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第二章
*神龍種の話
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まさか王族関連の話にまで持ち込まれるとは、やはり初代グランドマスターがニンゲンとかかわってたのだから少しは予想していたが、俺も聞いてていい話題なんだろうか。
「ガロ、おまえはこれからキオ君を完全に狼種として扱っていった方がいい。もちろん元ニンゲンということは覚えてなきゃいけないがな。」
「・・・はい。」
なるほど、キオを大切にするうえで聞いておかなきゃいけない話のようだ。俺はもちろんキオだって表情見なくてもわかるが、巻き込まれるのはごめんしたいところだ。だがそうも言えないようだな。
「んで、現状を知ってもらうためにもだ、今の王族とこのギルドのトップに立つ俺様との差を離さなきゃならない。」
「ディバン、それは・・・」
「いや、セリス、聞かれたらまずいと思うことかもだが、キオ君のことを聞くならまずこっちから話すのが筋だろ。」
「あなたの立場ならそれをする必要はないと思うのですが、話したいというならこれ以上止めません。」
いや、できればもっとがっつり止めてほしいが、確かにキオのことを話すなら、向こうも話してもらう、それは筋なのかもしれないな。俺ももっとキオの過去を知りたいと思うが、俺が話してないから聞いてない。なんというか、他にほじ返される前に俺から話してお互い深め合っていきたかったな。
「わりぃな。まぁ俺様の話というよりも、俺様の種族、神龍種についての話だ。」
「神龍種についての話、ですか?」
あぁキオが興味持っちまった。まぁ俺も少しは興味ある。神なんて対称な種族名がついてるが、角と髪の特徴以外は個々の差はあれどあまり竜種とも変わらない気がしちまうんだよな。
「あぁ、俺様達神龍種は他に比べて魔素保有量が異常に多いことでずっと昔にそう呼ばれ始めたのが発端だそうだ。この国ができるよりも前につけられた種族名だな。」
「魔素保有量が、異常に多い?確かにグランドマスターは多いが、王族の奴らもなのか?」
昔一度だけ王族の神龍種にあったことがあるが、年は確実に向こうが上なのにあの頃の俺より魔素保有量は低く感じたはずだ。まだ感覚をつかみ消えてなかったから相手に隠されてたのならわからないが。
「その疑問点は正しいですよ。今の王族は、神龍種としての魔素保有量には満たせてないでしょうね。」
「どういうことだ?」
「神龍種はな、自分の角が細く、長く、いくつもに分かれてるほど魔素保有量が高いんだ。昔は数は少なかったが、みんな俺様のようにかなり細かく分かれてたらしいぞ。」
「そういうことか。」
「え、どういうこと?確かにディバンさんの角は枝みたいに細くて、少なくても10くらいは分かれてるように見えるけど。」
「正確には14ですよ。キオ君は見たことがないので行ってしまいますが、今の王族の神龍種は太く2本にしか分かれてない者ばかり、現王ですら3本に分かれてるだけです。」
そう、俺が見たやつも太い2本の奴だったのを覚えてる。それでも高圧的にしてきたが、威厳を感じるようなやつではなかったな。よっぽど獅子種である目の前のサブマスターのほうが威厳がある。
「それじゃあ今の王族は一応神龍種だが、魔素保有量が少なく、グランドマスターからすると神龍種とは呼びたくないってことか?」
「まぁ近いっちゃ近いな。だが奴らはそれでも一応正当な王族ということにはなる。気を付けろよ。」
「あぁ、分かっている。だがそうなった原因は初代グランドマスターだろ?」
「いや、まぁそれももちろんあるが、初代国王が神龍種を増やそうとほか種族とも行為して、神龍種同士の純粋な神龍種が初代グランドマスターだけだったってくそみたいな話だ。」
「ディバン、一応ご先祖の話ですよ、くそみたいとは何ですか。」
「いや、俺様の祖先はくそばっかだぞ。その初代グランドマスターとなった元二代目国王だって結局、ニンゲンの女にうつつを抜かしたんだからな。」
こう聞くと、さすがに顔をしかめるような話だな。だがそれよりも結構問題なことを言ってやがった気がする。
「今の話、つまり現王は混種の神龍種から生まれた子ってことか?」
「そういうことだ。だから角も少ないんだろうな。混種問題が根が深いのはそういうところもある。」
「なるほどな。」
何とかそう返したが、想像以上の根の深さに絶句するしかない。じじいがせっかく種族変異の解決に至る道を見つけたかと思ったんだが、こりゃ無理そうだな。
「そしてもう一つの問題が今言った、ニンゲンが元二代目国王の話だ。そそのかしてギルドなんて機関を作らせて、国王の座から引いたせいで、王族は一気に衰退したというものだ。」
「んなっ、そんなの昔の話だろ?」
「そうだが、ニンゲンがいろんな知識を持っていることを王族側はその事件からずっと伝え続けて理解してる。そして王族といわれながらも肩身が狭いのはニンゲンのせいだと今でも思ってる連中がいる。知識だけ搾り取られたら、どうされるか分かったもんじゃないぞ。」
真剣な表情でそう言ってくる。過剰でも何でもなく、そう思ってる連中はほんとにいるんだろう。キオのことを知られるわけには絶対行かないな。
「・・・なんか、怖い話ですね。僕はそんなつもり一切ないんですけど。」
「そうは言うが、ずっと一人でやってきたガロをそそのかしパートナーになってるじゃねぇか。」
「そそのかされた覚えはないぞ。」
「どうだかな。まぁ俺としてはお前がパートナーをとったことはいい方向に向いていくと思ってるぞ。」
どうにも茶化すような言い方にさすがにむっとしたが、相手が相手だからわざと少し表情に出すだけでとどめておく。
「まぁいろいろ批判したがいいこともある。そんなくそみたいなことが起きたせいで俺様とセリスは出会えたわけだからな。」
「ディバン、そう言うのろけはいりません。」
「おっとわりぃわりぃ。んでだ、結構この国の根幹なところを話したんだ。ついでと言っちゃなんだが、聞きたいだろ?その原因となったニンゲンの話を。」
「・・・どうなんだ、キオ?」
できれば断ってほしいと思うが、こればかりはキオが決めることだ。俺ではニンゲンの情報をこれほど簡単に得れるとは思えない。今を逃せば次また得られるのはいつになるか。
「ごめんガロ、ちょっと気になる、かな。」
「そうか、なら聞かせてもらえばいい。」
しょうがない奴だと軽く笑ってやれば、軽く笑い返してくれる。話を聞いた後でも、こういうやり取りがぎこちなくできればいいんだが。
「ガロ、おまえはこれからキオ君を完全に狼種として扱っていった方がいい。もちろん元ニンゲンということは覚えてなきゃいけないがな。」
「・・・はい。」
なるほど、キオを大切にするうえで聞いておかなきゃいけない話のようだ。俺はもちろんキオだって表情見なくてもわかるが、巻き込まれるのはごめんしたいところだ。だがそうも言えないようだな。
「んで、現状を知ってもらうためにもだ、今の王族とこのギルドのトップに立つ俺様との差を離さなきゃならない。」
「ディバン、それは・・・」
「いや、セリス、聞かれたらまずいと思うことかもだが、キオ君のことを聞くならまずこっちから話すのが筋だろ。」
「あなたの立場ならそれをする必要はないと思うのですが、話したいというならこれ以上止めません。」
いや、できればもっとがっつり止めてほしいが、確かにキオのことを話すなら、向こうも話してもらう、それは筋なのかもしれないな。俺ももっとキオの過去を知りたいと思うが、俺が話してないから聞いてない。なんというか、他にほじ返される前に俺から話してお互い深め合っていきたかったな。
「わりぃな。まぁ俺様の話というよりも、俺様の種族、神龍種についての話だ。」
「神龍種についての話、ですか?」
あぁキオが興味持っちまった。まぁ俺も少しは興味ある。神なんて対称な種族名がついてるが、角と髪の特徴以外は個々の差はあれどあまり竜種とも変わらない気がしちまうんだよな。
「あぁ、俺様達神龍種は他に比べて魔素保有量が異常に多いことでずっと昔にそう呼ばれ始めたのが発端だそうだ。この国ができるよりも前につけられた種族名だな。」
「魔素保有量が、異常に多い?確かにグランドマスターは多いが、王族の奴らもなのか?」
昔一度だけ王族の神龍種にあったことがあるが、年は確実に向こうが上なのにあの頃の俺より魔素保有量は低く感じたはずだ。まだ感覚をつかみ消えてなかったから相手に隠されてたのならわからないが。
「その疑問点は正しいですよ。今の王族は、神龍種としての魔素保有量には満たせてないでしょうね。」
「どういうことだ?」
「神龍種はな、自分の角が細く、長く、いくつもに分かれてるほど魔素保有量が高いんだ。昔は数は少なかったが、みんな俺様のようにかなり細かく分かれてたらしいぞ。」
「そういうことか。」
「え、どういうこと?確かにディバンさんの角は枝みたいに細くて、少なくても10くらいは分かれてるように見えるけど。」
「正確には14ですよ。キオ君は見たことがないので行ってしまいますが、今の王族の神龍種は太く2本にしか分かれてない者ばかり、現王ですら3本に分かれてるだけです。」
そう、俺が見たやつも太い2本の奴だったのを覚えてる。それでも高圧的にしてきたが、威厳を感じるようなやつではなかったな。よっぽど獅子種である目の前のサブマスターのほうが威厳がある。
「それじゃあ今の王族は一応神龍種だが、魔素保有量が少なく、グランドマスターからすると神龍種とは呼びたくないってことか?」
「まぁ近いっちゃ近いな。だが奴らはそれでも一応正当な王族ということにはなる。気を付けろよ。」
「あぁ、分かっている。だがそうなった原因は初代グランドマスターだろ?」
「いや、まぁそれももちろんあるが、初代国王が神龍種を増やそうとほか種族とも行為して、神龍種同士の純粋な神龍種が初代グランドマスターだけだったってくそみたいな話だ。」
「ディバン、一応ご先祖の話ですよ、くそみたいとは何ですか。」
「いや、俺様の祖先はくそばっかだぞ。その初代グランドマスターとなった元二代目国王だって結局、ニンゲンの女にうつつを抜かしたんだからな。」
こう聞くと、さすがに顔をしかめるような話だな。だがそれよりも結構問題なことを言ってやがった気がする。
「今の話、つまり現王は混種の神龍種から生まれた子ってことか?」
「そういうことだ。だから角も少ないんだろうな。混種問題が根が深いのはそういうところもある。」
「なるほどな。」
何とかそう返したが、想像以上の根の深さに絶句するしかない。じじいがせっかく種族変異の解決に至る道を見つけたかと思ったんだが、こりゃ無理そうだな。
「そしてもう一つの問題が今言った、ニンゲンが元二代目国王の話だ。そそのかしてギルドなんて機関を作らせて、国王の座から引いたせいで、王族は一気に衰退したというものだ。」
「んなっ、そんなの昔の話だろ?」
「そうだが、ニンゲンがいろんな知識を持っていることを王族側はその事件からずっと伝え続けて理解してる。そして王族といわれながらも肩身が狭いのはニンゲンのせいだと今でも思ってる連中がいる。知識だけ搾り取られたら、どうされるか分かったもんじゃないぞ。」
真剣な表情でそう言ってくる。過剰でも何でもなく、そう思ってる連中はほんとにいるんだろう。キオのことを知られるわけには絶対行かないな。
「・・・なんか、怖い話ですね。僕はそんなつもり一切ないんですけど。」
「そうは言うが、ずっと一人でやってきたガロをそそのかしパートナーになってるじゃねぇか。」
「そそのかされた覚えはないぞ。」
「どうだかな。まぁ俺としてはお前がパートナーをとったことはいい方向に向いていくと思ってるぞ。」
どうにも茶化すような言い方にさすがにむっとしたが、相手が相手だからわざと少し表情に出すだけでとどめておく。
「まぁいろいろ批判したがいいこともある。そんなくそみたいなことが起きたせいで俺様とセリスは出会えたわけだからな。」
「ディバン、そう言うのろけはいりません。」
「おっとわりぃわりぃ。んでだ、結構この国の根幹なところを話したんだ。ついでと言っちゃなんだが、聞きたいだろ?その原因となったニンゲンの話を。」
「・・・どうなんだ、キオ?」
できれば断ってほしいと思うが、こればかりはキオが決めることだ。俺ではニンゲンの情報をこれほど簡単に得れるとは思えない。今を逃せば次また得られるのはいつになるか。
「ごめんガロ、ちょっと気になる、かな。」
「そうか、なら聞かせてもらえばいい。」
しょうがない奴だと軽く笑ってやれば、軽く笑い返してくれる。話を聞いた後でも、こういうやり取りがぎこちなくできればいいんだが。
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