華麗なる凱旋

たかし

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HERO

2話 配達員

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中通 秘書
「誰ですか?!あなたは?」

中通 上席顧問
「出ていきたまえ」

配達員
「私は,中村大商社の社長"中村様"に にピザのお届けに来ました!」

「出て行けとはなんだ?」

中通 社長
「頼んだ覚えがないわ」

中通 上席顧問
「このインチキ小僧が!」

配達員
「そんな事言っている場合ですか?」

中通 上席顧問
「どういう事だ?」

配達員
「皆さんくら~い顔されていて笑」
「まさかあの天下の中通重役はこんなにも渋い顔とは、、倒産寸前なんですか?笑」

中通 社長
「どういう意味?」

中通 秘書
「この人を追い出します‼︎怒」

中通 上席顧問
「我々は,今大事な会議中だ!君のような
能天気な人とは訳が違う!早く下界へ降りたまえ!」

と同時に会議場に到着する保安グループたち
中通 保安主任
「大変申し訳ございません」
「今すぐに追い出します!」

中通 保安主任
「お前(配達員)‼︎ただじゃ済まないからな」

保安主任が配達員の捕まえようとした時.

配達員
「私ならこの事案を解決できます。」

「3号プロジェクトから特7号プロジェクトへ変更してください」

一堂がざわめく。そしてすぐ罵声が飛ぶ

中通社長
「何故それを知っているの‼︎」

遮るように中通秘書が罵る!!

中通 秘書
「あなたは何様なの?」
「図々しく人様の会社に入り何が解決ダァ?」
「身の程をわきまえなさい」

中通 重役の1人
「苦し紛れの言い訳だ,でたらめを言うな」
「まぐれで知ってたとしても7号はないね笑」

配達員
「分かっていないのはあなたたちですね笑」

堂々と説明する。

「あなたたちのような目が白い人間には分からなかった解決案。7号は未だに誰もした事がないプロジェクト‼︎新たな事が好きな東天国際からは共感を頂けるはず!」

中通 秘書
「あなたに何が分かるの‼︎」
「7号は,膨大な予算から廃止にされた!プロジェクを行うにしても莫大なコストがかかる!その資金は何を担保にするの?」

「部外者の戯言です!社長!早く摘み出しましょう!」

保安主任が配達員の手を持ち力ずくで抑えてようとした時..

中通社長 中村
「もしかしたら、、」

中通 上席顧問
「はい!もしかしたらこの窮地をひっくり返す事ができるかもしれない」

中通 秘書
「どう言う事ですか?!困惑」

中通 上席顧問
「今の3号プロジェクトの財力人力を全て7号へ復活させプロジェクトを成功させたら今川やもはや東天国際と並ぶ力を持つ」

中通 秘書
「しかし,7号は予算が膨大‼︎実際はもっとコストがかかるかもしれません!」

中通 上席顧問
「いや,東天国際の耳に止まればたちまち融資は頂ける可能性は確かにある。しかし3号を手放すのは..」

中通 社長
「3号だけではない!不要なプロジェクトを降りこの一つ専念するしかない」
「私たちに残された道はそれしかないの?」

中通 上席顧問
「たとえ東天国際が融資しなくても現在開発中のプロジェクト全て降り7号プロジェクトを成功すれば今川グループと同じ規模になります‼︎」

配達員
「-東天国際は,いつでも見てる。理想的でも多く助けるものであれば共に挑戦する力を与える-」

中通 秘書
「なぜ配達員がそこまで言えるの?怒」
「配達員の分際で‼︎身をわきまえなさい‼︎怒」

秘書が配達員に平手打ちしようとした時,
中通社長が止める‼︎

空気が一気に凍る、、
上席顧問も目の色を変える。

中通 秘書
「一体なぜ?止めたのでしょうか?」

中通 社長
「東天国際の理念書の末尾に書いている文章。この理念書は,渡された者にしか分からない‼︎私も父から昔,教えて下さったのよ!それをなぜあなたが?!」

全員が動揺する。
配達員は答える

配達員
「ピザが冷たくなってしまいます。お早めにご対応を」
「私の事考えるよりもあなたたち自身のことを考えた方がいいのではないしょうか。笑」

と言いながら,ピザの箱を1枚置き領収書にサインを求める。

中通社長は,何がなんだか分からず言われた通り領収書にサインを書いた。

「ありがとうございます。これで中通は生き残れましたね。」

と言いながら,保安官を押し退け帰っていった。

中通 秘書
「あんな青臭いガキの話を聞くんですか?社長?!怒」

中通 上席顧問
「やるしかなでしょう..苦しい状態ですが最善の選択ですよ社長‼︎」

中通 社長
「あの男はともかく他に意見がない以上
私たちは,この7号プロジェクトを遂行します!!」

中通 秘書
「そんな..」

中通 社長
「今窮地に立たされた以上周りにインパクトを与えるだけでもこのプロジェクトは強力‼︎皆さんの力を結集してこの難局を乗り越えるわよ‼︎」

中通 重役一堂
「はい!!」

拍手と気合いの声が入る中

全員が一致団結し中村商社は,大規模な7号プロジェクトを行うことを決意した。

-中村商社 玄関前-

配達員は,電話をする

配達員
「次が最後の配達だ」 

配達員は,清々しい顔をして中通を後にした。配達員の名は"佐藤明"だった。
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