拝啓、婚約者様。ごきげんよう。そしてさようなら

みおな

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私は気にしていません。

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 嘆くコンラッド公爵家の人々とは対照的に、私は全くの平常運転だった。

 仕方ないわ。
私は全く気にしていないんだもの。

「そう心配なさらないでください。私は全く気にしていませんし、良いではないですか、あのお二人は相思相愛なのでしょう?想い合う二人を引き裂いたりしませんわ」

「・・・ルーベンス様がよろしいのなら、我々がどうこう言うことではありません」

「そ、そうですわね。クライヴあの子のしたことはあの子が責任を取るべきですものね」

「となると、誰か養子を取る選別に入らないと」

 私の言葉に、コンラッド公爵家の皆様は一瞬固まった後、それぞれに納得されたように話を始めた。

 そうね。
嫁入りするのでなければ、婚約者様では次期公爵は無理ね。

 ましてや、ファンティーヌ様では公爵夫人は務まらないでしょうし。

「親戚筋だと、ジェネシス侯爵家のカロリーナ嬢はどうだろうか」

「ああ。彼女ですか。確か、婚約者はクリスプ伯爵家の三男で、ジェネシスが持っている子爵家を継ぐ予定でしたね」

 あら?
カロリーナ様のお名前が上がったわ。

 私が婚約者になる前は、カロリーナ様が婚約者候補筆頭だったのよ。

 だけど、カロリーナ様がクリスプ伯爵家のご子息と恋仲になって、ご両親とクリスプ伯爵家の希望で、婚約者候補からおりることになったの。

 ちょうど、私用に家格が侯爵家以上の婚約者を探していた王家としては、渡りに船だったのよね。

 ま、結果は残念だったけど。

 アルトナー王国の王家には申し訳ないけど、能力が足りないくらいなら補ってあげれるけど、婚約者としての歩みよりもできない方じゃ、仕方ないじゃない。

 別に王家にもコンラッド公爵家にも、責を問うつもりはないし、諦めてもらうしかないわよね。

「カロリーナ様なら、私も賛成ですわ」

「そっ、そうですか。な、ならすぐにジェネシス侯爵家に打診してみましょう」

「それはかまいませんけど、ご子息とファンティーヌ様にお願いしますね」

「も、もちろんです」

 あの二人は、自分たちが次期コンラッド公爵と公爵夫人になると思っているから、二ヶ月後の卒業までは知られたくないわ。

 絶対に面倒ごとになるもの。

 卒業パーティーで、今流行りの婚約破棄宣言でもして来るのかしらね。

 相手をするの、面倒なのだけど。

 どうせ黒髪黒目でしか判断できないのだから、侍女たち二、三人に黒髪のカツラでもかぶらせようかしら。

 あ。そうだわ!
卒業パーティーにはたちもいらっしゃるんだったわ。

 婚約者様にはをしてもらいましょう。

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