3 / 35
第三話 全力逃走
しおりを挟む
『それでは……これにて契約を完了致します』
『ええ』
これは何の会話でしょうか? 何か契約したみたいですが、今のだけでは、契約の内容がわかりませんわ。
『しかし、おたくの娘様をこんな安い値段で我々奴隷商人に売ってよろしいので?』
「う、売るですって……?」
『構わないわ。むしろ私には、あんな子に価値があるとは思えないくらいだわ』
『顔は大変美しいですし、小柄で貧相な体を好む人もいますからね。それで、受け渡しは?』
『実は婚約破棄と追放をさせる予定で、次の日には城を追い出す予定なの。だから、追放する日に迎えと装ってちょうだい。途中でバレると面倒だから気をつけるように』
その言葉を最後に、蓄音石からは何も聞こえなくなった。
……衝撃が大きすぎて、言葉になりませんわ。確かに明日連れていかれる所については、何も聞かされておりませんでしたが、まさか奴隷商人に私を売るだなんて!
「そんなの、冗談じゃありませんわ……絶対に逃げないと!」
しかし、逃げると言っても今行動を起こしたところで、兵士に捕まってしまうでしょう。そうなるくらいなら、明日の護送中に逃げ出すのが得策と思われるわ。
「そうと決まれば、少しでも体調が良くなるように、早めに寝ておきましょう。モコ、おいで」
「ワンッ」
モコは器用にジャンプをすると、私のベッドの中に潜り込みました。
ベッドが少々毛だらけになってしまうという欠点はありますが、モコと一緒に寝るとポカポカして、凄く安心しますの。私の数少ない癒しですわ。
そう、癒し。だからいつもはすぐに眠りにつけるのですが……今日は全然眠れません。それどころか、目を閉じると悲しみと悔しさと不安が胸を支配して……結局私は殆ど寝られず、ただ小さな嗚咽を漏らす事しかできませんでしたわ。
****
翌朝、私は迎えに来た馬車の荷台に入れられて、何処かへと向けて出発しました。
窓の外が見えませんが、きっと私を奴隷商人から買った人物の所か、はたまた奴隷商人の本拠地に向かっているのでしょう……。
どちらにしても、今が好機ですわね。私が逃げると思っていないのか、荷台には見張りはいませんし、出発してからの時間から考えて、今はグロース国の周りにある、大森林の中でしょう。森の中に紛れてしまえば、追ってから逃げ切れそうです。
ただ一つ、懸念点がありますの。もしかしたら、既に国境を超えてしまっているかもしれません。そうなった場合、不正入国になってしまうかもしれませんが……そうでない事を祈りましょう。
「モコ、行きますわよ。ジッとしておりますのよ」
「ワフッ」
私はモコを抱っこすると、そのまま馬車の荷台から飛び降りて走り出しました。
降りた所は、予想通り森の中。予定通り、この森の中に入ってさえしまえば、追っ手を撒く事が出来るでしょう。
ですが、良い事があれば悪い事もありますわ。私が逃げたのにすぐに気づいた追っ手が、私の事を追いかけてきたんですの。
思った以上に見つかるのが早いですわ……もしかしたら、見張りはつけていなかったけど、脱走を感知する術があったのかもしれません。
いえ、今はそんなのはどうでもいい事ですわね。早くこの場から逃げて隠れないといけない。それなのに……体が弱っている事、元々運動が得意ではない事、ドレスを着ているせいで走りにくい事……様々な要因が重なって、すぐに体力が尽きかけてしまいました。
「ぜぇ……ぜぇ……ごほっごほっ……」
「…………」
「大丈夫よ、絶対に逃げて……」
私を心配そうに見つめるモコに気丈に振る舞ってみせますが、すぐに力尽きてしまった私は、その場に座り込んでしまいました。それどころか、強く咳をしてしまったせいで、地面を赤く染めてしまいましたわ。
「もう、足が……でもこの子だけは……モコ、私を置いて逃げなさい」
「くぅん……」
「私は……大丈夫だから。いきなりこんな森に放り出す事しか出来ない私を……許さなくていいわ。だから……早く私を忘れて、幸せに……」
「……っ!! ワンッ!!」
物わかりが良くて賢いモコは、すぐに森の奥へと走っていきました。
これで……あの子は大丈夫だわ。まさか奴隷商人が、この森の中に犬一匹を探しに行くほど暇ではないはず。このまま私が捕まって、それでおしまい。
本音を言うと……悔いしか残っておりません。お義母様とコルエの良いようにされてしまいましたし、私がもっと早く思惑に気づいていれば、モコをこんな森に逃がす事にはならなかったでしょう。
「見つけたぜ! さあ、大人しく捕まってもらうぞ! お前は大切な商品だからな!」
「随分と早い到着ですこと。ですが……そんな簡単に捕まるとお思いで!?」
私はモコが向かった方向の逆に向かって走り出すが、一分もしないうちに木の根っこに足を引っかけて、無様に転んでしまいました。
もう体に力が入りません。完全に体力が限界を迎えてしまったようです……。
「ほらさっさと立て! グズグズするな!」
「いたっ……乱暴に引っ張らないでくださいませ!」
「一々口答えするな!」
私の腕を引っ張りながら、もう片方の手で私に殴りかかろうとしましたが、茂みから出てきた白い毛玉のようなものが、彼の腕に噛みつきました。そのおかげで、私は彼の拘束から逃れる事ができましたわ。
「え……モコ!? どうして……早く逃げなさ……ゴホッ!」
「ガルルルル……」
「このクソ犬が! ぶっ殺してやる!」
「おやめなさい! 私は行くから……その子には手を出さないで!」
「うるせぇ! クソ生意気な飼い主とペットには、躾が必要なんだよ!」
「きゃあ!」
私を近くの木に向かって蹴り飛ばすと、奴隷商人はモコに噛みつかれている腕を大きく振り上げました。
このままではモコが……助けなければいけないのに、体が動かない。お願い……誰でもいいから……私の事なんてどうでもいいから……あの子を助けて……!
「なるほど、なにかと思って来てみれば……随分と物騒な事になっているようだね」
「な、誰だおま――」
私の願いが、天に届いたのでしょうか? モコの来た方角から、一人の男性がやってくると、持っていた剣で奴隷商人をあっという間に倒してしまいましたわ。
剣や鎧を着ているのを見るに、騎士様でしょうが……彼は何者なんでしょう? それに、どうして私を助けてくれたんですの?
『ええ』
これは何の会話でしょうか? 何か契約したみたいですが、今のだけでは、契約の内容がわかりませんわ。
『しかし、おたくの娘様をこんな安い値段で我々奴隷商人に売ってよろしいので?』
「う、売るですって……?」
『構わないわ。むしろ私には、あんな子に価値があるとは思えないくらいだわ』
『顔は大変美しいですし、小柄で貧相な体を好む人もいますからね。それで、受け渡しは?』
『実は婚約破棄と追放をさせる予定で、次の日には城を追い出す予定なの。だから、追放する日に迎えと装ってちょうだい。途中でバレると面倒だから気をつけるように』
その言葉を最後に、蓄音石からは何も聞こえなくなった。
……衝撃が大きすぎて、言葉になりませんわ。確かに明日連れていかれる所については、何も聞かされておりませんでしたが、まさか奴隷商人に私を売るだなんて!
「そんなの、冗談じゃありませんわ……絶対に逃げないと!」
しかし、逃げると言っても今行動を起こしたところで、兵士に捕まってしまうでしょう。そうなるくらいなら、明日の護送中に逃げ出すのが得策と思われるわ。
「そうと決まれば、少しでも体調が良くなるように、早めに寝ておきましょう。モコ、おいで」
「ワンッ」
モコは器用にジャンプをすると、私のベッドの中に潜り込みました。
ベッドが少々毛だらけになってしまうという欠点はありますが、モコと一緒に寝るとポカポカして、凄く安心しますの。私の数少ない癒しですわ。
そう、癒し。だからいつもはすぐに眠りにつけるのですが……今日は全然眠れません。それどころか、目を閉じると悲しみと悔しさと不安が胸を支配して……結局私は殆ど寝られず、ただ小さな嗚咽を漏らす事しかできませんでしたわ。
****
翌朝、私は迎えに来た馬車の荷台に入れられて、何処かへと向けて出発しました。
窓の外が見えませんが、きっと私を奴隷商人から買った人物の所か、はたまた奴隷商人の本拠地に向かっているのでしょう……。
どちらにしても、今が好機ですわね。私が逃げると思っていないのか、荷台には見張りはいませんし、出発してからの時間から考えて、今はグロース国の周りにある、大森林の中でしょう。森の中に紛れてしまえば、追ってから逃げ切れそうです。
ただ一つ、懸念点がありますの。もしかしたら、既に国境を超えてしまっているかもしれません。そうなった場合、不正入国になってしまうかもしれませんが……そうでない事を祈りましょう。
「モコ、行きますわよ。ジッとしておりますのよ」
「ワフッ」
私はモコを抱っこすると、そのまま馬車の荷台から飛び降りて走り出しました。
降りた所は、予想通り森の中。予定通り、この森の中に入ってさえしまえば、追っ手を撒く事が出来るでしょう。
ですが、良い事があれば悪い事もありますわ。私が逃げたのにすぐに気づいた追っ手が、私の事を追いかけてきたんですの。
思った以上に見つかるのが早いですわ……もしかしたら、見張りはつけていなかったけど、脱走を感知する術があったのかもしれません。
いえ、今はそんなのはどうでもいい事ですわね。早くこの場から逃げて隠れないといけない。それなのに……体が弱っている事、元々運動が得意ではない事、ドレスを着ているせいで走りにくい事……様々な要因が重なって、すぐに体力が尽きかけてしまいました。
「ぜぇ……ぜぇ……ごほっごほっ……」
「…………」
「大丈夫よ、絶対に逃げて……」
私を心配そうに見つめるモコに気丈に振る舞ってみせますが、すぐに力尽きてしまった私は、その場に座り込んでしまいました。それどころか、強く咳をしてしまったせいで、地面を赤く染めてしまいましたわ。
「もう、足が……でもこの子だけは……モコ、私を置いて逃げなさい」
「くぅん……」
「私は……大丈夫だから。いきなりこんな森に放り出す事しか出来ない私を……許さなくていいわ。だから……早く私を忘れて、幸せに……」
「……っ!! ワンッ!!」
物わかりが良くて賢いモコは、すぐに森の奥へと走っていきました。
これで……あの子は大丈夫だわ。まさか奴隷商人が、この森の中に犬一匹を探しに行くほど暇ではないはず。このまま私が捕まって、それでおしまい。
本音を言うと……悔いしか残っておりません。お義母様とコルエの良いようにされてしまいましたし、私がもっと早く思惑に気づいていれば、モコをこんな森に逃がす事にはならなかったでしょう。
「見つけたぜ! さあ、大人しく捕まってもらうぞ! お前は大切な商品だからな!」
「随分と早い到着ですこと。ですが……そんな簡単に捕まるとお思いで!?」
私はモコが向かった方向の逆に向かって走り出すが、一分もしないうちに木の根っこに足を引っかけて、無様に転んでしまいました。
もう体に力が入りません。完全に体力が限界を迎えてしまったようです……。
「ほらさっさと立て! グズグズするな!」
「いたっ……乱暴に引っ張らないでくださいませ!」
「一々口答えするな!」
私の腕を引っ張りながら、もう片方の手で私に殴りかかろうとしましたが、茂みから出てきた白い毛玉のようなものが、彼の腕に噛みつきました。そのおかげで、私は彼の拘束から逃れる事ができましたわ。
「え……モコ!? どうして……早く逃げなさ……ゴホッ!」
「ガルルルル……」
「このクソ犬が! ぶっ殺してやる!」
「おやめなさい! 私は行くから……その子には手を出さないで!」
「うるせぇ! クソ生意気な飼い主とペットには、躾が必要なんだよ!」
「きゃあ!」
私を近くの木に向かって蹴り飛ばすと、奴隷商人はモコに噛みつかれている腕を大きく振り上げました。
このままではモコが……助けなければいけないのに、体が動かない。お願い……誰でもいいから……私の事なんてどうでもいいから……あの子を助けて……!
「なるほど、なにかと思って来てみれば……随分と物騒な事になっているようだね」
「な、誰だおま――」
私の願いが、天に届いたのでしょうか? モコの来た方角から、一人の男性がやってくると、持っていた剣で奴隷商人をあっという間に倒してしまいましたわ。
剣や鎧を着ているのを見るに、騎士様でしょうが……彼は何者なんでしょう? それに、どうして私を助けてくれたんですの?
11
あなたにおすすめの小説
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。
樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。
ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。
国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。
「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
見た目の良すぎる双子の兄を持った妹は、引きこもっている理由を不細工だからと勘違いされていましたが、身内にも誤解されていたようです
珠宮さくら
恋愛
ルベロン国の第1王女として生まれたシャルレーヌは、引きこもっていた。
その理由は、見目の良い両親と双子の兄に劣るどころか。他の腹違いの弟妹たちより、不細工な顔をしているからだと噂されていたが、実際のところは全然違っていたのだが、そんな片割れを心配して、外に出そうとした兄は自分を頼ると思っていた。
それが、全く頼らないことになるどころか。自分の方が残念になってしまう結末になるとは思っていなかった。
醜さを理由に毒を盛られたけど、何だか綺麗になってない?
京月
恋愛
エリーナは生まれつき体に無数の痣があった。
顔にまで広がった痣のせいで周囲から醜いと蔑まれる日々。
貴族令嬢のため婚約をしたが、婚約者から笑顔を向けられたことなど一度もなかった。
「君はあまりにも醜い。僕の幸せのために死んでくれ」
毒を盛られ、体中に走る激痛。
痛みが引いた後起きてみると…。
「あれ?私綺麗になってない?」
※前編、中編、後編の3話完結
作成済み。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる