拝啓、婚約者様。ごきげんよう。そしてさようなら

みおな

文字の大きさ
95 / 130

新事実?

「私もこの首を差し出します。ですから、シリル殿下の願いをどうかお聞き届けくださいませ」

 王太子妃殿下もその場に跪き、私に謝罪された。

 国王陛下と王太子殿下は・・・
唖然としているわね。

 良く理解ったわ。
この二人では、マキシミリオン王国はいずれどこかの属国になるということが。

 マキシミリオン王国は、魔法大国。
だから、滅ぼすよりは有効利用すると思う。

 普通なら王族は処刑されると思うけど、国王陛下も王太子殿下も魔力は多く強いらしいから、魔道具を利用して従わせるでしょうね。

「なっ、何を言っている、マーガレット!母上もです!シリルも父上の言うことを聞け!」

「・・・セレン殿。確かにマキシミリオン王国は魔法大国です。他国より一歩も二歩も国としての力を持っていると思います。ですが、何の非もない皇女様を蔑ろにして、本当に大丈夫だと思っているのですか?メルキオール帝国皇帝妃様も次期皇帝妃様も、そしてアルトナー王国女王陛下も、皇女様をどれだけ愛しておられるかご理解されていないのですか?この国が戦火に晒されれば、傷つくのは民です。それを防ぐためなら、このような首くらいいくらでも差し出しましょう」

「セレン。王家に嫁いできてくれたマーガレットが、このように状況把握が出来ているというのに・・・貴方は本当に陛下に似たのね。確かに貴方には力がある。だけど、力があるからといって誰もが貴方に従うわけではないのよ?何をしても許されるわけではないのよ?陛下。貴方がそういう方皇帝妃様は貴方の求婚を受けなかったのですよ?」

 あら?
お母様から聞いた話と違うわね。

 お母様は、マキシミリオン国王陛下がお母様を「諦めるため」に振ってくれと言ったとおっしゃっていたわ。

 だから、お父様がライバルを不安に思うのも仕方ないと思えたのだけど。

 実際は違うということ?

「どういうことでしょうか?」

「皇女殿下はご存知ないのですね。夫である国王陛下とメルキオール帝国皇帝陛下、皇帝妃様は同じ学園に通われていました。卒業を前に、皇帝陛下が皇帝妃様に告白したことを知り、陛下は自分は身を引くという体で告白されたのです。お優しく弱い者の味方であった皇帝妃様が、自分を選ぶように。自分に好意を持ってくれていることを、陛下は理解していました。だからこそ、優しく物分かりのいい男を演じたのです。皇帝妃様はきっと、夫のそんな浅はかな考えなどお見通しだったのでしょう。夫は自分が言った通りに振られ、幼馴染であったわたくしと結婚いたしました」
感想 372

あなたにおすすめの小説

愛しの婚約者は王女様に付きっきりですので、私は私で好きにさせてもらいます。

梅雨の人
恋愛
私にはイザックという愛しの婚約者様がいる。 ある日イザックは、隣国の王女が私たちの学園へ通う間のお世話係を任されることになった。 え?イザックの婚約者って私でした。よね…? 二人の仲睦まじい様子を見聞きするたびに、私の心は折れてしまいました。 ええ、バッキバキに。 もういいですよね。あとは好きにさせていただきます。

(完結)婚約破棄から始まる真実の愛

青空一夏
恋愛
 私は、幼い頃からの婚約者の公爵様から、『つまらない女性なのは罪だ。妹のアリッサ王女と婚約する』と言われた。私は、そんなにつまらない人間なのだろうか?お父様もお母様も、砂糖菓子のようなかわいい雰囲気のアリッサだけをかわいがる。  女王であったお婆さまのお気に入りだった私は、一年前にお婆さまが亡くなってから虐げられる日々をおくっていた。婚約者を奪われ、妹の代わりに隣国の老王に嫁がされる私はどうなってしまうの?  美しく聡明な王女が、両親や妹に酷い仕打ちを受けながらも、結局は一番幸せになっているという内容になる(予定です)

(完結)家族にも婚約者にも愛されなかった私は・・・・・・従姉妹がそんなに大事ですか?

青空一夏
恋愛
 私はラバジェ伯爵家のソフィ。婚約者はクランシー・ブリス侯爵子息だ。彼はとても優しい、優しすぎるかもしれないほどに。けれど、その優しさが向けられているのは私ではない。  私には従姉妹のココ・バークレー男爵令嬢がいるのだけれど、病弱な彼女を必ずクランシー様は夜会でエスコートする。それを私の家族も当然のように考えていた。私はパーティ会場で心ない噂話の餌食になる。それは愛し合う二人を私が邪魔しているというような話だったり、私に落ち度があってクランシー様から大事にされていないのではないか、という憶測だったり。だから私は・・・・・・  これは家族にも婚約者にも愛されなかった私が、自らの意思で成功を勝ち取る物語。  ※貴族のいる異世界。歴史的配慮はないですし、いろいろご都合主義です。  ※途中タグの追加や削除もありえます。  ※表紙は青空作成AIイラストです。

【完結済】次こそは愛されるかもしれないと、期待した私が愚かでした。

こゆき
恋愛
リーゼッヒ王国、王太子アレン。 彼の婚約者として、清く正しく生きてきたヴィオラ・ライラック。 皆に祝福されたその婚約は、とてもとても幸せなものだった。 だが、学園にとあるご令嬢が転入してきたことにより、彼女の生活は一変してしまう。 何もしていないのに、『ヴィオラがそのご令嬢をいじめている』とみんなが言うのだ。 どれだけ違うと訴えても、誰も信じてはくれなかった。 絶望と悲しみにくれるヴィオラは、そのまま隣国の王太子──ハイル帝国の王太子、レオへと『同盟の証』という名の厄介払いとして嫁がされてしまう。 聡明な王子としてリーゼッヒ王国でも有名だったレオならば、己の無罪を信じてくれるかと期待したヴィオラだったが──…… ※在り来りなご都合主義設定です ※『悪役令嬢は自分磨きに忙しい!』の合間の息抜き小説です ※つまりは行き当たりばったり ※不定期掲載な上に雰囲気小説です。ご了承ください 4/1 HOT女性向け2位に入りました。ありがとうございます!

王妃様は死にました~今さら後悔しても遅いです~

由良
恋愛
クリスティーナは四歳の頃、王子だったラファエルと婚約を結んだ。 両親が事故に遭い亡くなったあとも、国王が大病を患い隠居したときも、ラファエルはクリスティーナだけが自分の妻になるのだと言って、彼女を守ってきた。 そんなラファエルをクリスティーナは愛し、生涯を共にすると誓った。 王妃となったあとも、ただラファエルのためだけに生きていた。 ――彼が愛する女性を連れてくるまでは。

お久しぶりです、元旦那様

mios
恋愛
「お久しぶりです。元旦那様。」

【完結】恋は、終わったのです

楽歩
恋愛
幼い頃に決められた婚約者、セオドアと共に歩む未来。それは決定事項だった。しかし、いつしか冷たい現実が訪れ、彼の隣には別の令嬢の笑顔が輝くようになる。 今のような関係になったのは、いつからだったのだろう。 『分からないだろうな、お前のようなでかくて、エマのように可愛げのない女には』 身長を追い越してしまった時からだろうか。  それとも、特進クラスに私だけが入った時だろうか。 あるいは――あの子に出会った時からだろうか。 ――それでも、リディアは平然を装い続ける。胸に秘めた思いを隠しながら。

(完)貴女は私の全てを奪う妹のふりをする他人ですよね?

青空一夏
恋愛
公爵令嬢の私は婚約者の王太子殿下と優しい家族に、気の合う親友に囲まれ充実した生活を送っていた。それは完璧なバランスがとれた幸せな世界。 けれど、それは一人の女のせいで歪んだ世界になっていくのだった。なぜ私がこんな思いをしなければならないの? 中世ヨーロッパ風異世界。魔道具使用により現代文明のような便利さが普通仕様になっている異世界です。