拝啓、婚約者様。ごきげんよう。そしてさようなら

みおな

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公爵様に呼ばれました。

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 私とコンラッド公爵令息様の婚約は、王家からの指示。

 それを全く理解していない婚約者様とファンティーヌ様は別として、コンラッド公爵様ご夫妻やご嫡男の方は違う。

 正確に言うならば、あの二人以外は使用人すら理解していると思う。

「本当に申し訳ない。何か不都合は起きていませんか?何かあればすぐに言って下さい」

「ルーベンス様、本当に卒業まで放置でかまいませんの?もちろん婚約が一年経たねば解消できないのは理解していますが、女王陛下も特例としてお認めくださるのでは?」

 私は公爵夫人の言葉に、首を横に振った。

「問題ありません。あとたった二ヶ月ですから。それに、前例など作りたくないのです」

「あの馬鹿は、ルーベンス様のどこが不満なんだか」

 ご嫡男の、アドルファス様の言葉に苦笑してしまう。

 婚約者様にだって、好みというものがあるのだと思うわ。

 その上、私は子爵令嬢。

 気に入らないのでしょうね。

 私は婚約してから定期的にコンラッド公爵家から呼ばれて、公爵邸にお邪魔している。

 、婚約者様とファンティーヌ様がいない時にね。

 顔なんか合わせたら面倒だもの。

 その点は、婚約者様が婚約者としての役目を全く果たすと分かった時点で、コンラッド公爵家に協力を仰いだ。

 婚約者様たちが出かける時は、護衛が付く。

 アレでも公爵家の令息だし、ファンティーヌ様は籍は男爵家のままだけど、貴族令嬢が護衛もなく出歩くなんてありえないことだから。

 なので、彼らが出かけた後にお迎えが来て、護衛から彼らの動向は知らされるので、帰って来る前に公爵家を辞することができる。

 まぁ、ご両親の前で私を罵ったりするほど馬鹿ではないと思いたいけど、顔を認識して学園で絡まれるようになったら面倒だもの。

 髪色と瞳で私だとわかるだろうって思うわよね?

 逆に言うなら、認識できないのよ。

 私だって、ファンティーヌ様が隣にいなきゃ、顔合わせ以来会ってもいない婚約者様の顔なんて認識できないわ。

 ついでに言うなら、挨拶もされてないファンティーヌ様なんて、かつらで髪色を変えられたら、全く分からないわよ。

「ふふっ。が公爵令息の婚約者になるなんて、と思われているのでしょう」

「馬鹿か、アイツは。変われるなら僕が変わって欲しいくらいだ」

「まぁ!私はビアンカ様に憎まれたくはないですわ。それに・・・ビアンカ様以外に欠片も興味がございませんでしょう?女心をもて遊ぶものではありませんことよ」

 相思相愛で、熱愛の二人。
私は馬に蹴られる趣味はないわ。
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