私のことはお気になさらず

みおな

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最強(凶?)家族

「どうした?ティア」

 そう言ってやって来たのはお兄様で、私はめんどくさい人が来たと思わず顔をしかめそうになった。

 いや、しかめませんけどね。
大切な婚約披露パーティーで。

 うちは、妹のリリアが姉っ子というのが目立っているからあまり知らずに済んでるけど、妹二人を溺愛しているのがお兄様なのよね。

 ケレス様のことにしても、私が手を出さないでと釘を刺さなきゃ、絶対に葬ってたわよ。

 社会的にだけじゃなく、現実的にも。

 お兄様は、お父様似の森のクマさんで、力もあるし剣の腕も優れているわ。

 しかもその上、性格が国王陛下に似て腹黒・・・ゲフンゲフン、ええと策略に向く?性格だから、本気で闇から闇に葬られちゃうのよ。

 今回のヴィル様との婚約だって、年が離れ過ぎてるって、うるさかったんだから。

 幸い?にも、お母様が笑顔で雷を落としてくれたから、静かになったけど。

 そもそも貴族の結婚なんて、後妻もあるし年齢差なんて問題ないのに。

 二十八歳で独身で初婚。その上、公爵家の当主。

 少し無口だけど、誠実そうだし。

 何よりも、見た目が私の好み。
私、今流行りの「私より細いんじゃない?剣とか振ったら腕折れない?」ってタイプより、細マッチョっていうの?脱いだらすごいんですタイプの方が好きなのよね。

 お父様やお兄様みたく、筋肉ダルマはちょっとアレだけど。

 そういう意味でも、ヴィル様って好みドンピシャ。

 それに誰にでも優しいって、結局本人の自己満足なのよね。

 優しくない人は嫌だけど、やっぱりその中でも優劣はつけて欲しいわ。

 婚約者として大切にしてくれない相手と結婚したら、もっと扱いが雑になりそうじゃない。

 そもそも、ケレス様って別に私のこと好きなわけじゃないと思うのよね。

 婚約者と幼馴染を天秤にかけて、幼馴染をとったということは、そういうことでしょ?

 本人は天秤にかけたつもりはないのだろうけど、周囲から見たらそう見える時点で私的にはアウトだわ。

 というか、話が逸れたわ。
お兄様よ!ストッパーのお義姉様はどこ?

「ティア?そこのゴミが何か言って来たのかい?綺麗に掃除してあげるから、兄様に話してごらん?」

「お、お兄様・・・ええと、お義姉様はどちらに?」

「うん?フィーネならほら、あっちで母上たちとタービン公爵夫妻とカバヤン伯爵夫妻をシメてるよ」

 ちょっと、待って!
なにしてるの!お父様!お母様!お義姉様!

 ああっ!
国王陛下と王妃殿下、王太子殿下にリリアまでいる!

 え。
これ、誰が止めるの?

 私?

 
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