拝啓、婚約者様。ごきげんよう。そしてさようなら

みおな

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私の選ぶ道。

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 あれから二年の歳月が流れた。

 マキシミリオン王国の国王陛下と王太子殿下は毒杯を賜り、一定の期間をおいてそれぞれ病死と公表された。

 幽閉予定だったのだけれど、王妃殿下はお母様と相談後に毒杯という選択をされたそうだ。

 幽閉でも彼らが表舞台に立つことはもうないからと思っていたけど、王妃殿下は後顧に憂いを残したくなかったみたい。

 国王陛下の弟のおひとりである大公閣下が、シリルが国王陛下になれるまでの中継ぎとして国王の座につかれた。

 同時に王妃殿下と王太子妃殿下は、離宮へと下がられた。

 というのも、王太子となったシリルが婚約者を決めていないために、王太子妃殿下・・・マーガレット様が色々と手伝ってくださっていたの。

 本来、王妃や王太子妃は、王家の秘匿すべきことも知るから、夫が亡くなっても王家から出ることはない。

 もっともマキシミリオン王国の場合は、国王陛下たちが男尊女卑の傾向が強かったために、お二人というか女性陣には王家の極秘情報は全く知らされていなかったのだそう。

 今回の場合は、良かったというべきかしら。

 マーガレット様はまだお若い。
新たな幸せを探しても良いと思うもの。

 シリルとレシピエンス王国の王女リルラ様は、国王陛下たちの処置が終わった後に顔合わせをした。

 その場でシリルははっきりと、自分がした愚行のせいで私との婚約が解消になったこと。

 リルラ殿下が望むのならば婚約し、婚約者そして妻として大切にするつもりだけど、私のことを好きな気持ちは一生消えないこと。

 二年間は、婚約者を作らないつもりだということを伝えたそうだ。

 リルラ様は、それを納得の上でマキシミリオン王国で過ごされていたのだけれど、半年後にレシピエンス王国からリルラ様をずっと好きだったという公爵令息が迎えに来て・・・

 手を引かれて帰っていかれたそうだ。

 シリルに一目惚れして、ずっと想っていらっしゃったみたいだけど。

 半年の間に、リルラ様にも色々と思うところがあったのかもしれない。

 まだ幼い彼女が、政略結婚よりも自分を想ってくれる相手に心が揺れるのは自然だと思う。

 それ以来、シリルは大臣たちからの婚約話にも頷かず、黙々と王太子としての政務に励んでいるそうだ。

 一方、私はというと、カグレシアン公爵閣下と交流を続けていた。

 海を渡らなきゃだから、半年に一度くらいしかお会いすることは出来なかったけど、お手紙はお送りしたしお返事もいただいた。

 少なくとも、元婚約者様よりは交流していたわ。

 そして、明日十八歳になる私は今日、シリルと二年ぶりに会う。


 


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