44 / 130
脅威の魔道具。
「はっ、離して!一体、どういうつもり?い、いくら私が男爵家の娘だからって、何もしていない人間にこんなことッ!」
椅子に魔道具の縄で縛り付けられたレグディア男爵令嬢。
その姿を、私は離れた位置で見ていた。
レグディア男爵令嬢の尋問を行うのは、マキシミリオン王国からシリルと共にやって来ている魔法師たち。
彼らは、マキシミリオン王国魔法師としての誇りを持っている。
それを知っているから、私たちは全てを彼らに任せることが出来る。
「では、始めます」
レグディア男爵令嬢の両手と頭に嵌められた魔道具。
それらに、開始の合図とともに魔力が流された。
「ぅ・・・あ、ああああああああ!」
拘束されていて動けない彼女は、体を捩るように呻き声をあげた。
「大丈夫なのですか?」
「そうですね。自分の感情ではないものが自分を支配しようとしているのですから、気が狂いそうになるでしょうね。しかし、仕方ありません。自分たちがしていたことがその身に跳ね返って来ただけですよ」
魔法師の方の淡々とした声に、この方たちがとても怒っていたのだと気付いた。
マキシミリオン王国の魔法師の方々は、国王陛下の命を受けてその魔道具を使う。
時には、人には言えないような、非道な行いをすることもあると聞く。
だけど、それは国のためだと自分たちに言い聞かせているのだと思う。
誰だって、人を苦しませたり悲しませたり傷つけたりしたいわけじゃない。
少なくとも、まともな精神の持ち主は。
だから、きっと彼らは怒っているのだ。
人を人と思わず自分たちの欲のために、薬で思うように操ろうとする闇組織の人間を。
「ああああぁぁぁ・・・」
しばらくすると、レグディア男爵令嬢の声が小さくなって来た。
「かかりましたね。殿下。それでは尋問を開始します」
「ああ。任せる」
「シリル、かかったとは?」
「魔道具を使って、闇組織が使っていた薬物と同じ効果、意識操作を再現したんだ。だから、現在あの男爵令嬢は自白剤を使われたのと同じ状態になっている」
それは・・・すごいわ。
でも、そんなふうに人を意のままに操れる魔道具なんて、危険じゃないの?
「ねぇ、そんな魔道具って危険ではないの?もし、誰かに奪われたりしたら・・・」
「ああ。それに関しては大丈夫だ。あの魔道具に限らず、特殊な魔道具には認識機能をつけてある。つまり、登録した魔力でないと反応しない。アレに関しては、あの魔法師か父上、あとは僕にしか使えない」
椅子に魔道具の縄で縛り付けられたレグディア男爵令嬢。
その姿を、私は離れた位置で見ていた。
レグディア男爵令嬢の尋問を行うのは、マキシミリオン王国からシリルと共にやって来ている魔法師たち。
彼らは、マキシミリオン王国魔法師としての誇りを持っている。
それを知っているから、私たちは全てを彼らに任せることが出来る。
「では、始めます」
レグディア男爵令嬢の両手と頭に嵌められた魔道具。
それらに、開始の合図とともに魔力が流された。
「ぅ・・・あ、ああああああああ!」
拘束されていて動けない彼女は、体を捩るように呻き声をあげた。
「大丈夫なのですか?」
「そうですね。自分の感情ではないものが自分を支配しようとしているのですから、気が狂いそうになるでしょうね。しかし、仕方ありません。自分たちがしていたことがその身に跳ね返って来ただけですよ」
魔法師の方の淡々とした声に、この方たちがとても怒っていたのだと気付いた。
マキシミリオン王国の魔法師の方々は、国王陛下の命を受けてその魔道具を使う。
時には、人には言えないような、非道な行いをすることもあると聞く。
だけど、それは国のためだと自分たちに言い聞かせているのだと思う。
誰だって、人を苦しませたり悲しませたり傷つけたりしたいわけじゃない。
少なくとも、まともな精神の持ち主は。
だから、きっと彼らは怒っているのだ。
人を人と思わず自分たちの欲のために、薬で思うように操ろうとする闇組織の人間を。
「ああああぁぁぁ・・・」
しばらくすると、レグディア男爵令嬢の声が小さくなって来た。
「かかりましたね。殿下。それでは尋問を開始します」
「ああ。任せる」
「シリル、かかったとは?」
「魔道具を使って、闇組織が使っていた薬物と同じ効果、意識操作を再現したんだ。だから、現在あの男爵令嬢は自白剤を使われたのと同じ状態になっている」
それは・・・すごいわ。
でも、そんなふうに人を意のままに操れる魔道具なんて、危険じゃないの?
「ねぇ、そんな魔道具って危険ではないの?もし、誰かに奪われたりしたら・・・」
「ああ。それに関しては大丈夫だ。あの魔道具に限らず、特殊な魔道具には認識機能をつけてある。つまり、登録した魔力でないと反応しない。アレに関しては、あの魔法師か父上、あとは僕にしか使えない」
あなたにおすすめの小説
旦那様。私が悪女ならば、愛人の女は何になるのかしら?
白雲八鈴
恋愛
我が公爵家主催の夜会の最中。夫が愛人を連れてやってきたのです。そして、私を悪女という理由で離縁を突きつけてきました。
離縁して欲しいというのであれば、今まで支援してきた金額を全額返済していただけません?
あら?愛人の貴女が支払ってくれると?お優しいわね。
私が悪女というのであれば、妻のいる夫の愛人に収まっている貴女は何なのかしら?
【完結】愛とは呼ばせない
野村にれ
恋愛
リール王太子殿下とサリー・ペルガメント侯爵令嬢は六歳の時からの婚約者である。
二人はお互いを励まし、未来に向かっていた。
しかし、王太子殿下は最近ある子爵令嬢に御執心で、サリーを蔑ろにしていた。
サリーは幾度となく、王太子殿下に問うも、答えは得られなかった。
二人は身分差はあるものの、子爵令嬢は男装をしても似合いそうな顔立ちで、長身で美しく、
まるで対の様だと言われるようになっていた。二人を見つめるファンもいるほどである。
サリーは婚約解消なのだろうと受け止め、承知するつもりであった。
しかし、そうはならなかった。
(完結)婚約破棄から始まる真実の愛
青空一夏
恋愛
私は、幼い頃からの婚約者の公爵様から、『つまらない女性なのは罪だ。妹のアリッサ王女と婚約する』と言われた。私は、そんなにつまらない人間なのだろうか?お父様もお母様も、砂糖菓子のようなかわいい雰囲気のアリッサだけをかわいがる。
女王であったお婆さまのお気に入りだった私は、一年前にお婆さまが亡くなってから虐げられる日々をおくっていた。婚約者を奪われ、妹の代わりに隣国の老王に嫁がされる私はどうなってしまうの?
美しく聡明な王女が、両親や妹に酷い仕打ちを受けながらも、結局は一番幸せになっているという内容になる(予定です)
【完結】恋は、終わったのです
楽歩
恋愛
幼い頃に決められた婚約者、セオドアと共に歩む未来。それは決定事項だった。しかし、いつしか冷たい現実が訪れ、彼の隣には別の令嬢の笑顔が輝くようになる。
今のような関係になったのは、いつからだったのだろう。
『分からないだろうな、お前のようなでかくて、エマのように可愛げのない女には』
身長を追い越してしまった時からだろうか。
それとも、特進クラスに私だけが入った時だろうか。
あるいは――あの子に出会った時からだろうか。
――それでも、リディアは平然を装い続ける。胸に秘めた思いを隠しながら。
【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。
つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。
彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。
なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか?
それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。
恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。
その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。
更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。
婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。
生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。
婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。
後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。
「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。
(完)貴女は私の全てを奪う妹のふりをする他人ですよね?
青空一夏
恋愛
公爵令嬢の私は婚約者の王太子殿下と優しい家族に、気の合う親友に囲まれ充実した生活を送っていた。それは完璧なバランスがとれた幸せな世界。
けれど、それは一人の女のせいで歪んだ世界になっていくのだった。なぜ私がこんな思いをしなければならないの?
中世ヨーロッパ風異世界。魔道具使用により現代文明のような便利さが普通仕様になっている異世界です。