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第二部 蘭から薔薇へ 第二章
真希 怒りの決意!
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✧真希
「何をやってんだよ!
あんたら!和希を殺すつもりか?」
✧私は思わずに激昂して叫んだ!
愛しい和希が逆さ吊りにされて水びたしになっている。
逆さまで水瓶に漬けられたに違いない!
ふざけるなよ!大の大人がよってたかって!
真希の激昂に目を白黒させる寅雄。
しかし冷静になると寅雄の瞳が残忍に光りだす。
「ああ…立花、お前何言ってんだ?
お前だってテニス部顧問の大野と組んで和希をテニス部皆のマゾ奴隷にまで貶めたんじゃねえか。
それを今さらいい子ぶるんじゃねえよ!
それにお前この前和希を大野とドライブに連れてってSNSで知り合った女達と思い切り和希を玩具にしたそうだな。
それで和希に何をするだ?
笑わせるぜ!」
真希の心に疑念が浮かぶ。
なぜ麻吹は私と和希との事を何もかも知ってるんだ?
そういえばコーチの大野が言ってた和希を調教する協力者ってのは。
目の前にいる麻吹寅雄か!
「麻吹先輩。確かに私も大野に協力して和希にひどい事をしたさ。
ただ私は和希に拷問なんかしないし、この前の旅行じゃあ和希を感じさせたよ。
あのさあSMってのはサドとマゾが互いに信頼し合うのが大事なんじゃねえの?
あんたらがやってるのは和希と磔にされてる男の子に対する拷問じゃねえか?」
真希の鋭い睨みつけにも寅雄は怯まない。
それどころか冷然と真希を睨みつけて挑発した。
「悪いけどな立花。俺は和希の調教に関しては家主の稲垣太蔵さんから全権を任されてるんだ。
だからお前が何を喚こうと何も出来ねえんだよ。
なんなら試しに和希の虐待を訴えてみな。
稲垣の叔父さんは地元でもかなりの名士だ。
ましてや地元出身の政治家にもいくらでも顔が利く。
むしろお前の立場が悪くなるだけだぜ。『笑』」
「…そうかい。麻吹先輩…いや麻吹。
今すぐ和希を逆さ吊りから解放しな。
さもなきゃ痛い目に合わせるけど。」
真希が拳にギュッと力を込めて空手の構えをする。
寅雄が逆上して向かってきたらカウンターで正拳突きを入れてやるつもりだった。
しかし寅雄は真希から距離を取り寅雄の代わりに大男が真希の目の前に。
元力士の彦丸だった。
「ふん…生意気な女が!
俺はゲイだからお前みたいな生意気なガキが粋がるのが無性に腹がたつぜ。
寅雄さんが出るまでもねえ。
俺が相手だ!
ちなみに言っとくがな女、俺は元力士だ。『笑』」
✧元力士?相撲取りの事か。
どうりででかい訳ね!
真希は右手にブレザーのネクタイを外して右手をグルグル巻きにする。
素手で殴っちまうとコイツはどうなっても構わないけど、私が拳を痛めてしまうから。
「ほう、けっこう喧嘩慣れしてるな!」
シュッ!バキッ!
真希は彦丸の顔面に強烈な一撃をかました。
しかし彦丸は…
「痛ってえな!このアマ!」
彦丸が真希を掴みにかかるが真希はさっと距離を取りさらに一発彦丸の顔面にお見舞いして、さらに蹴りを彦丸の太った身体に入れた。
「うっ…うがっ…」
彦丸が思わず床に膝をつく。
真希の奇襲に呆気に取られた形だ。
しかし彦丸は瞬時に相撲の立ち合いの構えをすると真希も驚くスピードでまるで相撲の立ち合いのように頭を低くして真希に突撃していった。
「かっ…このデブ!」
彦丸は真希の身体を腕で回すとそのまま体重をかけて右足を真希の足にかけて倒れ込んだ。
「ぐがっ…」
彦丸の体重が真希の身体にのしかかり彦丸は右膝で真希の左肩に体重を乗せ、左手で真希の右手首を掴みギュッと力を込めた?
「あっ…痛っ!…離せよクソがっ…」
「捕まえたぜ!このアマ!」
彦丸は真希に強烈な張り手!
「グガっ!」
真希の口が切れて血が噴き出る。
「括り殺してやる!クソアマが!」
彦丸は火のついたような目で真希を睨みつけて太い手で真希の頸を掴むとグググッと締め上げた!
グググッグググッ!
「うっ…うがっ…くう…」
真希の顔色が一気に青ざめる。
まずいと思った康弘や真央が慌てて彦丸を制止するが頭に血が登った彦丸を制止出来ない!
「やっ…やめろ~~~!
真希様は関係ない!
責めるなら僕を責めろ!
彦丸っ!」
意識を取り戻し逆さ吊りにされた和希があらんばかりの大声で彦丸を制止した。
和希に叱責された事で彦丸は正気を取り戻すと真希を締め上げる手を離して真希から離れ和希を睨みつけながら近づくと逆さ吊りの和希の首輪を嵌められた頸部を握り締め上げる!
「うっ…あっ…かっ…」
和希の口から喘ぎ声。
「なに俺を呼び捨てにしてんだ!マゾ奴隷の分際でよっ!」
「そこまでにせんか!
彦丸!
それ以上やったら人形が壊れてしまうではないか?」
和希をさらに締め上げる彦丸を叱責する声。
瞬時彦丸は従順に和希を締め上げる手を止めて直立不動になる。
彦丸の視線の先にいたのは稲垣太蔵だった。
太蔵は怒りに燃えた目で彦丸を睨みつけると彦丸にひざまずくように命令した。
青ざめた顔で従順に彦丸は跪く。
すると太蔵は手に持った一本鞭で彦丸を鞭打ち始めた。
「馬鹿者が!彦丸!貴様の代わりなどはいくらでもおるが、和希の代わりなどおらんのだ!
それを貴様は和希になんて事をするか!
和希を淫らに調教していいとは言ったが、和希を破壊していいなどとは言っとらん!
儂を怒らせるな!
彦丸!分かったか?」
彦丸は大きな身体をブルブル震えさせて、「申し訳有りません、旦那様」と太蔵の前で小さく土下座をして詫びをいれた。
真希は呆然としてこの光景を見ている。
✧この恐ろしい大男が言いなりになってる。
この男が…稲垣太蔵…なの。
「ほう…君は九藤学園の生徒かね。
悪いがこれは稲垣家の問題で君には何も発言権はない。
おお、そうだ。九藤学園理事長の麻吹君に、儂から君が和希に近づくのを禁止するように頼んでおこう。」
「そ…それは無理よ。
だって和希も私も同じテニス部部員なんだから。」
「ああ…その事かね。それなら和希にはテニス部を退部させるつもりだから問題はない。
和希はこれから高校が終わり次第帰宅して稲垣家に奉公奴隷として働かせるつもりだ!
ここにいるツカサ同様にな。
そうすればもうお嬢さんと和希はなんの関わりも無いのだよ!
さあ、要件は済んだから屋敷から出ていってもらおう。康弘、真央、この娘を外に連れていけ!
二度と和希には近づくなよ。
もし近づけばただでは済まん。
それだけは申し伝えておこう。『笑』」
ーーーーー
真希は稲垣家からの引き上げ自宅の部屋で泣き崩れていた。
✧お前は和希には近づくな!
ただでは済まんぞ!
稲垣の笑い声が鼓膜に残る。
✧ふざけんな!
ふざけんな!
ふざけんな!稲垣!
和希は絶対に稲垣家から救い出してやる❗️『怒涙』
「何をやってんだよ!
あんたら!和希を殺すつもりか?」
✧私は思わずに激昂して叫んだ!
愛しい和希が逆さ吊りにされて水びたしになっている。
逆さまで水瓶に漬けられたに違いない!
ふざけるなよ!大の大人がよってたかって!
真希の激昂に目を白黒させる寅雄。
しかし冷静になると寅雄の瞳が残忍に光りだす。
「ああ…立花、お前何言ってんだ?
お前だってテニス部顧問の大野と組んで和希をテニス部皆のマゾ奴隷にまで貶めたんじゃねえか。
それを今さらいい子ぶるんじゃねえよ!
それにお前この前和希を大野とドライブに連れてってSNSで知り合った女達と思い切り和希を玩具にしたそうだな。
それで和希に何をするだ?
笑わせるぜ!」
真希の心に疑念が浮かぶ。
なぜ麻吹は私と和希との事を何もかも知ってるんだ?
そういえばコーチの大野が言ってた和希を調教する協力者ってのは。
目の前にいる麻吹寅雄か!
「麻吹先輩。確かに私も大野に協力して和希にひどい事をしたさ。
ただ私は和希に拷問なんかしないし、この前の旅行じゃあ和希を感じさせたよ。
あのさあSMってのはサドとマゾが互いに信頼し合うのが大事なんじゃねえの?
あんたらがやってるのは和希と磔にされてる男の子に対する拷問じゃねえか?」
真希の鋭い睨みつけにも寅雄は怯まない。
それどころか冷然と真希を睨みつけて挑発した。
「悪いけどな立花。俺は和希の調教に関しては家主の稲垣太蔵さんから全権を任されてるんだ。
だからお前が何を喚こうと何も出来ねえんだよ。
なんなら試しに和希の虐待を訴えてみな。
稲垣の叔父さんは地元でもかなりの名士だ。
ましてや地元出身の政治家にもいくらでも顔が利く。
むしろお前の立場が悪くなるだけだぜ。『笑』」
「…そうかい。麻吹先輩…いや麻吹。
今すぐ和希を逆さ吊りから解放しな。
さもなきゃ痛い目に合わせるけど。」
真希が拳にギュッと力を込めて空手の構えをする。
寅雄が逆上して向かってきたらカウンターで正拳突きを入れてやるつもりだった。
しかし寅雄は真希から距離を取り寅雄の代わりに大男が真希の目の前に。
元力士の彦丸だった。
「ふん…生意気な女が!
俺はゲイだからお前みたいな生意気なガキが粋がるのが無性に腹がたつぜ。
寅雄さんが出るまでもねえ。
俺が相手だ!
ちなみに言っとくがな女、俺は元力士だ。『笑』」
✧元力士?相撲取りの事か。
どうりででかい訳ね!
真希は右手にブレザーのネクタイを外して右手をグルグル巻きにする。
素手で殴っちまうとコイツはどうなっても構わないけど、私が拳を痛めてしまうから。
「ほう、けっこう喧嘩慣れしてるな!」
シュッ!バキッ!
真希は彦丸の顔面に強烈な一撃をかました。
しかし彦丸は…
「痛ってえな!このアマ!」
彦丸が真希を掴みにかかるが真希はさっと距離を取りさらに一発彦丸の顔面にお見舞いして、さらに蹴りを彦丸の太った身体に入れた。
「うっ…うがっ…」
彦丸が思わず床に膝をつく。
真希の奇襲に呆気に取られた形だ。
しかし彦丸は瞬時に相撲の立ち合いの構えをすると真希も驚くスピードでまるで相撲の立ち合いのように頭を低くして真希に突撃していった。
「かっ…このデブ!」
彦丸は真希の身体を腕で回すとそのまま体重をかけて右足を真希の足にかけて倒れ込んだ。
「ぐがっ…」
彦丸の体重が真希の身体にのしかかり彦丸は右膝で真希の左肩に体重を乗せ、左手で真希の右手首を掴みギュッと力を込めた?
「あっ…痛っ!…離せよクソがっ…」
「捕まえたぜ!このアマ!」
彦丸は真希に強烈な張り手!
「グガっ!」
真希の口が切れて血が噴き出る。
「括り殺してやる!クソアマが!」
彦丸は火のついたような目で真希を睨みつけて太い手で真希の頸を掴むとグググッと締め上げた!
グググッグググッ!
「うっ…うがっ…くう…」
真希の顔色が一気に青ざめる。
まずいと思った康弘や真央が慌てて彦丸を制止するが頭に血が登った彦丸を制止出来ない!
「やっ…やめろ~~~!
真希様は関係ない!
責めるなら僕を責めろ!
彦丸っ!」
意識を取り戻し逆さ吊りにされた和希があらんばかりの大声で彦丸を制止した。
和希に叱責された事で彦丸は正気を取り戻すと真希を締め上げる手を離して真希から離れ和希を睨みつけながら近づくと逆さ吊りの和希の首輪を嵌められた頸部を握り締め上げる!
「うっ…あっ…かっ…」
和希の口から喘ぎ声。
「なに俺を呼び捨てにしてんだ!マゾ奴隷の分際でよっ!」
「そこまでにせんか!
彦丸!
それ以上やったら人形が壊れてしまうではないか?」
和希をさらに締め上げる彦丸を叱責する声。
瞬時彦丸は従順に和希を締め上げる手を止めて直立不動になる。
彦丸の視線の先にいたのは稲垣太蔵だった。
太蔵は怒りに燃えた目で彦丸を睨みつけると彦丸にひざまずくように命令した。
青ざめた顔で従順に彦丸は跪く。
すると太蔵は手に持った一本鞭で彦丸を鞭打ち始めた。
「馬鹿者が!彦丸!貴様の代わりなどはいくらでもおるが、和希の代わりなどおらんのだ!
それを貴様は和希になんて事をするか!
和希を淫らに調教していいとは言ったが、和希を破壊していいなどとは言っとらん!
儂を怒らせるな!
彦丸!分かったか?」
彦丸は大きな身体をブルブル震えさせて、「申し訳有りません、旦那様」と太蔵の前で小さく土下座をして詫びをいれた。
真希は呆然としてこの光景を見ている。
✧この恐ろしい大男が言いなりになってる。
この男が…稲垣太蔵…なの。
「ほう…君は九藤学園の生徒かね。
悪いがこれは稲垣家の問題で君には何も発言権はない。
おお、そうだ。九藤学園理事長の麻吹君に、儂から君が和希に近づくのを禁止するように頼んでおこう。」
「そ…それは無理よ。
だって和希も私も同じテニス部部員なんだから。」
「ああ…その事かね。それなら和希にはテニス部を退部させるつもりだから問題はない。
和希はこれから高校が終わり次第帰宅して稲垣家に奉公奴隷として働かせるつもりだ!
ここにいるツカサ同様にな。
そうすればもうお嬢さんと和希はなんの関わりも無いのだよ!
さあ、要件は済んだから屋敷から出ていってもらおう。康弘、真央、この娘を外に連れていけ!
二度と和希には近づくなよ。
もし近づけばただでは済まん。
それだけは申し伝えておこう。『笑』」
ーーーーー
真希は稲垣家からの引き上げ自宅の部屋で泣き崩れていた。
✧お前は和希には近づくな!
ただでは済まんぞ!
稲垣の笑い声が鼓膜に残る。
✧ふざけんな!
ふざけんな!
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和希は絶対に稲垣家から救い出してやる❗️『怒涙』
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