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第三章
成果を試しに
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朝から夕飯時まで四日間みっちりやった盾と片手剣での受け流し、打ち込み特訓のおかげで確実に腕は上達したと思う。それはいいんだけど、やっぱり実戦だなと依頼を受けて再びタピスの森にビッグフォレストベアを討伐しに来た。
「いや、あの、ほんとに行かなきゃだめ?」
「当たり前だろ?今のキオならば手こずることもないはずだ。一人で倒してポーチに入れて来いよ。本当に危なそうならすぐに駆け付ける。」
タピスの森奥地にまでは一緒について来てくれたけどここから一人で見つけて勝ってこいとのことだ。つまりこの先から大森熊の縄張りだから気をつけろよって意味でもある。もう一つの気配を消す特訓の成果も試すつもりってことだ。
初めのうちはいまいちよくわからなかったけど魔素纏いするんだけど、そこに自分がいないと思うように纏えって言われたんだよね。それだとうまくいかなかったけど、魔素纏いをアニメでみたような隠密のフードを被るイメージで纏えったらまぁ及第点だといわれるくらいにまではなった。
つまり魔素の消耗しながら森を進むことになるんだよね。そのうち魔素纏いなしにもっと気配を消せるようになるようにとも言われたけど、今は手っ取り早く魔素纏いでで気配を消すのが優先って言われた。聖都のマジェスティックマウンテンに向けてそうしたんだろう。
まずは大森熊の討伐からだ。魔素纏いに魔素感知を広げてと魔素をそこそこ消耗する探索になるけど、だいぶ魔素保有量も増えてるみたいで苦になるほどではない。っと遠くにだけど大きい気配がある。
魔素纏いで気配を消したって自分そのものがいなくなってるわけじゃない。葉の落ちた地面だから雑に踏み付けでもしたらかなり音が鳴る。音を消すための魔素纏いでもあるけど、完全ではない。息を殺さなければ息遣いでこの距離からばれることだってある。こっちも魔素纏いでかなり軽減はしてるけど。
まぁ何よりも自分の姿を見られたら元も子もない。どうやら気配的にちょっとずれ気味ではあるけどこっちのほうを向いて近寄ってきてる。いや、さらに曲がっていってるしこっちに気づいてるってわけではなさそうだ。
僕も後ろに回り込むようにしてどんどん近づいていく。すぐに後姿をとらえる。丸みを帯びた緑色の毛並みをした熊は僕の倍ほどは体格がある。でもさすがにそのくらいではひるまない。そのまま背後まで近寄って、後ろ足をショートハンガーで切り裂いた。
「グラァァァァッ!?」
「んっ!ちょっと浅かった!?ダークガン!」
後ろ足を切り落とすつもりが、紫の血をドバドバと出したけど完全に切り落とせなかった。当てる瞬間だけ気配を消し切れなかったかもしれないなと思いつつ、闇の弾丸を放ちながら後ろに下がる。後ろ片足を抉り近距離だったのもあって大森熊の背中あたりに闇の弾丸が当たる。
「グガッ!?グッ、ガアァッ!」
「明らかに動きが鈍いよ。」
後ろ足を抉られた上に闇の弾丸を受けて体が蝕まれるように痛いはずなのに、それでも振り向いて襲ってきたのはさすが大森熊というところだけど、鋭い爪も振りが遅すぎて簡単に盾で受け流せる。そのまま懐に潜り込み、胸元にショートハンガーと突き立てた。
「ガッ・・・」
すぐに引き抜いて横にはっ倒す。今の感じは絶命したと思うけど、そのままの位置じゃ僕に熊の体重全部かかっちゃうもんね。もちろん完全に息の根が止まってるのか確認するまで安心はできない。すぐに倒した大森熊に剣を向けたけど、完全に動かないし行きもしてない。
そしてポーチを向ければ収納できた。生きてる魔物は収納できないって話だからこれで依頼達成ってわけだ。いそいそとガロのいる方にと帰る。もちろんガロは気配を消してるから来た道をちゃんと覚えておいて戻ることになる。僕もちゃんと気配を消しながらね。
そしてガロのいたはずのところに戻ってきたけど、ガロの姿がない。これって試されてる?だけど魔素感知には引っかからない。周囲を見回すけどどこにもそれっぽい影すらない。いや、木の上か!
「ウォータガン!」
「おっと、少し気配を出してやってやっと気づいたか。まだまだだな。」
「うぅ、抜き打ちテストみたいなのはいいけど、こんな森中じゃちょっと不安になるよ。」
「そうか?でもちゃんと元のこの場所まで戻ってこれたじゃないか。目印も何もないのにな。それにどうやら苦もなく倒せたようじゃないか。おつかれさん。」
「・・・そうはいっても始めの背後からの一撃では仕留められなかったよ。」
言おうかどうしようか悩んだけど、しっかり相談した方がいい。どうしても攻撃するときは気配が出てしまうんだ。暗殺者になりたいわけじゃないけど、攻撃するときでももっと気配を消せれば魔物に気づかれる前に倒せるのに。
「大森熊の背後から一撃与えただけでもかなりの進歩だぞ?だが一撃で仕留めるか。ならやっぱり普通の長剣のハンガーも買うか?そうすればたとえ剣撃に気づかれてももっと致命傷を与えられる。」
「え?でもせっかく盾と剣での戦い方を特訓したのに?」
「いや、状況によって使い分ければいい。俺も滅多に使わないが槍と大槌を持ってるぞ?」
「うーん、魔法の属性だけじゃなくって武器もあれこれ仕えたほうがいいってことか・・・じゃあせっかくだし、ガロが買ってくれるならもらっちゃおうかな?」
「まったく、ねだり上手だな。」
軽く笑ってくれたし買ってくれるってことでいいんだろう。ゴウさんからもらった盾と片手剣もいいものだけど、やっぱガロに買ってもらった剣を使いたいしね。
「いや、あの、ほんとに行かなきゃだめ?」
「当たり前だろ?今のキオならば手こずることもないはずだ。一人で倒してポーチに入れて来いよ。本当に危なそうならすぐに駆け付ける。」
タピスの森奥地にまでは一緒について来てくれたけどここから一人で見つけて勝ってこいとのことだ。つまりこの先から大森熊の縄張りだから気をつけろよって意味でもある。もう一つの気配を消す特訓の成果も試すつもりってことだ。
初めのうちはいまいちよくわからなかったけど魔素纏いするんだけど、そこに自分がいないと思うように纏えって言われたんだよね。それだとうまくいかなかったけど、魔素纏いをアニメでみたような隠密のフードを被るイメージで纏えったらまぁ及第点だといわれるくらいにまではなった。
つまり魔素の消耗しながら森を進むことになるんだよね。そのうち魔素纏いなしにもっと気配を消せるようになるようにとも言われたけど、今は手っ取り早く魔素纏いでで気配を消すのが優先って言われた。聖都のマジェスティックマウンテンに向けてそうしたんだろう。
まずは大森熊の討伐からだ。魔素纏いに魔素感知を広げてと魔素をそこそこ消耗する探索になるけど、だいぶ魔素保有量も増えてるみたいで苦になるほどではない。っと遠くにだけど大きい気配がある。
魔素纏いで気配を消したって自分そのものがいなくなってるわけじゃない。葉の落ちた地面だから雑に踏み付けでもしたらかなり音が鳴る。音を消すための魔素纏いでもあるけど、完全ではない。息を殺さなければ息遣いでこの距離からばれることだってある。こっちも魔素纏いでかなり軽減はしてるけど。
まぁ何よりも自分の姿を見られたら元も子もない。どうやら気配的にちょっとずれ気味ではあるけどこっちのほうを向いて近寄ってきてる。いや、さらに曲がっていってるしこっちに気づいてるってわけではなさそうだ。
僕も後ろに回り込むようにしてどんどん近づいていく。すぐに後姿をとらえる。丸みを帯びた緑色の毛並みをした熊は僕の倍ほどは体格がある。でもさすがにそのくらいではひるまない。そのまま背後まで近寄って、後ろ足をショートハンガーで切り裂いた。
「グラァァァァッ!?」
「んっ!ちょっと浅かった!?ダークガン!」
後ろ足を切り落とすつもりが、紫の血をドバドバと出したけど完全に切り落とせなかった。当てる瞬間だけ気配を消し切れなかったかもしれないなと思いつつ、闇の弾丸を放ちながら後ろに下がる。後ろ片足を抉り近距離だったのもあって大森熊の背中あたりに闇の弾丸が当たる。
「グガッ!?グッ、ガアァッ!」
「明らかに動きが鈍いよ。」
後ろ足を抉られた上に闇の弾丸を受けて体が蝕まれるように痛いはずなのに、それでも振り向いて襲ってきたのはさすが大森熊というところだけど、鋭い爪も振りが遅すぎて簡単に盾で受け流せる。そのまま懐に潜り込み、胸元にショートハンガーと突き立てた。
「ガッ・・・」
すぐに引き抜いて横にはっ倒す。今の感じは絶命したと思うけど、そのままの位置じゃ僕に熊の体重全部かかっちゃうもんね。もちろん完全に息の根が止まってるのか確認するまで安心はできない。すぐに倒した大森熊に剣を向けたけど、完全に動かないし行きもしてない。
そしてポーチを向ければ収納できた。生きてる魔物は収納できないって話だからこれで依頼達成ってわけだ。いそいそとガロのいる方にと帰る。もちろんガロは気配を消してるから来た道をちゃんと覚えておいて戻ることになる。僕もちゃんと気配を消しながらね。
そしてガロのいたはずのところに戻ってきたけど、ガロの姿がない。これって試されてる?だけど魔素感知には引っかからない。周囲を見回すけどどこにもそれっぽい影すらない。いや、木の上か!
「ウォータガン!」
「おっと、少し気配を出してやってやっと気づいたか。まだまだだな。」
「うぅ、抜き打ちテストみたいなのはいいけど、こんな森中じゃちょっと不安になるよ。」
「そうか?でもちゃんと元のこの場所まで戻ってこれたじゃないか。目印も何もないのにな。それにどうやら苦もなく倒せたようじゃないか。おつかれさん。」
「・・・そうはいっても始めの背後からの一撃では仕留められなかったよ。」
言おうかどうしようか悩んだけど、しっかり相談した方がいい。どうしても攻撃するときは気配が出てしまうんだ。暗殺者になりたいわけじゃないけど、攻撃するときでももっと気配を消せれば魔物に気づかれる前に倒せるのに。
「大森熊の背後から一撃与えただけでもかなりの進歩だぞ?だが一撃で仕留めるか。ならやっぱり普通の長剣のハンガーも買うか?そうすればたとえ剣撃に気づかれてももっと致命傷を与えられる。」
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「いや、状況によって使い分ければいい。俺も滅多に使わないが槍と大槌を持ってるぞ?」
「うーん、魔法の属性だけじゃなくって武器もあれこれ仕えたほうがいいってことか・・・じゃあせっかくだし、ガロが買ってくれるならもらっちゃおうかな?」
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