっている事は知りもしないだろうし。
それに私は麻里子や友江みたいに強い訳じゃないから、慎重に行動しているからね。
それに拠点は東京に置いてるし、稲垣が私と和希の接点を探りようがないわよ。『笑』」
ーーーーー
池袋に繁華街にあるビル。
ここに稲垣の不動産関連のオフィスの事務所がある。
的場雪児は表向きはここの事務所の社員だった。
雪児の前にいるのは雪児と懇意にしている私立探偵の黒石。
黒石は40代前半の元刑事。捜査の為には手段を選ばぬやり口で、警察を解雇されて私立探偵業を始めた。
「で、的場さんはその稲垣和希と言う坊やが稲垣さんを嵌めたって言うのか?」
「いやっ、和希は何も知らないようだ。ただ太蔵様に一番敵意を持っているのは和希だ。」
「しかし稲垣さんは敵も多い。国会でもその地方に力を持ってる稲垣さんを憎む手合いがいる。稲垣さんの許可が無ければあの選挙区では好きな議員を擁立できないしな。
黒幕は政治家ではないのか?」
「それは否定出来ないが、それでも私は和希のあの目が妙に気になるのだ。もちろん和希が太蔵様を敵視する政治家と直接繋がりがあるとは思えん。
ただ和希の周りにそのような人間がいる可能性がある。
私が調査して、太蔵様が雇い入れている麻吹と言う少年から話を聞いたが、気になるのはこの写真の娘だ。」
雪児は黒石に1枚の写真を手渡した。
「フッ…なかなか可愛い顔の娘だな。気は強そうだが。」
「立花真希と言う。九藤学園での和希のテニス部時代の後輩だ。この娘は和希の事で稲垣家でトラブルを起こした事もある。」
「ほう…それで黒石エージェンシーにこの娘の周りを探れと?」
「その通り。この娘は無関係の可能性もあるが、それでも太蔵様の害になる可能性のある者は徹底的に調査する。
そして害になりそうならそうなる前に排除する。
それが私、的場雪児の仕事だ❗️」
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