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大切な家族です
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それから本当に、王太子殿下は聖女様にお話してくださったみたいです。
教育係の侯爵夫人も、身についているかどうかはともかく、聖女様が真面目に勉強に取り組まれているとおっしゃっていました。
どうやら、国王陛下が淑女のマナーと、この国の高位貴族としての知識を身につけたら王太子殿下の婚約者にしてやると言ったみたいです。
噂ですけど。
王太子殿下も、私を想ってくださっているとしても、聖女様が王太子妃に相応しくなられたら、ご自分の責務として婚約を受け入れられるのではないでしょうか。
「ウェンディはいいの?王太子妃になれなくても」
お母様の問いに頷きます。
「私は、殿下に特別な好意は持っていません。ですが公爵家の娘として、王家の指示に従おうと思っていただけです。王太子殿下から、好意のお言葉はいただきましたが、殿下もご自分のお立場は理解されているはず」
平民になるとかおっしゃられていましたけど、過去の償いにそんなことをしていただく必要はありません。
私は確かに、いまだに殺されたことがトラウマのように残っていますが、もう王太子殿下への恨みはありません。
殿下が後悔してくださったということは、私がウェンディの体に戻れたことで神様もお認めになったということでしょう。
ですから・・・
王太子殿下には、私はこの方の婚約者だったのだと自慢できるように、立派な王太子になっていただきたいのです。
そして、聖女様が王太子妃になられることでクーデリア王国がより良い国になるのなら、それはとても喜ばしいことです。
「そう。ウェンディがいいのなら、わたくしたちはいいわ。もし王家が何か言ってきても、レンブラン公爵家の全てを以て守ってあげる。ウェンディ、貴女はわたくしの大切な娘。貴女が幸せになることがわたくしの望みよ」
「お母様」
「僕もっ!僕も、お姉様のことが大切です!お嫁になんか行かなくても、僕がお姉様をお守りしますっ!」
お母様とお話していると、弟であるサンディがやって来ました。
私の弟、サンディは現在十歳です。
まだ婚約者はいませんが、嫁にも行かない姉がいたら婚約者の方にご迷惑でしょうに。
「ありがとう、サンディ。でも、サンディのお嫁さんに嫌がられてしまうわ。私は大丈夫よ」
「お姉様を嫌がるような嫁はいりませんっ!」
「あらあら。サンディはお姉ちゃんが大好きね。ウェンディ、心配いらないわ。お嫁に行かない時はわたくしたちと領地で暮らしましょう」
「・・・お母様!ありがとうございます」
今は考えられないけど、レンブラン公爵家のためになるのなら、政略結婚は受け入れます。
でも、こう言ってくれるなら、心は少し軽くなりますわ。
教育係の侯爵夫人も、身についているかどうかはともかく、聖女様が真面目に勉強に取り組まれているとおっしゃっていました。
どうやら、国王陛下が淑女のマナーと、この国の高位貴族としての知識を身につけたら王太子殿下の婚約者にしてやると言ったみたいです。
噂ですけど。
王太子殿下も、私を想ってくださっているとしても、聖女様が王太子妃に相応しくなられたら、ご自分の責務として婚約を受け入れられるのではないでしょうか。
「ウェンディはいいの?王太子妃になれなくても」
お母様の問いに頷きます。
「私は、殿下に特別な好意は持っていません。ですが公爵家の娘として、王家の指示に従おうと思っていただけです。王太子殿下から、好意のお言葉はいただきましたが、殿下もご自分のお立場は理解されているはず」
平民になるとかおっしゃられていましたけど、過去の償いにそんなことをしていただく必要はありません。
私は確かに、いまだに殺されたことがトラウマのように残っていますが、もう王太子殿下への恨みはありません。
殿下が後悔してくださったということは、私がウェンディの体に戻れたことで神様もお認めになったということでしょう。
ですから・・・
王太子殿下には、私はこの方の婚約者だったのだと自慢できるように、立派な王太子になっていただきたいのです。
そして、聖女様が王太子妃になられることでクーデリア王国がより良い国になるのなら、それはとても喜ばしいことです。
「そう。ウェンディがいいのなら、わたくしたちはいいわ。もし王家が何か言ってきても、レンブラン公爵家の全てを以て守ってあげる。ウェンディ、貴女はわたくしの大切な娘。貴女が幸せになることがわたくしの望みよ」
「お母様」
「僕もっ!僕も、お姉様のことが大切です!お嫁になんか行かなくても、僕がお姉様をお守りしますっ!」
お母様とお話していると、弟であるサンディがやって来ました。
私の弟、サンディは現在十歳です。
まだ婚約者はいませんが、嫁にも行かない姉がいたら婚約者の方にご迷惑でしょうに。
「ありがとう、サンディ。でも、サンディのお嫁さんに嫌がられてしまうわ。私は大丈夫よ」
「お姉様を嫌がるような嫁はいりませんっ!」
「あらあら。サンディはお姉ちゃんが大好きね。ウェンディ、心配いらないわ。お嫁に行かない時はわたくしたちと領地で暮らしましょう」
「・・・お母様!ありがとうございます」
今は考えられないけど、レンブラン公爵家のためになるのなら、政略結婚は受け入れます。
でも、こう言ってくれるなら、心は少し軽くなりますわ。
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