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第1章
第15話:大人になれないピーターパン②
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「おお。先に帰っておったか。ん~?おやどうしてまた。」
知っている声がやっと聞こえて私は心底安心した。
「おじいさん…!探したんですよ…!」
私はガゼフに抱きつくような形で安心感を得た。
その様子をみてかヨゼフは帰りの準備をしてくると建物から出ていった。
「そうかそうか。わしの後を追ってこれを届けようとしてくれたんじゃな。」
「はい…」
私の頭をゴツゴツとした大きな手が優しく撫でる。
「おじいさんここはどこなんですか…?」
私は率直に聞く。
ガゼフはおそらく暗闇の中で受け取ったパイプを咥えているのだろう。
しばらく間があったあとに口を開いた。
「ここは、わしの家じゃ。といっても本来わしが住むべき場所ではないがな。」
「どういう…ことですか?」
私は先ほど座っていた椅子にかけるよう促され、ガゼフは建物の奥から何やらガサゴソと物を漁るような音をさせてから、近くに腰かけた。
ーーージュポッ
マッチを擦るような音と共にテーブルの上の蝋燭に火が灯り
私はガゼフの顔をやっと確認することができて心から安心を感じた。
「ここは、人の…自分の望まぬ自分達が作り出した裏の世界。影の街じゃ」
「影の世界…。それでこんな真っ暗なんですか。」
「左様。お前さんはもう自分の影とは会ったかね?」
その質問に一瞬ゾワッとするも目の前の老人の目を見て答えた。
「会いました。とても怖かったです。」
「ふむ。それはお前さんが望まなかったお前さんじゃ」
「私が望まなかった私…。ど、どういうことですか?」
「先ほども言ったようにここは自分の望まぬ自分達が住まう街じゃ。
本来、人はなりたい自分を心に描き、同時になりたくない自分を描く。
そこに意識の有無は関係なくの。」
私はしばらく思いを詰まらせながらもガゼフに打ち明けた。
「私、前に道で金魚を助けようとしたんです。息ができなくて苦しがっていた金魚を湖まで運ぼうと両手で大事に守りながら走ったんですが、間に合わなくて…」
「ほう。」
「でも私、もしかしたら道中に金魚を握りつぶしたかもしれないって思ったらアイツがでてきて…」
「それは辛かったじゃろう…。安心せえ、そやつはお前さんが望まなかった自分じゃ。
自分が望まぬ行いをするたわけはおらんじゃろう。の?」
「はい…。」
私はその言葉に救われたような気がした。
今まで喉につっかえていた物の正体を知るものが、心配しなくていいと言ってくれたのだ。
それはまるで初めて歯が抜けた時に、血がなかなか止まらずこの先大丈夫か不安だったのを心配しなくていいと言われた時のような感覚だった。
…!
誰に言われたんだろう。
大事なことを一瞬思い出しかけた。
今まで思い出せないことはたくさんあって、どうでもいいことは覚えていたりもしたけれど
時たまこういう思い出に関することは、ぼんやりとしていて、何故こうも胸が締め付けられるのだろう…。
「大丈夫かね?」
「は、はい。すいませんちょっといろいろ気持ちに整理がつかなくて…。」
「ここに住む住人は皆が現実世界で抱えている闇がそのまま一人歩きしているようなところじゃ。今、ヨゼフが元の世界に帰るための準備をしておる。それで帰りなさい。」
私はその言葉を聞いて少し気になったことがあった。
「おじいさんの影もこの世界に…?」
「ああ、わしの影はさっきまで一緒にいただろう?」
「え?」
思考を巡らせるもこの世界で初めて会った存在は一人しかいない。
「ヨゼフさんが…?でも…!おじいさんの弟さんだと言っていました!」
「うむ。わしが望まなかった存在が、さっきまで目の前にいたヨゼフじゃ」
いったいどういうことなのだろう。
自分が望まなかった自分が他人というおかしなことがあるのだろうか。
「少し昔話の続きといこうか。」
ガゼフは深い息のあとに私にタネを明かしだした。
「わしには昔兄弟がおった。家が貧しくて気が付いた頃には両親はおらず、
兄弟2人だけで生活しておった。
そんな身よりもない輩にある生活手段なんぞ限られておった。
わしらは炭鉱でせっせと鉱石を掘り出す仕事に明け暮れておった。
そんな過酷な仕事の中にも息抜きは必要じゃ、
わしは苦しい時も苦労を分け合った兄弟に
誕生日プレゼントとしてパイプを贈ることをしたんじゃが…。
残念ながら叶わなかった。
不慮の事故というべきかの。わしがパイプを買いに行っている間。兄は弟の作業の遅れを取り戻そうと、本来なら2人でやるような危険な作業を一人でこなそうとした。
その結果、陥没事故に見舞われ若くして命を落としてしまった。」
「な、亡くなったのはお兄さんですよね…。」
「わしは心底自分を悔やんださ。兄想いの弟が招いた防ぎようがあった事故だ。
後から知ったことじゃが、そのパイプを買うまでに貯められた金も、
実は兄がこっそり現場の監督に頼んで自分の給料から弟に上乗せするよう手引きをしていたという。
身よりもない子供の願いに簡単に答えてくれるような世界じゃあない。
自分の給料以外に何を代償としたのかは知らんが、それにさえ気づけなかったわしは、
心から自分を悔やんだ。
そしてわしは事故を免れたのが自分でなく兄だったら良かったのにと 願うようになった。」
私はハッと何か良くない予感を感じながらも息を飲み話を聞き続けた。
「それから何十年がたったかはわからんが、とあるきっかけでこの世界の事を知った。
わしはお前さんと違って、この世界の仕組みを先に理解して、自ら望んでこの世界に入った。その頃にはとっくにわしは弟のヨゼフでなく、兄のガゼフとして生きていた。これがお前さんが疑問を感じた手品のタネということじゃな。」
私の頭の中であの言葉が過った。
『本来、人はなりたい自分を心に描き、同時になりたくない自分を描く。』
『そこに意識の有無は関係なくの。』
私は胸を下から上に向かってキュっと何か絞り出されるかのような強い気持ちに襲われた。
「なんでお前さんがそんなに涙を流す。」
気が付いた頃には私はボロボロと大粒の涙を流していた。
兄のために買ったパイプのせいで兄を無くしたのに、そのパイプを兄として持ち続けることで自分のなりたかった存在に近づこうとしていた。
そして、店にパイプを忘れるのは、気持ちのどこかで人に贈られた大切なものではなく、自分が買ったものであるという意識があったから…?
そしておじいさんの影は、
声から明らかに10歳を過ぎたか過ぎないくらいの少年のものだった。
そんな頃から兄弟として自分の存在を望まずにいたというのだろうか。
「…おじいさんは辛くないですか?」
私は恐る恐る目の前の老人に訊ねた。
「ほっほっほ。言ったはずじゃ。わしは望んでこの世界に訪れ、住んでおる。
自分を騙くらかす期間がこれだけ長いと、最初からわしには兄なんていなくて
自分には兄想いの弟がいるのと変わらなくなったわい。今はあやつがわしの唯一の家族じゃ」
そう微笑む老人の顔を見て、私はしばらく両手を顔から離すことができなかった。
ふと扉をノックする音が聞こえた。
ガゼフがフッと蝋燭の火に息を吹きかけると
『ガチャリ』と音をたててヨゼフが帰りの準備ができたことを知らせる。
「本来は影の力を借りて世界を行き来するんじゃが、お前さんの場合は難しそうじゃからの。ちょっとついてきてもらえるかの?」
そう言われるがまま手を引かれ、私は建物の地下らしき階段や梯子を降り、少し冷たく音が反響する場所に辿りついた。
「ここは…?」
「昔懐かしの炭鉱といったところかの。ほれ、このトロッコに乗りんしゃい」
「トロッコ…?」
私の目には何も見えないが引かれる手には確かに硬くて冷たい感触がある。
「う、うわぁ」
急に後ろからわきの下に手をいれられ、そのまま地面から足が離れると
次の瞬間には硬い鉄板のようなところに立っていた。
「ヨゼフ、途中まで押してやれい!」
ーーガチャコン
何かが外れる音がした。
「心配しなくても途中までわしがついておる。」
そう言葉をかけられ肩に温かい手の温もりを感じた。
「またね。お姉さん。」
少年の声はそれを最後に乗っているトロッコは勢いよく走り出した。
「わあああああああああああ!!!!」
何も見えないのに確かに感じる振動とスピード感。
思わずしゃがんで風の抵抗を遮断したくなるも、老人の声がそれを制止する。
「しっかり顔を上げんか!
こいつぁ、この世界とは逆でおまえさんが望む方へと進んでゆく!」
ガゼフは振動音に負けないよう大きな声で私に指示をする
気が付けば手にはレーバーのようなものを握らされており
おそらくこれを左右に倒すことで進む方向が変わるのだろう。
トロッコが走る道中、何度か分岐らしき灯りが見え
私は反射的に街の声がしない方向へレバーを傾けていた。
何度かカーブを曲がりながら舌を噛みそうになりながらも
必死にレバーを通じてトロッコにしがみついた。
「もうそろそろ最後の分岐じゃ!この先は一緒に行けん!」
「え、そんな!」
「いいか?最後の分岐はお前さんが望む世界が映し出される。
あとは選択した世界へと繋がる道を進むのみじゃ。ヨオオオゼエエエフ!」
駆け足の説明の後、ガゼフはヨゼフの名を大声で叫び、トロッコを飛び降りた。
急いで飛び降りた先に視線を向けるが、落下音などが聞こえないことからヨゼフが何かしらの力でガゼフを受け止めたのだろうと思った。
そして最後の分岐が近づいてきた。
不思議と最後の分岐の先にはぼんやりと映像のようなものが映っていた。
一方はスミカと私が笑いながら何かを話している。
もう一方は白髪の少女と私が笑いながら何かを話している。
私にこのどちらかを選べというのだろうか…。
私が…
私が望んだ世界は…!
知っている声がやっと聞こえて私は心底安心した。
「おじいさん…!探したんですよ…!」
私はガゼフに抱きつくような形で安心感を得た。
その様子をみてかヨゼフは帰りの準備をしてくると建物から出ていった。
「そうかそうか。わしの後を追ってこれを届けようとしてくれたんじゃな。」
「はい…」
私の頭をゴツゴツとした大きな手が優しく撫でる。
「おじいさんここはどこなんですか…?」
私は率直に聞く。
ガゼフはおそらく暗闇の中で受け取ったパイプを咥えているのだろう。
しばらく間があったあとに口を開いた。
「ここは、わしの家じゃ。といっても本来わしが住むべき場所ではないがな。」
「どういう…ことですか?」
私は先ほど座っていた椅子にかけるよう促され、ガゼフは建物の奥から何やらガサゴソと物を漁るような音をさせてから、近くに腰かけた。
ーーージュポッ
マッチを擦るような音と共にテーブルの上の蝋燭に火が灯り
私はガゼフの顔をやっと確認することができて心から安心を感じた。
「ここは、人の…自分の望まぬ自分達が作り出した裏の世界。影の街じゃ」
「影の世界…。それでこんな真っ暗なんですか。」
「左様。お前さんはもう自分の影とは会ったかね?」
その質問に一瞬ゾワッとするも目の前の老人の目を見て答えた。
「会いました。とても怖かったです。」
「ふむ。それはお前さんが望まなかったお前さんじゃ」
「私が望まなかった私…。ど、どういうことですか?」
「先ほども言ったようにここは自分の望まぬ自分達が住まう街じゃ。
本来、人はなりたい自分を心に描き、同時になりたくない自分を描く。
そこに意識の有無は関係なくの。」
私はしばらく思いを詰まらせながらもガゼフに打ち明けた。
「私、前に道で金魚を助けようとしたんです。息ができなくて苦しがっていた金魚を湖まで運ぼうと両手で大事に守りながら走ったんですが、間に合わなくて…」
「ほう。」
「でも私、もしかしたら道中に金魚を握りつぶしたかもしれないって思ったらアイツがでてきて…」
「それは辛かったじゃろう…。安心せえ、そやつはお前さんが望まなかった自分じゃ。
自分が望まぬ行いをするたわけはおらんじゃろう。の?」
「はい…。」
私はその言葉に救われたような気がした。
今まで喉につっかえていた物の正体を知るものが、心配しなくていいと言ってくれたのだ。
それはまるで初めて歯が抜けた時に、血がなかなか止まらずこの先大丈夫か不安だったのを心配しなくていいと言われた時のような感覚だった。
…!
誰に言われたんだろう。
大事なことを一瞬思い出しかけた。
今まで思い出せないことはたくさんあって、どうでもいいことは覚えていたりもしたけれど
時たまこういう思い出に関することは、ぼんやりとしていて、何故こうも胸が締め付けられるのだろう…。
「大丈夫かね?」
「は、はい。すいませんちょっといろいろ気持ちに整理がつかなくて…。」
「ここに住む住人は皆が現実世界で抱えている闇がそのまま一人歩きしているようなところじゃ。今、ヨゼフが元の世界に帰るための準備をしておる。それで帰りなさい。」
私はその言葉を聞いて少し気になったことがあった。
「おじいさんの影もこの世界に…?」
「ああ、わしの影はさっきまで一緒にいただろう?」
「え?」
思考を巡らせるもこの世界で初めて会った存在は一人しかいない。
「ヨゼフさんが…?でも…!おじいさんの弟さんだと言っていました!」
「うむ。わしが望まなかった存在が、さっきまで目の前にいたヨゼフじゃ」
いったいどういうことなのだろう。
自分が望まなかった自分が他人というおかしなことがあるのだろうか。
「少し昔話の続きといこうか。」
ガゼフは深い息のあとに私にタネを明かしだした。
「わしには昔兄弟がおった。家が貧しくて気が付いた頃には両親はおらず、
兄弟2人だけで生活しておった。
そんな身よりもない輩にある生活手段なんぞ限られておった。
わしらは炭鉱でせっせと鉱石を掘り出す仕事に明け暮れておった。
そんな過酷な仕事の中にも息抜きは必要じゃ、
わしは苦しい時も苦労を分け合った兄弟に
誕生日プレゼントとしてパイプを贈ることをしたんじゃが…。
残念ながら叶わなかった。
不慮の事故というべきかの。わしがパイプを買いに行っている間。兄は弟の作業の遅れを取り戻そうと、本来なら2人でやるような危険な作業を一人でこなそうとした。
その結果、陥没事故に見舞われ若くして命を落としてしまった。」
「な、亡くなったのはお兄さんですよね…。」
「わしは心底自分を悔やんださ。兄想いの弟が招いた防ぎようがあった事故だ。
後から知ったことじゃが、そのパイプを買うまでに貯められた金も、
実は兄がこっそり現場の監督に頼んで自分の給料から弟に上乗せするよう手引きをしていたという。
身よりもない子供の願いに簡単に答えてくれるような世界じゃあない。
自分の給料以外に何を代償としたのかは知らんが、それにさえ気づけなかったわしは、
心から自分を悔やんだ。
そしてわしは事故を免れたのが自分でなく兄だったら良かったのにと 願うようになった。」
私はハッと何か良くない予感を感じながらも息を飲み話を聞き続けた。
「それから何十年がたったかはわからんが、とあるきっかけでこの世界の事を知った。
わしはお前さんと違って、この世界の仕組みを先に理解して、自ら望んでこの世界に入った。その頃にはとっくにわしは弟のヨゼフでなく、兄のガゼフとして生きていた。これがお前さんが疑問を感じた手品のタネということじゃな。」
私の頭の中であの言葉が過った。
『本来、人はなりたい自分を心に描き、同時になりたくない自分を描く。』
『そこに意識の有無は関係なくの。』
私は胸を下から上に向かってキュっと何か絞り出されるかのような強い気持ちに襲われた。
「なんでお前さんがそんなに涙を流す。」
気が付いた頃には私はボロボロと大粒の涙を流していた。
兄のために買ったパイプのせいで兄を無くしたのに、そのパイプを兄として持ち続けることで自分のなりたかった存在に近づこうとしていた。
そして、店にパイプを忘れるのは、気持ちのどこかで人に贈られた大切なものではなく、自分が買ったものであるという意識があったから…?
そしておじいさんの影は、
声から明らかに10歳を過ぎたか過ぎないくらいの少年のものだった。
そんな頃から兄弟として自分の存在を望まずにいたというのだろうか。
「…おじいさんは辛くないですか?」
私は恐る恐る目の前の老人に訊ねた。
「ほっほっほ。言ったはずじゃ。わしは望んでこの世界に訪れ、住んでおる。
自分を騙くらかす期間がこれだけ長いと、最初からわしには兄なんていなくて
自分には兄想いの弟がいるのと変わらなくなったわい。今はあやつがわしの唯一の家族じゃ」
そう微笑む老人の顔を見て、私はしばらく両手を顔から離すことができなかった。
ふと扉をノックする音が聞こえた。
ガゼフがフッと蝋燭の火に息を吹きかけると
『ガチャリ』と音をたててヨゼフが帰りの準備ができたことを知らせる。
「本来は影の力を借りて世界を行き来するんじゃが、お前さんの場合は難しそうじゃからの。ちょっとついてきてもらえるかの?」
そう言われるがまま手を引かれ、私は建物の地下らしき階段や梯子を降り、少し冷たく音が反響する場所に辿りついた。
「ここは…?」
「昔懐かしの炭鉱といったところかの。ほれ、このトロッコに乗りんしゃい」
「トロッコ…?」
私の目には何も見えないが引かれる手には確かに硬くて冷たい感触がある。
「う、うわぁ」
急に後ろからわきの下に手をいれられ、そのまま地面から足が離れると
次の瞬間には硬い鉄板のようなところに立っていた。
「ヨゼフ、途中まで押してやれい!」
ーーガチャコン
何かが外れる音がした。
「心配しなくても途中までわしがついておる。」
そう言葉をかけられ肩に温かい手の温もりを感じた。
「またね。お姉さん。」
少年の声はそれを最後に乗っているトロッコは勢いよく走り出した。
「わあああああああああああ!!!!」
何も見えないのに確かに感じる振動とスピード感。
思わずしゃがんで風の抵抗を遮断したくなるも、老人の声がそれを制止する。
「しっかり顔を上げんか!
こいつぁ、この世界とは逆でおまえさんが望む方へと進んでゆく!」
ガゼフは振動音に負けないよう大きな声で私に指示をする
気が付けば手にはレーバーのようなものを握らされており
おそらくこれを左右に倒すことで進む方向が変わるのだろう。
トロッコが走る道中、何度か分岐らしき灯りが見え
私は反射的に街の声がしない方向へレバーを傾けていた。
何度かカーブを曲がりながら舌を噛みそうになりながらも
必死にレバーを通じてトロッコにしがみついた。
「もうそろそろ最後の分岐じゃ!この先は一緒に行けん!」
「え、そんな!」
「いいか?最後の分岐はお前さんが望む世界が映し出される。
あとは選択した世界へと繋がる道を進むのみじゃ。ヨオオオゼエエエフ!」
駆け足の説明の後、ガゼフはヨゼフの名を大声で叫び、トロッコを飛び降りた。
急いで飛び降りた先に視線を向けるが、落下音などが聞こえないことからヨゼフが何かしらの力でガゼフを受け止めたのだろうと思った。
そして最後の分岐が近づいてきた。
不思議と最後の分岐の先にはぼんやりと映像のようなものが映っていた。
一方はスミカと私が笑いながら何かを話している。
もう一方は白髪の少女と私が笑いながら何かを話している。
私にこのどちらかを選べというのだろうか…。
私が…
私が望んだ世界は…!
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