18 / 82
第十八話 婚約者になってほしい
しおりを挟む
ルーク様の小屋に通うようになってから一週間後、私は毎日魔法の練習に勤しんでいるが、いまだに収穫は無い。
わかっていたこととはいえ、私が魔法を習得するのは、途方もない練習量が必要そうだ。しかし、なんとかして今年の宮廷魔術師の試験に間に合わせないと。
「さてと、そろそろルーク様のところに……」
「ちょっと、待ちなさい」
家の中で空間の裂け目を開こうとした瞬間、勢いよく家の扉が開かれた。そこに立っていたのは、片足をあげたマーガレットだった。
……裂け目、見られていないわよね? こんなのが見つかったら、何をされるかわかったものじゃない。
「ドアはちゃんと手で開けてください。みっともありませんわ」
「お姉様面しないでよ、気持ち悪い。それよりも、最近いつも家にいないって聞いたんだけど、何をしているわけ?」
「それを言う必要はございませんわ。朝の仕事を終わらせたら、あとは自由行動というのは、お父様と決めた約束事ですから」
「それはそうだけど、いつもならこのボロ小屋の近くで練習してたじゃない。どうしてそれをしなくなったの?」
「…………ついに、お伝えする時が来ましたか」
わざわざ、ルーク様のことや、空間の裂け目のことを言う必要は無い。だから、ありもしないことを、さもあるように演技をし始める。
「私は、魔法が使えなくても努力で何とかなると思ってました。魔法を使えるようになって、宮廷魔術師になって、認めてもらおうと……!」
「無理に決まってるでしょ? そもそも、あたしがなるんだし!」
「ええ、本当にその通りでございますわ。何とか頑張りましたが、マーガレットには勝てそうもない……だから、練習を辞めたのです」
半分ぐらいは本当のことを混ぜながら説明をすると、マーガレットはとても満足そうに、ムフーっとした笑顔で頷いた。
「ようやくわかってくれたようで、あたしは嬉しいよ、お姉様! やっぱりあたしが魔法も可愛さも世界一だもの!」
いや、さすがにそれは誇張しすぎだと思う。これで否定でもしたら面倒だから、何も言わないけど。
「だから、することも無いから小屋でゴロゴロしようかと。マーガレットも一緒にゴロゴロしますか?」
「冗談じゃないよ! こんな汚らしいところでなんか、寝たくないし! とにかく、良い話も聞けたし、今日は失礼するから!」
ふう、無事にマーガレットを撃退することに成功したわ。このまま見つからないうちに、ルーク様のところに行こう!
****
「ルーク様?」
「…………」
無事にルーク様のところについたのは良いのだが、なにやら元気がない。いや、正確に言うと、何か深く考えているような感じがする。
「悩み事があるなら、何でも聞きますよ?」
「ははっ、ありがとう。それじゃあ聞いてくれるかい?」
「はい、もちろん」
「実はね、そろそろ結婚相手を見つけろと、父に急かされてしまっていてね。遅くても、二十歳になる前には見つけろと……そうじゃなければ、こっちで相手を見つけると」
いつが誕生日かによるけど、それまでにお嫁さんになる人を探さないといけないのね。大変そうだ……。
「それで、君がよければ婚約者になってほしい」
「なるほど、私が……は、はいぃぃぃぃ!?」
「もちろん、これにはちゃんと理由がある! 結婚をすれば、少なくとも君を悪く言う輩は減るだろうし、城で住めるようになれば、家族にいじめられなくて済む! 生活の環境も良くなる! 僕としても、一緒に過ごせば杖の貸し借りもしやすいし、練習を見ても違和感がなくなる!だから、互いにメリットがあると思うんだ!」
仰りたいことはわかる。行き来している間に見つかってしまうリスクも、さっき感じたし……家に帰らないで済むなら、その方が良い。
あと、これはあまりにも腹黒い考えだから、口には出して言えないが……王族の婚約者となれば、お父様とマーガレットを悔しがらせることが出来るかもしれないし、なによりも……。
「私も……あなたの立派な目標を叶えるために支えたいですし……その、ルーク様と結婚自体も……嫌じゃありませんし……」
「シャーロット、それって……」
「えっ……あ、あぁぁぁぁぁぁ!!」
な、なな、なんて恥ずかしいことを!? だめだ、もうお嫁には行けない! ルーク様のお嫁さんなんて言語道断、即打ち首!!
「あ、えっと! そのっ! 本当に私でいいのですか? 私、全然魔法が使えないですし……!」
「ああ、君しかいない! 僕が見つけた麗しいパートナーさ! それに、僕は君に笑っていてほしい。泣いていたら慰めたい! そう思ったら、もう婚約者にする以外の選択肢がなかったんだよ」
あまりにもストレートな気持ちをぶつけられて、心臓が爆発しそうだ。視線が定まらないし、体も震えている。でも、それ以上に嬉しい。
「わ、私……笑ったりとか、感情を出すのは苦手ですわよ?」
「そんなの、これから徐々に慣らせばいいだけだろう? それに、僕といれば今までみたいに、感情を表に出すことを我慢しなくてもいいしね。ああ、それと……魔法とかは気にしなくていい。魔力を使わずに、精霊の力を使えるだけでも特別だからね。きっと父も認めてくれるよ」
「私のような人間を、認めてくださるでしょうか?」
「ああ、きっと。ほら、そんな暗い顔をしないで。君は笑顔が良く似合うのだから。ほら、こうやって笑うんだよ! あーっはっっはっはっはっはっ!!!!」
ルーク様は、大きく息を吸い込んでから、外にいても絶対に聞こえるくらいの大きな声で笑いだす。両手を腰にあて、大きな口を開けているのが、なんだか……面白い。
「ふふっ……はい、ありがとうございます。そこまではさすがに出来ませんが、努力しますわ」
言葉を詰まらせながらも、なんとか笑顔が出来た……気がする。もっと自然に出来るように、練習をしなくちゃ。
「シャーロット殿の笑顔は、本当に美しくて愛らしいね。そうやって感情を出すのは、とても大切なことだよ」
「ルーク様……」
「もう何も我慢する必要は無い。好きな時に笑って、泣いて、怒って、また笑って……そんな日々を一緒に過ごしたいと思っているよ」
そっと頬に触れながら言われた暖かい言葉を噛みしめるように、ルーク様のことをジッと見つめていたら……自然と、言葉と涙が溢れ始めた。
「……つらかった……」
「シャーロット殿?」
「ずっと、ずっと一人で……誰も一緒にいてくれなくて……ずっと気持ちを隠して、憎しみばかりを募らせて……誰にも話せなくて……一人で、実りもしない努力をずっと続けて……恨んでばっかりで、お母様に心配ばかりかけて……うぅ……ぐすっ……」
今まで一切吐かなかった弱音を支離滅裂にこぼしていたら、涙が頬を濡らした。しかし、その涙が地面に落ちる前に、ルーク様が拭ってくれた。
「ああ……つらかったね。大変だったね。ずっと一人で頑張っていたんだね。本当に……君は立派だよ。天国の母君も、そう思ってくれているよ」
「うぅ……ひっぐ……ぐすっ……」
泣いて良いと言われても、泣くことに慣れていない私は、声を押し殺して泣くことしか出来なかった。そんな私を、ルーク様は優しく抱きしめ、泣き止むまで頭を撫でてくれた。
――その後、どれだけ泣いたかわからない。なんとか涙が止まった私は、ルーク様から離れて頭を下げた。
「ありがとうございます、ルーク様。少し気持ちが楽になりました」
「それならよかった。さて、シャーロット殿が元気になったところで、そろそろ婚約の事を父上に知らせなくては。このまま君も連れていくのは簡単だが、少し演出を加えようか」
「演出?」
疑問に思った私に、ルーク様は耳打ちをして教えてくれた。確かにこれなら、自然にお城に行けるし、さっき私が考えていた復讐にもつなげられる。
そうと決まれば、早く家に帰らないと。でも、その前にルーク様に伝えることがある。
「ルーク様、こんな私ではございますが、よろしくお願いいたしますわ」
「こちらこそ、よろしくお願いします。必ず君を幸せにしてみせるよ」
まるで愛の告白みたいなやり取りに、また胸の奥が大きく高鳴る。
もしかして、これって恋心だったりするのだろうか? 私は恋をしたことがないから、明確にこれが恋なのか、わからないけど……いつか、本当にルーク様のことが好きになっても、全然おかしくはなさそうね。
わかっていたこととはいえ、私が魔法を習得するのは、途方もない練習量が必要そうだ。しかし、なんとかして今年の宮廷魔術師の試験に間に合わせないと。
「さてと、そろそろルーク様のところに……」
「ちょっと、待ちなさい」
家の中で空間の裂け目を開こうとした瞬間、勢いよく家の扉が開かれた。そこに立っていたのは、片足をあげたマーガレットだった。
……裂け目、見られていないわよね? こんなのが見つかったら、何をされるかわかったものじゃない。
「ドアはちゃんと手で開けてください。みっともありませんわ」
「お姉様面しないでよ、気持ち悪い。それよりも、最近いつも家にいないって聞いたんだけど、何をしているわけ?」
「それを言う必要はございませんわ。朝の仕事を終わらせたら、あとは自由行動というのは、お父様と決めた約束事ですから」
「それはそうだけど、いつもならこのボロ小屋の近くで練習してたじゃない。どうしてそれをしなくなったの?」
「…………ついに、お伝えする時が来ましたか」
わざわざ、ルーク様のことや、空間の裂け目のことを言う必要は無い。だから、ありもしないことを、さもあるように演技をし始める。
「私は、魔法が使えなくても努力で何とかなると思ってました。魔法を使えるようになって、宮廷魔術師になって、認めてもらおうと……!」
「無理に決まってるでしょ? そもそも、あたしがなるんだし!」
「ええ、本当にその通りでございますわ。何とか頑張りましたが、マーガレットには勝てそうもない……だから、練習を辞めたのです」
半分ぐらいは本当のことを混ぜながら説明をすると、マーガレットはとても満足そうに、ムフーっとした笑顔で頷いた。
「ようやくわかってくれたようで、あたしは嬉しいよ、お姉様! やっぱりあたしが魔法も可愛さも世界一だもの!」
いや、さすがにそれは誇張しすぎだと思う。これで否定でもしたら面倒だから、何も言わないけど。
「だから、することも無いから小屋でゴロゴロしようかと。マーガレットも一緒にゴロゴロしますか?」
「冗談じゃないよ! こんな汚らしいところでなんか、寝たくないし! とにかく、良い話も聞けたし、今日は失礼するから!」
ふう、無事にマーガレットを撃退することに成功したわ。このまま見つからないうちに、ルーク様のところに行こう!
****
「ルーク様?」
「…………」
無事にルーク様のところについたのは良いのだが、なにやら元気がない。いや、正確に言うと、何か深く考えているような感じがする。
「悩み事があるなら、何でも聞きますよ?」
「ははっ、ありがとう。それじゃあ聞いてくれるかい?」
「はい、もちろん」
「実はね、そろそろ結婚相手を見つけろと、父に急かされてしまっていてね。遅くても、二十歳になる前には見つけろと……そうじゃなければ、こっちで相手を見つけると」
いつが誕生日かによるけど、それまでにお嫁さんになる人を探さないといけないのね。大変そうだ……。
「それで、君がよければ婚約者になってほしい」
「なるほど、私が……は、はいぃぃぃぃ!?」
「もちろん、これにはちゃんと理由がある! 結婚をすれば、少なくとも君を悪く言う輩は減るだろうし、城で住めるようになれば、家族にいじめられなくて済む! 生活の環境も良くなる! 僕としても、一緒に過ごせば杖の貸し借りもしやすいし、練習を見ても違和感がなくなる!だから、互いにメリットがあると思うんだ!」
仰りたいことはわかる。行き来している間に見つかってしまうリスクも、さっき感じたし……家に帰らないで済むなら、その方が良い。
あと、これはあまりにも腹黒い考えだから、口には出して言えないが……王族の婚約者となれば、お父様とマーガレットを悔しがらせることが出来るかもしれないし、なによりも……。
「私も……あなたの立派な目標を叶えるために支えたいですし……その、ルーク様と結婚自体も……嫌じゃありませんし……」
「シャーロット、それって……」
「えっ……あ、あぁぁぁぁぁぁ!!」
な、なな、なんて恥ずかしいことを!? だめだ、もうお嫁には行けない! ルーク様のお嫁さんなんて言語道断、即打ち首!!
「あ、えっと! そのっ! 本当に私でいいのですか? 私、全然魔法が使えないですし……!」
「ああ、君しかいない! 僕が見つけた麗しいパートナーさ! それに、僕は君に笑っていてほしい。泣いていたら慰めたい! そう思ったら、もう婚約者にする以外の選択肢がなかったんだよ」
あまりにもストレートな気持ちをぶつけられて、心臓が爆発しそうだ。視線が定まらないし、体も震えている。でも、それ以上に嬉しい。
「わ、私……笑ったりとか、感情を出すのは苦手ですわよ?」
「そんなの、これから徐々に慣らせばいいだけだろう? それに、僕といれば今までみたいに、感情を表に出すことを我慢しなくてもいいしね。ああ、それと……魔法とかは気にしなくていい。魔力を使わずに、精霊の力を使えるだけでも特別だからね。きっと父も認めてくれるよ」
「私のような人間を、認めてくださるでしょうか?」
「ああ、きっと。ほら、そんな暗い顔をしないで。君は笑顔が良く似合うのだから。ほら、こうやって笑うんだよ! あーっはっっはっはっはっはっ!!!!」
ルーク様は、大きく息を吸い込んでから、外にいても絶対に聞こえるくらいの大きな声で笑いだす。両手を腰にあて、大きな口を開けているのが、なんだか……面白い。
「ふふっ……はい、ありがとうございます。そこまではさすがに出来ませんが、努力しますわ」
言葉を詰まらせながらも、なんとか笑顔が出来た……気がする。もっと自然に出来るように、練習をしなくちゃ。
「シャーロット殿の笑顔は、本当に美しくて愛らしいね。そうやって感情を出すのは、とても大切なことだよ」
「ルーク様……」
「もう何も我慢する必要は無い。好きな時に笑って、泣いて、怒って、また笑って……そんな日々を一緒に過ごしたいと思っているよ」
そっと頬に触れながら言われた暖かい言葉を噛みしめるように、ルーク様のことをジッと見つめていたら……自然と、言葉と涙が溢れ始めた。
「……つらかった……」
「シャーロット殿?」
「ずっと、ずっと一人で……誰も一緒にいてくれなくて……ずっと気持ちを隠して、憎しみばかりを募らせて……誰にも話せなくて……一人で、実りもしない努力をずっと続けて……恨んでばっかりで、お母様に心配ばかりかけて……うぅ……ぐすっ……」
今まで一切吐かなかった弱音を支離滅裂にこぼしていたら、涙が頬を濡らした。しかし、その涙が地面に落ちる前に、ルーク様が拭ってくれた。
「ああ……つらかったね。大変だったね。ずっと一人で頑張っていたんだね。本当に……君は立派だよ。天国の母君も、そう思ってくれているよ」
「うぅ……ひっぐ……ぐすっ……」
泣いて良いと言われても、泣くことに慣れていない私は、声を押し殺して泣くことしか出来なかった。そんな私を、ルーク様は優しく抱きしめ、泣き止むまで頭を撫でてくれた。
――その後、どれだけ泣いたかわからない。なんとか涙が止まった私は、ルーク様から離れて頭を下げた。
「ありがとうございます、ルーク様。少し気持ちが楽になりました」
「それならよかった。さて、シャーロット殿が元気になったところで、そろそろ婚約の事を父上に知らせなくては。このまま君も連れていくのは簡単だが、少し演出を加えようか」
「演出?」
疑問に思った私に、ルーク様は耳打ちをして教えてくれた。確かにこれなら、自然にお城に行けるし、さっき私が考えていた復讐にもつなげられる。
そうと決まれば、早く家に帰らないと。でも、その前にルーク様に伝えることがある。
「ルーク様、こんな私ではございますが、よろしくお願いいたしますわ」
「こちらこそ、よろしくお願いします。必ず君を幸せにしてみせるよ」
まるで愛の告白みたいなやり取りに、また胸の奥が大きく高鳴る。
もしかして、これって恋心だったりするのだろうか? 私は恋をしたことがないから、明確にこれが恋なのか、わからないけど……いつか、本当にルーク様のことが好きになっても、全然おかしくはなさそうね。
31
あなたにおすすめの小説
全てを捨てて、わたしらしく生きていきます。
彩華(あやはな)
恋愛
3年前にリゼッタお姉様が風邪で死んだ後、お姉様の婚約者であるバルト様と結婚したわたし、サリーナ。バルト様はお姉様の事を愛していたため、わたしに愛情を向けることはなかった。じっと耐えた3年間。でも、人との出会いはわたしを変えていく。自由になるために全てを捨てる覚悟を決め、わたしはわたしらしく生きる事を決意する。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
真実の愛を見つけた婚約者(殿下)を尊敬申し上げます、婚約破棄致しましょう
さこの
恋愛
「真実の愛を見つけた」
殿下にそう告げられる
「応援いたします」
だって真実の愛ですのよ?
見つける方が奇跡です!
婚約破棄の書類ご用意いたします。
わたくしはお先にサインをしました、殿下こちらにフルネームでお書き下さいね。
さぁ早く!わたくしは真実の愛の前では霞んでしまうような存在…身を引きます!
なぜ婚約破棄後の元婚約者殿が、こんなに美しく写るのか…
私の真実の愛とは誠の愛であったのか…
気の迷いであったのでは…
葛藤するが、すでに時遅し…
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
婚約を破棄され辺境に追いやられたけれど、思っていたより快適です!
さこの
恋愛
婚約者の第五王子フランツ殿下には好きな令嬢が出来たみたい。その令嬢とは男爵家の養女で親戚筋にあたり現在私のうちに住んでいる。
婚約者の私が邪魔になり、身分剥奪そして追放される事になる。陛下や両親が留守の間に王都から追放され、辺境の町へと行く事になった。
100キロ以内近寄るな。100キロといえばクレマン? そこに第三王子フェリクス殿下が来て“グレマン”へ行くようにと言う。クレマンと“グレマン”だと方向は真逆です。
追放と言われましたので、屋敷に帰り準備をします。フランツ殿下が王族として下した命令は自分勝手なものですから、陛下達が帰って来たらどうなるでしょう?
【完結】ツンな令嬢は婚約破棄され、幸せを掴む
さこの
恋愛
伯爵令嬢アイリーンは素直になれない性格だった。
姉は優しく美しく、周りから愛され、アイリーンはそんな姉を見て羨ましくも思いながらも愛されている姿を見て卑屈になる。
アイリーンには婚約者がいる。同じく伯爵家の嫡男フランク・アダムス
フランクは幼馴染で両親から言われるがままに婚約をした。
アイリーンはフランクに憧れていたが、素直になれない性格ゆえに、自分の気持ちを抑えていた。
そんなある日、友達の子爵令嬢エイプリル・デュエムにフランクを取られてしまう
エイプリルは美しい少女だった。
素直になれないアイリーンは自分を嫌い、家を出ようとする。
それを敏感に察知した兄に、叔母様の家に行くようにと言われる、自然豊かな辺境の地へと行くアイリーン…
侯爵令嬢リリアンは(自称)悪役令嬢である事に気付いていないw
さこの
恋愛
「喜べリリアン! 第一王子の婚約者候補におまえが挙がったぞ!」
ある日お兄様とサロンでお茶をしていたらお父様が突撃して来た。
「良かったな! お前はフレデリック殿下のことを慕っていただろう?」
いえ! 慕っていません!
このままでは父親と意見の相違があるまま婚約者にされてしまう。
どうしようと考えて出した答えが【悪役令嬢に私はなる!】だった。
しかしリリアンは【悪役令嬢】と言う存在の解釈の仕方が……
*設定は緩いです
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる