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第二部 蘭から薔薇へ 第三章
友江の依頼!
紗季と麻里子は一旦は小滝橋の紗季のマンションに帰った。
紗季のマンションはセキュリティがしっかりしていて他人が容易に入っては来れない。
「大丈夫だった。紗季さん。」
麻里子は恐怖で半泣きの紗季の背中を撫でて気持ちを落ち着かせた。
紗季が落ち着いて来たら、麻里子は友江に連絡。荒事には一番頼りになる仲間だ。
「なんだ。麻里子じゃん…いったいどうした?」
「うん…私は今紗季さんのマンションにいる。」
「えっ…なんで麻里子が紗季さんと一緒に?」
「襲われたの。紗季さん。」
「はっ!マジか?で紗季さんは怪我してねーの?」
「大丈夫。怪我はない。相手の男はアバラと鼻が折れたけどね。」
「…………麻里子がやったのか?」
「まあね。正当防衛よ。」
「さっすが。やるじゃん。でも紗季さんが襲われたのって和希の件かな?」
「おそらくはそうだと思う。3人…いやっ4人か。通り魔じゃないし、明らかに紗季さんを狙っていた。
考えられるのは和希の件。そうすると稲垣が臭いね。」
「おい…麻里子。真希と明奈もやべえんじゃねえの?」
「確かに。私は真希に連絡を入れるから、友江は明奈に連絡して。」
「分かった。直ぐに!」
ーーーーー
幸い真希と明奈には襲撃者は現れてはいなかった。
紗季は冷静さを取り戻し、だんだんと襲撃された怒りがこみ上げてきた。
目の前にナイフまで突きつけられたのだ。
あのまま拉致されていたら…いったいどうなっていたか?
「麻里子…ありがとう…麻里子が助けてくれなかったら私は命の危険すらあったわ。」
冷静になった紗季は一旦はシャワーを浴びて気持ちを落ち着かせた。
「大丈夫?紗季さん。」
「もう大丈夫…大丈夫よ…それにしても麻里子って強いのね。
格闘技をやってたとは聞いたけどあんなに強いなんて…」
「あれは武田家に伝わる古武術。実戦重視のかなり危険な武術だから、むやみに使っちゃまずいんだけど、相手はナイフに警棒だからね。」
「頼もしいわ…改めてお礼をしなきゃ…ありがとう。」
紗季が微笑みながら麻里子の手を擦っていると、マンションの管理人から矢沢友江と言う方が着ていると聞いて、麻里子が代理で玄関に出迎えた。
友江は横浜から電車で高田馬場まできて、高田馬場駅からタクシーで小滝橋までやってきたのだ。
「よう。麻里子。紗季さんの様子は?」
「早かったわね。まさか今日中に横浜から来るなんて思わなかった。それで明奈の様子は?」
「明奈は無事。真希は?」
「怪しい奴は真希の所にも来てないみたい。
ただ紗季さんの存在がバレてるなら、真希も怪しまれてると考えた方がいいと思うわ。」
「なるほど…まあその事も有るから飛んできたんだ。
電車に乗りながら考えていた。とりあえずは紗季さんに話そう。今日は泊めてもらうぜ。
用心棒代わりさ!」
「頼もしいわね。『笑』」
麻里子が友江の背を叩き、二人は紗季の部屋に向かう。
紗季「友江にまで心配かけちゃったわね。
私も油断してた。
まさか稲垣が真希や私を疑ってたなんて…」
麻里子「あの動きは素人じゃなかった。プロを雇ったのかな?」
友江「そいつらをのしちまった麻里子もなかなかだぜ。
でもこれからどうする?」
紗季「そうね。私達だけならともかく、真希や本来は和希とは関係の無かった明奈を巻き込みたくないけど…特に明奈には護衛をつけたくても人手が足りないしなあ…『溜息』」
友江「その事、アタシここに来るまで考えてたんだ。
向こうがプロ揃えてやる気ならこっちも助っ人呼んでやる。」
麻里子「助っ人?そんなあてはないでしょう。警察に頼むつもり?」
紗季「友江…あなたまさか…でもいいの?友江にそこまで迷惑は掛けたくないけど。」
友江「うーん…さすがに実家には頼みにくいな。紗季さんにだけは言ってあったけど。
親父とは喧嘩で絶縁だし。
ただし親父のダチで頼ってもいい人がいるんだ。」
麻里子「えっ…誰なの?」
友江は麻里子の問いには答えず、スマホを出すとあるナンバーに電話をかける。
ーーーーー
友江「あっ…水原のおじさん。」
水原「おっ…なんだなんだ…友江が俺に直電なんて初めてじゃねーか。
おっ…まさか俺みたいないい男に出会ってついに結婚か?『笑』」
「ちげーよ!なんで中年はその発想になんだよ!」
「なんだ…おいおい!じゃあまさか…俺に気があるとか?『笑』」
「ぶち殺すぞ!おっさん!っといけねえいけねえ!本題に入らなきゃ。
おじさんのペースに乗せられるとつい話が脱線しちまう。
おじさん、ぶち殺すぞ!なんて言っといてなんだけど、実は困った事になっちまったんだ。」
水原は黙って友江の話を聞いた。
友江は並の相手なら一人で叩きのめす娘だ。
その友江が困った事で自分を頼りたいなどと言うのはよっぽどの事だ。
「友江…何があった?」
水原の声がシリアスになり、トーンダウンした。
「実はアタシのダチの命が狙われた。アタシだけではとても手が足りない。
もしおじさんがよければアタシに力を貸してくれないか?
横浜一の武闘派、吹雪會組長のおじさんの力をね❗️」
紗季のマンションはセキュリティがしっかりしていて他人が容易に入っては来れない。
「大丈夫だった。紗季さん。」
麻里子は恐怖で半泣きの紗季の背中を撫でて気持ちを落ち着かせた。
紗季が落ち着いて来たら、麻里子は友江に連絡。荒事には一番頼りになる仲間だ。
「なんだ。麻里子じゃん…いったいどうした?」
「うん…私は今紗季さんのマンションにいる。」
「えっ…なんで麻里子が紗季さんと一緒に?」
「襲われたの。紗季さん。」
「はっ!マジか?で紗季さんは怪我してねーの?」
「大丈夫。怪我はない。相手の男はアバラと鼻が折れたけどね。」
「…………麻里子がやったのか?」
「まあね。正当防衛よ。」
「さっすが。やるじゃん。でも紗季さんが襲われたのって和希の件かな?」
「おそらくはそうだと思う。3人…いやっ4人か。通り魔じゃないし、明らかに紗季さんを狙っていた。
考えられるのは和希の件。そうすると稲垣が臭いね。」
「おい…麻里子。真希と明奈もやべえんじゃねえの?」
「確かに。私は真希に連絡を入れるから、友江は明奈に連絡して。」
「分かった。直ぐに!」
ーーーーー
幸い真希と明奈には襲撃者は現れてはいなかった。
紗季は冷静さを取り戻し、だんだんと襲撃された怒りがこみ上げてきた。
目の前にナイフまで突きつけられたのだ。
あのまま拉致されていたら…いったいどうなっていたか?
「麻里子…ありがとう…麻里子が助けてくれなかったら私は命の危険すらあったわ。」
冷静になった紗季は一旦はシャワーを浴びて気持ちを落ち着かせた。
「大丈夫?紗季さん。」
「もう大丈夫…大丈夫よ…それにしても麻里子って強いのね。
格闘技をやってたとは聞いたけどあんなに強いなんて…」
「あれは武田家に伝わる古武術。実戦重視のかなり危険な武術だから、むやみに使っちゃまずいんだけど、相手はナイフに警棒だからね。」
「頼もしいわ…改めてお礼をしなきゃ…ありがとう。」
紗季が微笑みながら麻里子の手を擦っていると、マンションの管理人から矢沢友江と言う方が着ていると聞いて、麻里子が代理で玄関に出迎えた。
友江は横浜から電車で高田馬場まできて、高田馬場駅からタクシーで小滝橋までやってきたのだ。
「よう。麻里子。紗季さんの様子は?」
「早かったわね。まさか今日中に横浜から来るなんて思わなかった。それで明奈の様子は?」
「明奈は無事。真希は?」
「怪しい奴は真希の所にも来てないみたい。
ただ紗季さんの存在がバレてるなら、真希も怪しまれてると考えた方がいいと思うわ。」
「なるほど…まあその事も有るから飛んできたんだ。
電車に乗りながら考えていた。とりあえずは紗季さんに話そう。今日は泊めてもらうぜ。
用心棒代わりさ!」
「頼もしいわね。『笑』」
麻里子が友江の背を叩き、二人は紗季の部屋に向かう。
紗季「友江にまで心配かけちゃったわね。
私も油断してた。
まさか稲垣が真希や私を疑ってたなんて…」
麻里子「あの動きは素人じゃなかった。プロを雇ったのかな?」
友江「そいつらをのしちまった麻里子もなかなかだぜ。
でもこれからどうする?」
紗季「そうね。私達だけならともかく、真希や本来は和希とは関係の無かった明奈を巻き込みたくないけど…特に明奈には護衛をつけたくても人手が足りないしなあ…『溜息』」
友江「その事、アタシここに来るまで考えてたんだ。
向こうがプロ揃えてやる気ならこっちも助っ人呼んでやる。」
麻里子「助っ人?そんなあてはないでしょう。警察に頼むつもり?」
紗季「友江…あなたまさか…でもいいの?友江にそこまで迷惑は掛けたくないけど。」
友江「うーん…さすがに実家には頼みにくいな。紗季さんにだけは言ってあったけど。
親父とは喧嘩で絶縁だし。
ただし親父のダチで頼ってもいい人がいるんだ。」
麻里子「えっ…誰なの?」
友江は麻里子の問いには答えず、スマホを出すとあるナンバーに電話をかける。
ーーーーー
友江「あっ…水原のおじさん。」
水原「おっ…なんだなんだ…友江が俺に直電なんて初めてじゃねーか。
おっ…まさか俺みたいないい男に出会ってついに結婚か?『笑』」
「ちげーよ!なんで中年はその発想になんだよ!」
「なんだ…おいおい!じゃあまさか…俺に気があるとか?『笑』」
「ぶち殺すぞ!おっさん!っといけねえいけねえ!本題に入らなきゃ。
おじさんのペースに乗せられるとつい話が脱線しちまう。
おじさん、ぶち殺すぞ!なんて言っといてなんだけど、実は困った事になっちまったんだ。」
水原は黙って友江の話を聞いた。
友江は並の相手なら一人で叩きのめす娘だ。
その友江が困った事で自分を頼りたいなどと言うのはよっぽどの事だ。
「友江…何があった?」
水原の声がシリアスになり、トーンダウンした。
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