拝啓、婚約者様。ごきげんよう。そしてさようなら

みおな

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友人と婚約者②

 私の問いに、フロイト侯爵閣下は微笑みを浮かべられた。

「私にとっては、娘とまではいかなくても姪のような年齢のご令嬢です。いくら侯爵夫人に相応しいご令嬢がいないからといって、あまりにも年齢が離れすぎている。そう女王陛下にはお断りしました。私などと婚姻せずとも、若く美しく優秀なご令嬢なら引くて数多だと思ったからです。ですが、一度顔合わせをし、直接相手や相手の両親と話すようにと言われましてね。フェルゲン公爵家側が断る立場だと思いましたので、お会いすることにしました」

「お会いした閣下・・・ウィリアム様は、正直にご自分のお気持ちをわたくしに伝えて下さったの。だから、わたくしも正直にウィリアム様のようなご年齢の方でないと好きになれないのだとお伝えしましたのよ」

「フェルゲン公爵夫妻からも、私が娶らねばどこかの後妻に行きかねないと。嫌でなければもらってやってくれないかと言われたのですよ。そこまで望んでくださるのなら、私としては文句などありません」

 フェルゲン公爵様たちも、キャリーヌ様が年上の方にしか好意を持てないことはご存知だから、他国とはいえ侯爵家、しかも女王陛下のご紹介なら喜んでとおっしゃるわよね。

 アルトナー王国なら、ベリンダ様もカロリーナ様もいらっしゃる。

 きっと、キャリーヌ様の良いお友達になってくれるわ。

「良いご縁があって、良かったですわ」

「ふふっ。クロエ様のおかげですわ。何でもわたくしでお力になれることがあればおっしゃってくださいませ」

「ありがとうございます、キャリーヌ様」

 キャリーヌ様の助言のおかげで、ちゃんとシリルと向き合う気になれたし、素敵なお友達で嬉しいわ。

 私は恋愛に関しては本当に疎いから、これからも色々と教えて欲しい。

「フェルゲン侯爵様。キャリーヌ様のこと、大切になさってくださいね」

「もちろんでございます、皇女殿下。元コンラッド公爵令息や元アキレタ男爵令嬢も王都には近付けませんから、安心していつでもマキシミリオン王国第三王子殿下と訪れてください。歓迎いたします」

 あら?懐かしい名前が出て来たわ。
 そういえば、ファンティーヌ様はご出産されたのかしら?

「閣下は二人の現在をご存知ですか?」

「はい。元コンラッド公爵令息は、鼻の骨が折れ治療を行っておりましたが、今はとりあえず回復し就労に戻っております。また、アキレタ男爵令嬢は先日女の子を出産しました。ですが、本人は就労中です赤子の父親も同じ就労中の身。子のいない夫婦に引き取られることとなりました」

 まぁ、仕方ないわよね。
あの二人には金貨五百枚分、働かなきゃならないのだから。
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