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第三章
ゴウからの依頼
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盾と剣という言われてみればオーソドックスな戦い方をゴウさんから学び終えて再び50階の部屋にと戻る。それなりには疲れたけど、ガロほどスパルタというわけでもなかった。というかガロのは疲れるまでぶっとおしでガンガンやるって感じだったけど、ゴウさんは一つ一つの動きをゆっくり覚えさせてくれた。
まぁ元々50階まで登ってきた疲労を考慮してくれてるのと、教えてくれる時間がそんなに長くなかったのもあってガロほどじゃないと感じただけなのかもしれないけど。
「いかんいかん、つい熱狂してもうた。」
「あの、盾と剣はほんとにもらっちゃっていいんですか?」
「かまへん、それなりにいいもんだから今度は壊さんようにな?」
「は、はい。」
結局訓練で使ったハンガーソードとバックラーのどちらも譲り受けてしまった。後でガロに買ってもらわなきゃと思ってたけど、もらっちゃっていいんだよね?ガロに目配せしたら諦めるように軽くうなずいてた。
「そんで本題に入ろうか。」
「聖都への遠征依頼ですね。ほんとに俺達が受けていいんでしょうか?」
「まぁキオ君の様子を見るに問題ないだろ。俺様からも頼む。」
「え?聖都への遠征依頼?」
確かめったに聖都の遠征依頼はないって聞いてたんだけど、まさかこれはチョコレートを買う機会が巡ってきたってこと?いや、それよりもSSランクで貴族でもあるゴウさんからの依頼だから警戒するべき?
「あぁ、うちが聖都みたいな大きいとこに動くとなると貴族として動かにゃいけなくなる。冒険者としての活動はできん。だがことがことだけにSランクで遠征慣れしてるやつがほしかった。そしたら今までAだったはずのガロがSになってるゆうから、実力確認がてら呼び出したっちゅうわけや。」
「それにしても、本当なんですか?ドラゴンが出たっていうのは?」
「あぁ、残念ながら事実だ。聖都のギルド連中もそのせいで気が立ってる。」
「え?ドラゴン?」
僕が48階で戦ったようなキマイラなんて目じゃない。リヴァイアサンと並ぶ危険な魔物だ。種類によってはリヴァイアサンよりも危険だってのも知ってる。そんなのを倒しに行くってこと、なんだろうか。まぁガロはリヴァイアサンとも戦えるんだからそういう依頼も来るか・・・
「せや、聖都の西にあるマジェスティックマウンテンに飛んでくでかい影を何度も確認しとる。完全にあの山が根城になっとるみたいやな。」
「今のところ聖都自体に被害はない。いや、むしろ聖都がもっと危険ならレヴィーアが動けるんだが、あえて聖都を避けるように飛んでるらしくてな。」
「えっと、それならわざわざ討伐しなくてもいいのでは?」
「もっともな意見やな。問題はその山が聖都の教会連中にとっちゃ神聖な山っちゅうことや。そんで依頼がドラゴン討伐やなくてなんで住み着いたかの調査ってことになっとる。下手に刺激すれば聖都にも影響が出るからな。」
「そうなったらレヴィーアが対応するだろうけど、死人も出るだろうからね。慎重な調査をできるやつが生徒にいないってわけじゃないんだが、自分のところが絡むとはやり情が出やすいもんで、戦闘になる可能性が高い。だから内密にゴウが動いて遠征依頼を出すってわけだ。」
「なるほど・・・」
結構面倒そうな事情にガロが巻き込まれたってわけか。実力確認したって言ってたし、ガロとゴウさんで模擬戦でもしたんだろうか?それにしては3日の拘束は長い気もするけど。
「ガロのパートナーであるキオ君の実力も見れた。Cランクとは思えないくらいの実力や。ガロの補助があれば問題ないやろ。」
「・・・そうだな。まぁキオ君の実力も見れちゃったし、しょうがない。」
「えっと、しょうがない?」
「きにするな。後で話す。それではゴウさん。遅いですが失礼します。」
「なんや、もう一泊くらい知っててもええで?別にベット汚したってかまわへんし。」
「・・・失礼します。」
「ガロ様、案内いたします。こちらへどうぞ。キオ君も。」
ガディアに案内されて部屋の隅の黒い水晶の魔道具にと寄りつつ、そういえばタイミングが悪いとかディバンさんが言ってたのを思い出す。もしかして僕がきちゃったから聖都への遠征が完全に決まったって感じなのかな?そうだとすれば喜ぶことでは、無いんだろうな。
ガディアが水晶に手をかざすと、視界が一瞬暗転するけど、すぐに別の階にと移動したのがわかる。外に続く扉もあるし、ここ一階か。なるほど、こうやて簡単に移動できるってわけか。
「見送りはここまででいい。あとは転移石で帰るからな。」
「そうですか。ではお気をつけて。」
ガディアはそういって僕たちから少し離れて深くお辞儀すると、足元から立ち上った黒い光に包まれて一瞬で姿を消した。転移するところってあんな風に見えるんだ。いや、この塔の転移が特殊なのかもだけど。
「んじゃ、俺たちも帰るぞ。帰って寝たら剣と盾の特訓の続きだ。確かにゴウさんの教えもよくかなり上達したようだが、まだまだ荒い。もっとしごいてやる。」
「え、えっと、おてやわらかに。」
なんかガロがイラついてるような雰囲気を感じつつ、転移石での移動のために手をつなぐ。明日からの特訓が確定したけど、ガロとこうして手を繋げてるだけで、なぜか安心してしまってる僕もいるんだよなぁ。
まぁ元々50階まで登ってきた疲労を考慮してくれてるのと、教えてくれる時間がそんなに長くなかったのもあってガロほどじゃないと感じただけなのかもしれないけど。
「いかんいかん、つい熱狂してもうた。」
「あの、盾と剣はほんとにもらっちゃっていいんですか?」
「かまへん、それなりにいいもんだから今度は壊さんようにな?」
「は、はい。」
結局訓練で使ったハンガーソードとバックラーのどちらも譲り受けてしまった。後でガロに買ってもらわなきゃと思ってたけど、もらっちゃっていいんだよね?ガロに目配せしたら諦めるように軽くうなずいてた。
「そんで本題に入ろうか。」
「聖都への遠征依頼ですね。ほんとに俺達が受けていいんでしょうか?」
「まぁキオ君の様子を見るに問題ないだろ。俺様からも頼む。」
「え?聖都への遠征依頼?」
確かめったに聖都の遠征依頼はないって聞いてたんだけど、まさかこれはチョコレートを買う機会が巡ってきたってこと?いや、それよりもSSランクで貴族でもあるゴウさんからの依頼だから警戒するべき?
「あぁ、うちが聖都みたいな大きいとこに動くとなると貴族として動かにゃいけなくなる。冒険者としての活動はできん。だがことがことだけにSランクで遠征慣れしてるやつがほしかった。そしたら今までAだったはずのガロがSになってるゆうから、実力確認がてら呼び出したっちゅうわけや。」
「それにしても、本当なんですか?ドラゴンが出たっていうのは?」
「あぁ、残念ながら事実だ。聖都のギルド連中もそのせいで気が立ってる。」
「え?ドラゴン?」
僕が48階で戦ったようなキマイラなんて目じゃない。リヴァイアサンと並ぶ危険な魔物だ。種類によってはリヴァイアサンよりも危険だってのも知ってる。そんなのを倒しに行くってこと、なんだろうか。まぁガロはリヴァイアサンとも戦えるんだからそういう依頼も来るか・・・
「せや、聖都の西にあるマジェスティックマウンテンに飛んでくでかい影を何度も確認しとる。完全にあの山が根城になっとるみたいやな。」
「今のところ聖都自体に被害はない。いや、むしろ聖都がもっと危険ならレヴィーアが動けるんだが、あえて聖都を避けるように飛んでるらしくてな。」
「えっと、それならわざわざ討伐しなくてもいいのでは?」
「もっともな意見やな。問題はその山が聖都の教会連中にとっちゃ神聖な山っちゅうことや。そんで依頼がドラゴン討伐やなくてなんで住み着いたかの調査ってことになっとる。下手に刺激すれば聖都にも影響が出るからな。」
「そうなったらレヴィーアが対応するだろうけど、死人も出るだろうからね。慎重な調査をできるやつが生徒にいないってわけじゃないんだが、自分のところが絡むとはやり情が出やすいもんで、戦闘になる可能性が高い。だから内密にゴウが動いて遠征依頼を出すってわけだ。」
「なるほど・・・」
結構面倒そうな事情にガロが巻き込まれたってわけか。実力確認したって言ってたし、ガロとゴウさんで模擬戦でもしたんだろうか?それにしては3日の拘束は長い気もするけど。
「ガロのパートナーであるキオ君の実力も見れた。Cランクとは思えないくらいの実力や。ガロの補助があれば問題ないやろ。」
「・・・そうだな。まぁキオ君の実力も見れちゃったし、しょうがない。」
「えっと、しょうがない?」
「きにするな。後で話す。それではゴウさん。遅いですが失礼します。」
「なんや、もう一泊くらい知っててもええで?別にベット汚したってかまわへんし。」
「・・・失礼します。」
「ガロ様、案内いたします。こちらへどうぞ。キオ君も。」
ガディアに案内されて部屋の隅の黒い水晶の魔道具にと寄りつつ、そういえばタイミングが悪いとかディバンさんが言ってたのを思い出す。もしかして僕がきちゃったから聖都への遠征が完全に決まったって感じなのかな?そうだとすれば喜ぶことでは、無いんだろうな。
ガディアが水晶に手をかざすと、視界が一瞬暗転するけど、すぐに別の階にと移動したのがわかる。外に続く扉もあるし、ここ一階か。なるほど、こうやて簡単に移動できるってわけか。
「見送りはここまででいい。あとは転移石で帰るからな。」
「そうですか。ではお気をつけて。」
ガディアはそういって僕たちから少し離れて深くお辞儀すると、足元から立ち上った黒い光に包まれて一瞬で姿を消した。転移するところってあんな風に見えるんだ。いや、この塔の転移が特殊なのかもだけど。
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