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第十話 不治の病
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「妹様を……?」
深々と頭を下げるオーウェン様の言動には、嘘偽りが感じられない。心の底から、私に治してほしいとお願いしているのがわかる。
どうしてわかるのかって? カーティス様と違って、目や言い方が真剣に見えたからだ。そんなのは、私のさじ加減じゃないかと言われたら、それまでだけどね。
「はい、私に任せてください」
「エリンさん……ありがとうございます。では、我が家に来てもらえますか?」
「わかりました、と言いたいところなんですが……まだ体に力が入らなくて」
「心配はいりません。先程も少しお話しましたが、俺があなたを運びますから」
オーウェン様はそう言うと、私のことをひょいっと軽々持ち上げた。
大きな木を、あれだけ簡単に切ってしまうほどの力があるなら、私を持ち上げることなんて、造作も無いのはわかっていたけど、改めて持ち上げられると、凄いと思ってしまう。
「……って、オーウェン様。これってお姫様抱っこでは……?」
「そうですね。女性を樽を片手で担ぐように持ちあげるわけにはいきませんので」
「それはそうかもしれませんけど……」
「手なら心配いりませんよ。あなたのおかげで、もう痛みは一切ありませんから」
「それはなによりですけど、そういうことでは……」
お姫様抱っこどころか、こんなに男性と密着したことも初めての経験だ。カーティス様に、そういう触れ合いは、結婚してからと前々から言われてたからね。
周りに人がいない状態でも、想像以上に恥ずかしいけど……これからの私には一生縁がないものだろうから、良い経験が出来たと思うようにしよう。そう思わないと、ドキドキしすぎて死んじゃいそうだわ。
****
歩きだしてから三十分くらいだろうか。木々が生い茂っていた森を抜け、開けた所へとやってきた。そこには、大きくて綺麗な豪邸……ではなく、こじんまりとした小屋が建っていた。
「あの、ここがオーウェン様の住んでいるところですか?」
「はい。ここに妹と二人で暮らしています」
どういうこと? てっきり貴族の人だと思っていたのに、この家は貴族どころか、平民が住む家よりも質素な家に見える。
いや、今は家のことなんてどうでもいいわね。いま私が考えるべきことは、オーウェン様の妹様のことだけでいい。
「もう自分で歩けるので、降ろしてもらえますか?」
「わかりました」
私はオーウェン様に降ろしてもらってから、小屋の中に通してもらう。中は整理整頓されていて、とても綺麗だった。
「妹は地下の寝室にいます」
部屋の奥にあった階段から地下に行くと、そこにはベッドで横になっている女の子がいた。
オーウェン様と同じ、綺麗な赤い髪が特徴的な少女は、眠っているようだけど、息が荒いし顔色も悪くて、とても苦しそうだ。
「彼女が妹様ですか?」
「はい。ココというのですが……三か月ほど前から体調が悪くなって、最近ではいつも苦しそうにしています。多くの医者に診てもらったのですが、原因はわからず……処方してもらった薬も効かないんです」
「なるほど……私に診せてもらっても良いですか?」
「わかりました」
「では終わったらお呼びしますので、上で待っていてください」
素直に上にいったオーウェン様を見送ってから、私はココ様の診察を始める。
症状は……発熱があるわね。咳やくしゃみといった症状は見られない。衰弱と、筋肉の低下も見られる……あと一番気になるのは、肌のあちこちに黒いシミがあることだ。
あきらかにぶつけた時にできるアザとは違うものだ。真っ黒で、その部分だけ人間の肌の色とは思えないようなものだ。
「……このシミ、もしかして……」
もう少しココ様の体を調べていると、二の腕に一際大きい黒いシミがあった。その中心には、何かにひっかかれたような傷があった。
「やっぱり、この症状は……」
ココ様の病気の正体がわかった私は、急いで上の階にいるオーウェン様の元へと向かった。
「オーウェン様、ココ様の病気の正体がわかりました」
「本当ですか? それで、妹は……」
「ココ様は、黒染《こくせん》病です」
「黒染病……?」
「とても昔に流行った伝染病です。古い文献によると、とある動物の持っている病原体が体に入り込むことで、発症する病です」
「動物?」
「アカジサルです」
これが、あの猿達が危険な理由。そして、薬ばかり勉強していた私が、どうして彼らを知っていたかという理由だ。
彼らに噛まれたり引っかかれたりすると、彼らと共存関係である病原体が体に入り、黒染病になってしまう。
黒染病は不治の病とされているため、昔の人の手によって、アカジサル達を駆除したと記録に残っている。先ほど見た彼らは、駆除から逃げ延びて、ひっそりと子孫を残した個体だろう。
……薬の勉強をしている時に、病気の歴史についても勉強させられたのだけど、その時に黒染病の項目も勉強しておいてよかったわ。
「発熱に衰弱、あと肌に黒いシミが出来ることが特徴です。最近アカジサルに出会いませんでしたか?」
「……倒れる前、一緒に森に食料を採りに行ったら、妹が白い猿に襲われて泣いていたことがありました」
「腕にケガをしてませんでしたか?」
「してました。幸いにも、軽くひっかかれた程度だったので、応急処置で済ませたのですが……」
「それが原因だと思います。ココ様は、かなり末期な状態です……このまま放っておいたら、衰弱して死に至ります」
黒染病の進行具合は、シミの範囲でわかる。ココ様は、既にシミが体の三割に及んでいる。これは、かなり末期の状態だ。
「そんな……俺がもっとしっかりしていれば……ココはもう治らないのですか?」
オーウェン様の表情に、絶望の色が宿る。唯一と仰っていた家族が不治の病だとわかれば、絶望するのは当然だろう。
「当時の記録では、黒染病にかかれば助からないと書いてありました。ですが……私の力が宿った薬があれば、治せます」
深々と頭を下げるオーウェン様の言動には、嘘偽りが感じられない。心の底から、私に治してほしいとお願いしているのがわかる。
どうしてわかるのかって? カーティス様と違って、目や言い方が真剣に見えたからだ。そんなのは、私のさじ加減じゃないかと言われたら、それまでだけどね。
「はい、私に任せてください」
「エリンさん……ありがとうございます。では、我が家に来てもらえますか?」
「わかりました、と言いたいところなんですが……まだ体に力が入らなくて」
「心配はいりません。先程も少しお話しましたが、俺があなたを運びますから」
オーウェン様はそう言うと、私のことをひょいっと軽々持ち上げた。
大きな木を、あれだけ簡単に切ってしまうほどの力があるなら、私を持ち上げることなんて、造作も無いのはわかっていたけど、改めて持ち上げられると、凄いと思ってしまう。
「……って、オーウェン様。これってお姫様抱っこでは……?」
「そうですね。女性を樽を片手で担ぐように持ちあげるわけにはいきませんので」
「それはそうかもしれませんけど……」
「手なら心配いりませんよ。あなたのおかげで、もう痛みは一切ありませんから」
「それはなによりですけど、そういうことでは……」
お姫様抱っこどころか、こんなに男性と密着したことも初めての経験だ。カーティス様に、そういう触れ合いは、結婚してからと前々から言われてたからね。
周りに人がいない状態でも、想像以上に恥ずかしいけど……これからの私には一生縁がないものだろうから、良い経験が出来たと思うようにしよう。そう思わないと、ドキドキしすぎて死んじゃいそうだわ。
****
歩きだしてから三十分くらいだろうか。木々が生い茂っていた森を抜け、開けた所へとやってきた。そこには、大きくて綺麗な豪邸……ではなく、こじんまりとした小屋が建っていた。
「あの、ここがオーウェン様の住んでいるところですか?」
「はい。ここに妹と二人で暮らしています」
どういうこと? てっきり貴族の人だと思っていたのに、この家は貴族どころか、平民が住む家よりも質素な家に見える。
いや、今は家のことなんてどうでもいいわね。いま私が考えるべきことは、オーウェン様の妹様のことだけでいい。
「もう自分で歩けるので、降ろしてもらえますか?」
「わかりました」
私はオーウェン様に降ろしてもらってから、小屋の中に通してもらう。中は整理整頓されていて、とても綺麗だった。
「妹は地下の寝室にいます」
部屋の奥にあった階段から地下に行くと、そこにはベッドで横になっている女の子がいた。
オーウェン様と同じ、綺麗な赤い髪が特徴的な少女は、眠っているようだけど、息が荒いし顔色も悪くて、とても苦しそうだ。
「彼女が妹様ですか?」
「はい。ココというのですが……三か月ほど前から体調が悪くなって、最近ではいつも苦しそうにしています。多くの医者に診てもらったのですが、原因はわからず……処方してもらった薬も効かないんです」
「なるほど……私に診せてもらっても良いですか?」
「わかりました」
「では終わったらお呼びしますので、上で待っていてください」
素直に上にいったオーウェン様を見送ってから、私はココ様の診察を始める。
症状は……発熱があるわね。咳やくしゃみといった症状は見られない。衰弱と、筋肉の低下も見られる……あと一番気になるのは、肌のあちこちに黒いシミがあることだ。
あきらかにぶつけた時にできるアザとは違うものだ。真っ黒で、その部分だけ人間の肌の色とは思えないようなものだ。
「……このシミ、もしかして……」
もう少しココ様の体を調べていると、二の腕に一際大きい黒いシミがあった。その中心には、何かにひっかかれたような傷があった。
「やっぱり、この症状は……」
ココ様の病気の正体がわかった私は、急いで上の階にいるオーウェン様の元へと向かった。
「オーウェン様、ココ様の病気の正体がわかりました」
「本当ですか? それで、妹は……」
「ココ様は、黒染《こくせん》病です」
「黒染病……?」
「とても昔に流行った伝染病です。古い文献によると、とある動物の持っている病原体が体に入り込むことで、発症する病です」
「動物?」
「アカジサルです」
これが、あの猿達が危険な理由。そして、薬ばかり勉強していた私が、どうして彼らを知っていたかという理由だ。
彼らに噛まれたり引っかかれたりすると、彼らと共存関係である病原体が体に入り、黒染病になってしまう。
黒染病は不治の病とされているため、昔の人の手によって、アカジサル達を駆除したと記録に残っている。先ほど見た彼らは、駆除から逃げ延びて、ひっそりと子孫を残した個体だろう。
……薬の勉強をしている時に、病気の歴史についても勉強させられたのだけど、その時に黒染病の項目も勉強しておいてよかったわ。
「発熱に衰弱、あと肌に黒いシミが出来ることが特徴です。最近アカジサルに出会いませんでしたか?」
「……倒れる前、一緒に森に食料を採りに行ったら、妹が白い猿に襲われて泣いていたことがありました」
「腕にケガをしてませんでしたか?」
「してました。幸いにも、軽くひっかかれた程度だったので、応急処置で済ませたのですが……」
「それが原因だと思います。ココ様は、かなり末期な状態です……このまま放っておいたら、衰弱して死に至ります」
黒染病の進行具合は、シミの範囲でわかる。ココ様は、既にシミが体の三割に及んでいる。これは、かなり末期の状態だ。
「そんな……俺がもっとしっかりしていれば……ココはもう治らないのですか?」
オーウェン様の表情に、絶望の色が宿る。唯一と仰っていた家族が不治の病だとわかれば、絶望するのは当然だろう。
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