嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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学友

「ラウンディ様、ありがとうございました。そしてご迷惑をおかけしました」

 私が頭を下げると、一歩後ろに下がったリラとララも同じように頭を下げてくれていた。

 これが貴族として、正しい反応なのだけど・・・
 あのフィヨルド侯爵令息って、本当に貴族としての教育を受けているのかしら?

 男爵令嬢であるリエナイ様の言動もあり得ないけど、それは置いておくとして、あの場で彼女を注意して、ラウンディ様に謝罪する役目は彼にあったのに。

 ちなみに、大公子息様にもご迷惑をかけた謝罪をしたいけど、彼とは初対面。

 勝手にお名前を呼んだり、話しかけるわけにはいかない。

 王弟殿下のご子息ということは、王太子殿下の従兄弟ということだもの。

 たかが伯爵令嬢が、気安く話しかけて良い方ではない。

 シリウス殿下の婚約者だった時なら・・・ご挨拶くらいはできたかもしれないけど。

 私の謝罪に、ラウンディ様は首を横に振られた。

「リビエラ様には、何も悪いところはないわ。リエナイ男爵令嬢が勝手に喚いていただけだもの。でも、顔見知りなの?」

「実は・・・」

 私は姉と共に出かけた街で、割り込みをするあの二人を注意したことをお話した。

 子供たちのために、あの場に介入したことは後悔していないけど、変な人たちと顔見知りになってしまったことは後悔してしまうわ。

「リビエラ嬢は、正義感の強い方なのだな」

 ルイス・ウィングバード公爵令息の言葉に、私は首を振る。

「私は・・・無鉄砲なだけです。あの時も、ただ子供の前に割り込んだ彼らが許せなくて。あの場には姉も護衛もいました。彼らに頼むべきだったのです」

「お姉様というと、フレグランス様ね。ご一緒だったの」

「はい。ラウンディ様は姉をご存知なのですか?確かに姉はマクラーレン王国の王立学園に通っていましたが」

 お姉様は留学したマクラーレン王国で、ルーク・トライデント様と出会い、そして婚約された。

 でも、お姉様もルークお兄様も私より三歳年上なのに、ご存知なのかしら?

「わたくしの兄が、リビエラ様のお姉様と同い年なのよ。兄には婚約者がすでにいたから、懸想していたわけではなくて、憧れの君だったみたいなの。トライデント公爵令息様とご婚約後に、一度わたくしもお会いしたことがあるの。とても・・・素敵な方だったわ」

 ラウンディ様の言葉に、少し苦笑してしまう。

 フレグランスお姉様は、お母様によく似て、本当に女騎士のように凛々しい方で・・・親衛隊がいるほどで、ご令嬢方は目をハートにしていたと聞く。

 でも、ラウンディ公爵令息様と学友だったのね。
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