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新婚一日目
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目が覚めたら、目の前に美丈夫の寝顔があった。
叫ばなかったことを褒めて欲しいわ。
私の方に顔を向けて眠っているハデス様のお顔をマジマジと見る。
ハデス様って、まつ毛が長いのね。
髪も柔らかそう。
夜着が少し着崩れていて・・・胸元が見えていた。
思っていたより逞しいわ。
そう考え、昨夜のことを思い出して・・・
顔が赤らむのがわかった。
私、一応王太子妃教育も受けていて、つまりは閨教育も受けているけど、思っていたよりすごかったわ。
世の中のご婦人は、あんなことをしているのね。
「ジュエル、そんなに見つめて。昨夜は物足りなかった?」
「っ!はっ、ハデス様!おはようございます。お目覚めでしたのね」
「うん。どうする?食事にする?湯浴み?それとも・・・」
ハデス様が私に覆い被さりそうになったのを手で押し留め、慌てて答えた。
「ゆっ、湯浴みをしますわ!」
シーツで胸元を隠しながら、起き上がる。
私の夜着は・・・ベッドの下でくしゃくしゃになってるわ。
ガウンに手を伸ばそうとしたら、後ろから抱きしめられた。
「ハデス様っ」
「昨夜は素敵だった。また後でね」
頬に口づけを落とされて、真っ赤になっている間に、ハデス様は夜着のままお部屋へと向かって行った。
どうしてそんなに余裕なの?年齢差のせい?それとも経験値?
入れ替わりに、ハンナが廊下側の扉をノックして入って来る。
「奥様、湯浴みをいたしましょう」
「ええ、ガウンをお願い」
「はい」
ハンナの手を借りて、ハデス様とは逆側の、私の部屋へと向かう。
ハデス様のお部屋と私の部屋の間に、主寝室があるのだけど、このお部屋はベッドとテーブルと椅子しかないから、湯浴みは各自の部屋ですることになる。
湯浴みの間に、他の侍女がベッドメイクをしてくれるらしい。
ハンナに髪を洗ってもらいながら、自分で身体を洗う。
食事をされるなら、お待たせするわけにはいかないもの。
それに・・・
身体のいたるところに咲いた、赤い花の後を洗いながら見られるのは恥ずかしいわ。
「コレを着るの?」
「はい」
「・・・分かったわ」
昨日の夜着も恥ずかしかったけど、昼の明るいうちに着る服じゃないわ。
でもハンナの圧が強くて、文句が言えない。
確かに閨教育で、新婚の間は三日から五日は寝所に籠るものだと習ったけど。
とりあえずガウンを羽織って、寝室に向かうと、すでにハデス様はテーブルの前に座っていらした。
「お待たせしました」
「いや、軽くつまめる物を用意してもらったけど、コレでいいかな?」
「はい」
テーブルには、サンドイッチや果物、スープとサラダが並んでいる。
ガウンを羽織っているとはいえ、明るいうちに夜着で向かい合って食事をするなんて不思議な感覚だわ。
叫ばなかったことを褒めて欲しいわ。
私の方に顔を向けて眠っているハデス様のお顔をマジマジと見る。
ハデス様って、まつ毛が長いのね。
髪も柔らかそう。
夜着が少し着崩れていて・・・胸元が見えていた。
思っていたより逞しいわ。
そう考え、昨夜のことを思い出して・・・
顔が赤らむのがわかった。
私、一応王太子妃教育も受けていて、つまりは閨教育も受けているけど、思っていたよりすごかったわ。
世の中のご婦人は、あんなことをしているのね。
「ジュエル、そんなに見つめて。昨夜は物足りなかった?」
「っ!はっ、ハデス様!おはようございます。お目覚めでしたのね」
「うん。どうする?食事にする?湯浴み?それとも・・・」
ハデス様が私に覆い被さりそうになったのを手で押し留め、慌てて答えた。
「ゆっ、湯浴みをしますわ!」
シーツで胸元を隠しながら、起き上がる。
私の夜着は・・・ベッドの下でくしゃくしゃになってるわ。
ガウンに手を伸ばそうとしたら、後ろから抱きしめられた。
「ハデス様っ」
「昨夜は素敵だった。また後でね」
頬に口づけを落とされて、真っ赤になっている間に、ハデス様は夜着のままお部屋へと向かって行った。
どうしてそんなに余裕なの?年齢差のせい?それとも経験値?
入れ替わりに、ハンナが廊下側の扉をノックして入って来る。
「奥様、湯浴みをいたしましょう」
「ええ、ガウンをお願い」
「はい」
ハンナの手を借りて、ハデス様とは逆側の、私の部屋へと向かう。
ハデス様のお部屋と私の部屋の間に、主寝室があるのだけど、このお部屋はベッドとテーブルと椅子しかないから、湯浴みは各自の部屋ですることになる。
湯浴みの間に、他の侍女がベッドメイクをしてくれるらしい。
ハンナに髪を洗ってもらいながら、自分で身体を洗う。
食事をされるなら、お待たせするわけにはいかないもの。
それに・・・
身体のいたるところに咲いた、赤い花の後を洗いながら見られるのは恥ずかしいわ。
「コレを着るの?」
「はい」
「・・・分かったわ」
昨日の夜着も恥ずかしかったけど、昼の明るいうちに着る服じゃないわ。
でもハンナの圧が強くて、文句が言えない。
確かに閨教育で、新婚の間は三日から五日は寝所に籠るものだと習ったけど。
とりあえずガウンを羽織って、寝室に向かうと、すでにハデス様はテーブルの前に座っていらした。
「お待たせしました」
「いや、軽くつまめる物を用意してもらったけど、コレでいいかな?」
「はい」
テーブルには、サンドイッチや果物、スープとサラダが並んでいる。
ガウンを羽織っているとはいえ、明るいうちに夜着で向かい合って食事をするなんて不思議な感覚だわ。
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