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後章
3人目のラグビー少年
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「長澤、これまでお前に酷い事をしてすまなかった。謝る。
だから俺も高嶺先輩とお前と一緒にラグビーをやらせてくれ。」
池崎高校グラウンドで椿と紅葉のいる前で、才賀が紅葉に頭を下げた。
椿と紅葉はラグビー練習用ユニフォーム。
椿は上は青のジャージで白のショートパンツに白ラグビーソックス。
紅葉は上が緑色ジャージに白ショートパンツと白ラグビーソックス。
才賀は赤のジャージに黒のショートパンツに黒ラグビーソックスだ。
実は椿が紅葉にとりなすよと話したのだが、才賀が自分が紅葉に謝罪するまでは何も言わないでくれと言われて椿は黙っていたのだ。
紅葉は才賀の態度に驚いて黙っていたのだが、顔の相好を崩すと右手を出して握手を求めた。
「うん…嬉しいよ。でも…いいの?部長は面白く思わないかも…」
「ああ。それなら問題ねえ。俺がラグビーをガチでやりてえだけだから、龍司さんには俺が自分で言う。」
「でも…才賀君は、僕や椿をトイハウスで調教する立場だよね。
それはどうするの?」
「う~ん。それは問題だけど…まあ…俺はゲイでドSだし…優しく調教すると言う事で…それに長澤もマゾだから…別に問題ねえだろ!『笑』」
「問題ない…って言ってもねえ…でも…調教は調教。ラグビーはラグビー。と分けて考えればいいか!『笑』」
「話は付いた所で練習しよう。紅葉は昨日の体幹トレーニングの続き。
まずは基礎体力をしっかり身につける為にね。実際紅葉はだんだん身体に筋肉が付いて来てるし、練習は嘘を付かないんだよ。
それで才賀君は…」
「なあ…高嶺先輩。その才賀君ってやめてくんねえ。先輩たちは椿、紅葉って呼び合ってるのに、俺だけ他人行儀だもんな。」
「じゃあ椿。才賀君も名前で呼べば。確か才賀君の名前って?」
「幸也。幸『さち』に也『なり』と書く。
で呼び方は『こうや』」
「幸也…か。いいね。じゃあ幸也。
幸也も僕や紅葉を名前で呼んでよ。」
「えっ…高嶺先輩は2年だし。」
「構わないさ。だって紅葉も僕を名前で呼んでるし、それで幸也だけ、高嶺先輩じゃ変じゃん。」
「そうか!それなら遠慮なく。よろしく、椿」
椿は幸也の身体を見て、足腰がしっかり出来ているのには感心した。それで充分柔軟運動でしっかりと身体を解すと、タックルバックを持ち出してきた。
手にはヘッドキャップとマウスピースも。
「ねえ、幸也は下半身がしっかりしてるからタックルには向いている。
だからタックルの練習をやってみよう。
怪我しない様にヘッドキャップとマウスピース。
マウスピースは歯を守るものだからしっかりと噛んでね。」
そして椿もヘッドキャップとマウスピースを準備すると、見本を見せる為に幸也と紅葉の二人がかりでタックルバックを押さえさせる。
椿はラグビー選手としてはスリム体型で風林高校ではスタンドオフだったので、実はタックルが得意な訳ではなかったが、幸也に見本を見せる為にタックルをして見せる事にしたのだ。
そして二人にはしっかりとタックルバックを支える様に伝えると、身体を低く構える。
そして紅葉も幸也も驚いたのは、真剣になった時の椿の瞳。
まるで野獣の様な凄い視線で幸也も不良で喧嘩相手とはまずは俗に言うガンの飛ばし合い。
喧嘩慣れしてくると、相手の目を見れば、それなりに目の座り具合で相手の強さが分かる様にはなるが…
椿の視線は幸也にすら恐れを抱かせるものだった。
そして椿が瞬時にタックルバックに当たりを入れた瞬間。
紅葉も幸也もタックルバックごと、後ろに弾き飛ばされてしまったのだ。
二人がかりでしっかりと足を踏ん張っていたのに!
「あっ…ごめん!大丈夫?紅葉!幸也!」
タックルで二人を吹き飛ばした椿が狼狽してしまう。
「痛っ!ううん…頭がクラクラする…」
紅葉が頭を振り、幸也は口をポカンと開けたまま、椿を見つめている。
「大丈夫?…幸也。」
椿が心配そうに手を差し出すと、幸也は椿の手をガッチリと握り、立ち上がる。
そして晴れやかな笑顔で椿を称賛した。
「凄え…凄え…椿って凄え…今のがタックルってやつか。
なあ…俺にもあんなタックルが出来る様になるのか?」
「うん…幸也は下半身が強い。特にさっきの柔軟や他の動きを見ていて特に腰つきがしっかり出来ていると思った。
タックルには一番重要なポイントだ。
ポジションはフランカー辺りかなとは思うけど、いかんせん練習してるのが3人だからなあ。『溜息』」
「いいじゃねえか。3人だって。椿、俺にタックル教えてくれよ!」
椿が支えるタックルバックに何度も何度も身体を当てていく幸也。
四つん這いになり息をゼイゼイと吐いている幸也に椿は「こんなもんでへばるのか?
それじゃラグビーなんか続かないぞ!」と厳しく叱責!
トイハウスではマゾとして調教を受けてる椿だが、ラグビーに関しては厳しい先輩。
幸也は厳しい目つきで負けてられるかよ!とタックル練習に挑んでいく。
椿もひたむきにラグビーに取り組んでくれる幸也に嬉しさを感じている。
紅葉も身体を低く構える訓練やダッシュや筋力トレーニングを汗まみれになり、息を切らせながらも音を上げずに続けていた。
幸也に負けてたまるかといういい意味の対抗意識が芽生えてきたようだ。
いつもより長い練習が終わり陽が暮れかかっていた。
紅葉も幸也はゼイゼイ息を切らして倒れ込んでいる。
椿はグラウンド整備をしていた。
紅葉も幸也ももうフラフラで動けないだろうと思ったからだ。
ところが紅葉も幸也も道具を持って来て椿と共にグラウンド整備を始めた。
少し足腰がもどつかない所もあるが。
「へへへ。先輩に一人でグラウンド整備をさせたらヤバいだろ。『笑』」
「椿…僕が初心者だからって甘やかさないで!僕だってラグビー部員なんだから…『笑』」
椿は微笑みながらグラウンド整備を続けていた。二人の後輩がラグビーを好きになってくれたのが何より嬉しいのだ。
その姿を眺める夏木。
幸也が椿や紅葉と楽しそうにグラウンド整備をする姿を複雑な表情で見つめていた。
帰途、椿は幸也にラグビーはどう?と質問。
すると幸也は曇りひとつない笑顔を見せる。
「タックルめちゃくちゃ楽しい!
俺は絶対タックルなら椿に負けねえ様になるぜ。」
指を立ててニカッと笑う幸也。
それを見て嬉しそうに笑う紅葉。
それを見て椿はつくづく思った。
瀬井央高校との混成チームでも構わない。
ただこの二人を試合に出させてあげたい…
せめて練習に出てくれるメンバーがもっと増えれば…❗️
だから俺も高嶺先輩とお前と一緒にラグビーをやらせてくれ。」
池崎高校グラウンドで椿と紅葉のいる前で、才賀が紅葉に頭を下げた。
椿と紅葉はラグビー練習用ユニフォーム。
椿は上は青のジャージで白のショートパンツに白ラグビーソックス。
紅葉は上が緑色ジャージに白ショートパンツと白ラグビーソックス。
才賀は赤のジャージに黒のショートパンツに黒ラグビーソックスだ。
実は椿が紅葉にとりなすよと話したのだが、才賀が自分が紅葉に謝罪するまでは何も言わないでくれと言われて椿は黙っていたのだ。
紅葉は才賀の態度に驚いて黙っていたのだが、顔の相好を崩すと右手を出して握手を求めた。
「うん…嬉しいよ。でも…いいの?部長は面白く思わないかも…」
「ああ。それなら問題ねえ。俺がラグビーをガチでやりてえだけだから、龍司さんには俺が自分で言う。」
「でも…才賀君は、僕や椿をトイハウスで調教する立場だよね。
それはどうするの?」
「う~ん。それは問題だけど…まあ…俺はゲイでドSだし…優しく調教すると言う事で…それに長澤もマゾだから…別に問題ねえだろ!『笑』」
「問題ない…って言ってもねえ…でも…調教は調教。ラグビーはラグビー。と分けて考えればいいか!『笑』」
「話は付いた所で練習しよう。紅葉は昨日の体幹トレーニングの続き。
まずは基礎体力をしっかり身につける為にね。実際紅葉はだんだん身体に筋肉が付いて来てるし、練習は嘘を付かないんだよ。
それで才賀君は…」
「なあ…高嶺先輩。その才賀君ってやめてくんねえ。先輩たちは椿、紅葉って呼び合ってるのに、俺だけ他人行儀だもんな。」
「じゃあ椿。才賀君も名前で呼べば。確か才賀君の名前って?」
「幸也。幸『さち』に也『なり』と書く。
で呼び方は『こうや』」
「幸也…か。いいね。じゃあ幸也。
幸也も僕や紅葉を名前で呼んでよ。」
「えっ…高嶺先輩は2年だし。」
「構わないさ。だって紅葉も僕を名前で呼んでるし、それで幸也だけ、高嶺先輩じゃ変じゃん。」
「そうか!それなら遠慮なく。よろしく、椿」
椿は幸也の身体を見て、足腰がしっかり出来ているのには感心した。それで充分柔軟運動でしっかりと身体を解すと、タックルバックを持ち出してきた。
手にはヘッドキャップとマウスピースも。
「ねえ、幸也は下半身がしっかりしてるからタックルには向いている。
だからタックルの練習をやってみよう。
怪我しない様にヘッドキャップとマウスピース。
マウスピースは歯を守るものだからしっかりと噛んでね。」
そして椿もヘッドキャップとマウスピースを準備すると、見本を見せる為に幸也と紅葉の二人がかりでタックルバックを押さえさせる。
椿はラグビー選手としてはスリム体型で風林高校ではスタンドオフだったので、実はタックルが得意な訳ではなかったが、幸也に見本を見せる為にタックルをして見せる事にしたのだ。
そして二人にはしっかりとタックルバックを支える様に伝えると、身体を低く構える。
そして紅葉も幸也も驚いたのは、真剣になった時の椿の瞳。
まるで野獣の様な凄い視線で幸也も不良で喧嘩相手とはまずは俗に言うガンの飛ばし合い。
喧嘩慣れしてくると、相手の目を見れば、それなりに目の座り具合で相手の強さが分かる様にはなるが…
椿の視線は幸也にすら恐れを抱かせるものだった。
そして椿が瞬時にタックルバックに当たりを入れた瞬間。
紅葉も幸也もタックルバックごと、後ろに弾き飛ばされてしまったのだ。
二人がかりでしっかりと足を踏ん張っていたのに!
「あっ…ごめん!大丈夫?紅葉!幸也!」
タックルで二人を吹き飛ばした椿が狼狽してしまう。
「痛っ!ううん…頭がクラクラする…」
紅葉が頭を振り、幸也は口をポカンと開けたまま、椿を見つめている。
「大丈夫?…幸也。」
椿が心配そうに手を差し出すと、幸也は椿の手をガッチリと握り、立ち上がる。
そして晴れやかな笑顔で椿を称賛した。
「凄え…凄え…椿って凄え…今のがタックルってやつか。
なあ…俺にもあんなタックルが出来る様になるのか?」
「うん…幸也は下半身が強い。特にさっきの柔軟や他の動きを見ていて特に腰つきがしっかり出来ていると思った。
タックルには一番重要なポイントだ。
ポジションはフランカー辺りかなとは思うけど、いかんせん練習してるのが3人だからなあ。『溜息』」
「いいじゃねえか。3人だって。椿、俺にタックル教えてくれよ!」
椿が支えるタックルバックに何度も何度も身体を当てていく幸也。
四つん這いになり息をゼイゼイと吐いている幸也に椿は「こんなもんでへばるのか?
それじゃラグビーなんか続かないぞ!」と厳しく叱責!
トイハウスではマゾとして調教を受けてる椿だが、ラグビーに関しては厳しい先輩。
幸也は厳しい目つきで負けてられるかよ!とタックル練習に挑んでいく。
椿もひたむきにラグビーに取り組んでくれる幸也に嬉しさを感じている。
紅葉も身体を低く構える訓練やダッシュや筋力トレーニングを汗まみれになり、息を切らせながらも音を上げずに続けていた。
幸也に負けてたまるかといういい意味の対抗意識が芽生えてきたようだ。
いつもより長い練習が終わり陽が暮れかかっていた。
紅葉も幸也はゼイゼイ息を切らして倒れ込んでいる。
椿はグラウンド整備をしていた。
紅葉も幸也ももうフラフラで動けないだろうと思ったからだ。
ところが紅葉も幸也も道具を持って来て椿と共にグラウンド整備を始めた。
少し足腰がもどつかない所もあるが。
「へへへ。先輩に一人でグラウンド整備をさせたらヤバいだろ。『笑』」
「椿…僕が初心者だからって甘やかさないで!僕だってラグビー部員なんだから…『笑』」
椿は微笑みながらグラウンド整備を続けていた。二人の後輩がラグビーを好きになってくれたのが何より嬉しいのだ。
その姿を眺める夏木。
幸也が椿や紅葉と楽しそうにグラウンド整備をする姿を複雑な表情で見つめていた。
帰途、椿は幸也にラグビーはどう?と質問。
すると幸也は曇りひとつない笑顔を見せる。
「タックルめちゃくちゃ楽しい!
俺は絶対タックルなら椿に負けねえ様になるぜ。」
指を立ててニカッと笑う幸也。
それを見て嬉しそうに笑う紅葉。
それを見て椿はつくづく思った。
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