華麗なる凱旋

HERO

1話 窮地

　東北地方 中村商事 本社 本会議場にて

　中村商事 通称"中通" 
　中通社長：中村
「これから緊急会議を行う！」

　ただならぬ空気で緊急会議が始まった。

　重役
「はい！」

　中通 秘書
「我々は，東天国際から融資を受けるため
　大規模プロジェクト第3号発令中」

　中通 上席顧問
「しかし，現在横山家・北村家からの妨害により融資を受けることが難しくなっています。」

　中通 次席顧問
「今，両グループを敵に回せば融資だけでなく中村全体に大損害が発生します！」

　中村社長
「今川は？どう動く？」

　中通　上席顧問
「東北最大グループ今川は我々が東天国際と手を結べば匹敵するくらいの力を持つのを恐れて全面的に対抗するでしょう」

　中村社長
「友好関係のある左門家に融資の連絡を！」

　遮るように秘書が話す。

　中通　秘書
「‼︎」
「先ほど内通者より北村と横山並びに今川が...」

　中村社長
「なんだ？まさか..」

　中通　秘書
「北村・横山は今川の傘下に入りました。」

　一同ざわめく。

　中村社長
「なんだって‼︎こんなタイミングおかしいわ‼︎」

　中通　上席顧問
「相手のすべて計算通りに事が動いてしまっている」

　中村社長
「東北一の製鉄会社　横山製鉄
　東北の電気を引き受ける　北村電気
　そして巨大財閥　今川」
「こんな事があっていいの...」

　中通　上席顧問
「今や東北一の最大グループ　今川になってしまった」

　中村社長
「このままでは，融資どころか今川からの財政圧迫で破綻するわ」
「どうすればいいの？！！」

　一堂社長から視線をずらす、、、

　中村社長
「今まであなたたちはピンチを乗り越えるために会社に心血を捧げた‼︎」

「そのヒーローともいうべき重役たちがなぜ解決案を出せない‼︎」

　中村社長の携帯が鳴る。プルプルプルプル..
　遮るように話す

「この窮地を乗り越えなければ今まで苦労は水の泡よ」
「何がなんでも解決案を出しなさい！」

　中通　上席顧問
「姫，そのような力は中通にはもう...」
「面目ありません。」

　中通社長　中村　
「そんな..」

　秘書は下を向いて泣き，重役は目を瞑り下を向く
　時だけが過ぎてゆく..

　携帯が鳴り続ける..

　中村社長
「あぁこんな時に...」

　渋々，携帯に応答する。そしてすぐ電話を切ろうと
　話す。

　中村社長
「今最重要案件中です‼︎電話をかけないで」

　保安主席
「中村様のピザ配達だったらしいのですが」

　中村社長
「だったらしい？そんなの頼んでないわよ！」

　保安主席
「今すぐ捕まえます！」
　中村社長
「それどころじゃないの？なんとか対処して！」

　電話を切ってしまう。

　中村社長
「この5年間物流を通じてここまで成長した。
　みんなの力があってここまできた！最後の最後で挫けるの？死ぬ気で考えて！」

　言葉を遮ると同時にピザを持った配達員がのしのしと入ってくる。

　配達員
「死ぬ気で考えてたらお腹が空きますよ😁」

　-東天国際とは，大陸一の資産を持ち絶大な力を持つ。
[九条家と凌駕する期待の新星 ]中通商事として融資を受けることは，東北一の今川と匹敵する力以上を持つことになる。今，今川は傘下の北村電気・横山製鉄からの経済圧迫を受け
　中通の倒産が目の前であった-