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第三章
森探索
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結局今日はデミルさんと騙され商人役の教官以外に人とは遭遇しなかった。60人くらい入っていったはずだから、他の受験者と出会うくらいはあると思ってたのに。
まさかとは思うけど、もう結構な人が不合格食らってたりとかしないよね?あの商人役の人に襲い掛かっちゃったりとか。食料不足に陥ってるとか。さすがに後者な人は少ないかな。
そそくさとテントを準備して魔物除けの結界棒も周りに一応立てておく。この森なら危険度も低そうだし、夜通し探してもいいけど、どうせ配置はされていないはずだから今日は意味は薄いだろう。
それに何より夜は一層に暗い。夜目がある程度効くとは言っても、視界の悪い状況になる。むやみに探し回ってもしょうがない。実際の追跡なら森の状況によってはこんな夜でも探すんだろうけど。
寝袋に包まりたいところだけど、すぐ出ることを考えて下に敷物して上から毛布を掛けるだけで寝る。ちょっとは柔らかい感触があるけど、地面の感触も伝わってくる。テントならではの感触だ。
・・・ふと思ったけど、こっちに来てからガロとずっと寝てたんだよね。遠征中には僕だけで寝たとはいえ、ガロがそばにいたし、さらわれたけど隣の部屋同士で寝たし、こんな離れて寝るのはもしかして初めて?忘れてるだけで初めのころにはあったっけ?
なんか意識したら少し寂しくなってきちゃった。あー、もう、ねよねよ。難しいけど寝ながらも魔素感知を巡らせておいた方がいいらしいんだよね。これだけはまだ完成とは言いきれてない。完全に感知できるのは今張ってる二人用テントより狭いくらいならぎりぎりといったところだ。一人用テントを買えばいいって言われたけど、わざわざこの試験のためだけに買うのもね。
そんなことを考えてたらいつの間にか眠っていたようで、多分朝だろう。でもテントに火の光がさしてないのは最初から薄暗めな森だったからだろうな。
外に出てみれば薄明りだけど日がさしてることがわかる。夜よりは全然ましだ。改めて教官探しを再開しよう。できれば今回は手下役の人を見つけたい。配置されてるかはわからないけど。
「さて、どう行こうか・・・」
来た道は当然なしだけど、まっすぐ奥に向かうだけで犯人が見つかるとも思えない。少し西側にずれて歩いてみるか。剣はポーチにしまわず腰につけたままいつでも抜けるようにして移動する。
といっても、魔素感知に引っかかるのは歪角鹿ばかりで危険そうな魔物もいないんだけど。なんてちょっと余裕に移動してたら少し違う四つ足の気配を感じる。どうやら鹿を狩っているようだ。つまり肉食系の襲ってくる魔物ということだ。
近づいてみると見たことある姿だった。茶色い毛並みで一匹の狼。ソロウルフかなるほど、こいつはどこにでもわくからな。こっちからきちんと見つけていれば危険度としては低めだけど、どこかで奇襲されると危ない。悪いけど狩っておこう。
「ッ!グルル!」
「食事中悪いけど、死んでね!」
「ガァ!」
吠えるようにしながらかをむき出しにしてとびかかってきたけど、動きが遅すぎる。迎え撃つようにハンガーを横振りに一閃すれば、向こうの飛びつく力と僕自身の力と合わさって真っ二つに切り裂けてしまった。
紫の血があたり一面に散らばるけど、死体のほうは頭の魔石を砕いて消滅させてしまう。正直ソロウルフの毛皮はあまり質もよくないし、回収する価値もない。頭にある魔石を砕けば死体の消滅が起こるってのは春終わりの依頼で知ったことだ。素材がほしい魔物相手には頭をあまり狙わないようにと言われた要因でもある。
狼が噛みついていた鹿も頭は無事だけど死体がボロボロだ。これも放置したっていいことはない。頭の魔石を砕いて消滅させておく。んー、ぐろいはずなのに全く気持ち悪いとか感じなくなったのは、もうだいぶこの世界に慣れた証拠なのかな。いや、元からだったか。
とりあえずの脅威はさったので犯人の手下捜しの続きだ。人の気配を探さなくちゃいけない。自分でいうのもなんだけど、意識さえしっかりしてればかなりの広範囲を魔素感知できるようになった。
でも気配を隠してるような相手だと、そこそこ近づかなきゃわからない。気配の消し方がうまいと真後ろにまで近寄られることだってあると思う。ネズミの事件からだいぶたったとはいえ、あのネズミのようなのとまたであったらやばいってのはわかる。おっと、今はそんなこと気にしてもしょうがない。そこまで細かくとは言わずともある程度はしっかり探索しよう。
歩きながらのお昼も食べ終えてしばらくして、ようやく人の気配を見つけたけど、二人いる?近づいてみると青いフードの頭部分を取っている教官らしき人と、おそらく受験者っぽい人が何やら話し合っていた。
ここからじゃ聞こえないけど、近寄ってもしょうがない。他の人を探そうと思ったら、受験者の人がどこかに転移させられてしまった。多分王都だろう、失格だったんだろうな。僕もあぁならないように気を付けよう。とりあえず、教官のほうは僕に気づいてるだろうし、近づくしかないか。
まさかとは思うけど、もう結構な人が不合格食らってたりとかしないよね?あの商人役の人に襲い掛かっちゃったりとか。食料不足に陥ってるとか。さすがに後者な人は少ないかな。
そそくさとテントを準備して魔物除けの結界棒も周りに一応立てておく。この森なら危険度も低そうだし、夜通し探してもいいけど、どうせ配置はされていないはずだから今日は意味は薄いだろう。
それに何より夜は一層に暗い。夜目がある程度効くとは言っても、視界の悪い状況になる。むやみに探し回ってもしょうがない。実際の追跡なら森の状況によってはこんな夜でも探すんだろうけど。
寝袋に包まりたいところだけど、すぐ出ることを考えて下に敷物して上から毛布を掛けるだけで寝る。ちょっとは柔らかい感触があるけど、地面の感触も伝わってくる。テントならではの感触だ。
・・・ふと思ったけど、こっちに来てからガロとずっと寝てたんだよね。遠征中には僕だけで寝たとはいえ、ガロがそばにいたし、さらわれたけど隣の部屋同士で寝たし、こんな離れて寝るのはもしかして初めて?忘れてるだけで初めのころにはあったっけ?
なんか意識したら少し寂しくなってきちゃった。あー、もう、ねよねよ。難しいけど寝ながらも魔素感知を巡らせておいた方がいいらしいんだよね。これだけはまだ完成とは言いきれてない。完全に感知できるのは今張ってる二人用テントより狭いくらいならぎりぎりといったところだ。一人用テントを買えばいいって言われたけど、わざわざこの試験のためだけに買うのもね。
そんなことを考えてたらいつの間にか眠っていたようで、多分朝だろう。でもテントに火の光がさしてないのは最初から薄暗めな森だったからだろうな。
外に出てみれば薄明りだけど日がさしてることがわかる。夜よりは全然ましだ。改めて教官探しを再開しよう。できれば今回は手下役の人を見つけたい。配置されてるかはわからないけど。
「さて、どう行こうか・・・」
来た道は当然なしだけど、まっすぐ奥に向かうだけで犯人が見つかるとも思えない。少し西側にずれて歩いてみるか。剣はポーチにしまわず腰につけたままいつでも抜けるようにして移動する。
といっても、魔素感知に引っかかるのは歪角鹿ばかりで危険そうな魔物もいないんだけど。なんてちょっと余裕に移動してたら少し違う四つ足の気配を感じる。どうやら鹿を狩っているようだ。つまり肉食系の襲ってくる魔物ということだ。
近づいてみると見たことある姿だった。茶色い毛並みで一匹の狼。ソロウルフかなるほど、こいつはどこにでもわくからな。こっちからきちんと見つけていれば危険度としては低めだけど、どこかで奇襲されると危ない。悪いけど狩っておこう。
「ッ!グルル!」
「食事中悪いけど、死んでね!」
「ガァ!」
吠えるようにしながらかをむき出しにしてとびかかってきたけど、動きが遅すぎる。迎え撃つようにハンガーを横振りに一閃すれば、向こうの飛びつく力と僕自身の力と合わさって真っ二つに切り裂けてしまった。
紫の血があたり一面に散らばるけど、死体のほうは頭の魔石を砕いて消滅させてしまう。正直ソロウルフの毛皮はあまり質もよくないし、回収する価値もない。頭にある魔石を砕けば死体の消滅が起こるってのは春終わりの依頼で知ったことだ。素材がほしい魔物相手には頭をあまり狙わないようにと言われた要因でもある。
狼が噛みついていた鹿も頭は無事だけど死体がボロボロだ。これも放置したっていいことはない。頭の魔石を砕いて消滅させておく。んー、ぐろいはずなのに全く気持ち悪いとか感じなくなったのは、もうだいぶこの世界に慣れた証拠なのかな。いや、元からだったか。
とりあえずの脅威はさったので犯人の手下捜しの続きだ。人の気配を探さなくちゃいけない。自分でいうのもなんだけど、意識さえしっかりしてればかなりの広範囲を魔素感知できるようになった。
でも気配を隠してるような相手だと、そこそこ近づかなきゃわからない。気配の消し方がうまいと真後ろにまで近寄られることだってあると思う。ネズミの事件からだいぶたったとはいえ、あのネズミのようなのとまたであったらやばいってのはわかる。おっと、今はそんなこと気にしてもしょうがない。そこまで細かくとは言わずともある程度はしっかり探索しよう。
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