転生先は魔王の妹?〜蕩けるほど愛される〜

みおな

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願いを口にするということ

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 お兄様は、シャロン公爵家の人間を、お互いを憎しみ合うようにして、魔獣の森というところに捨てたのだそうです。

 シャーリーの血を飲ませているせいで、お互いをどれだけ傷つけても、死ぬことは出来ないのだとか。

 私は、その断罪に同行することを望まなかったので、元家族のみんなが最後にどんなことを言っていたのかは分かりませんが、あんなに溺愛していた妹リーリアを憎いと思うなんて、あの人たちはショックを受けるのかしら?

 それとも、私を必要なくなったように、あの子のことも要らなくなるのかしら?

「さて、次は王太子だ。国王と王妃の目の前で、魔物に変化させてやる。あんな愚か者を溺愛しているようだからな、ショックを受けるだろう」

「アイラ様はどうされますの?」

「ああ、あの阿婆擦れか?あんなモノの首を飛ばしたとて、国王たちには何の傷にもならない」

「でも、ルドルフ殿下にとって、アイラ様は無二の存在だったみたいですわ」

 だって、王命である婚約を破棄してでも結ばれたいと願われていたのですもの。

 私はアイラ様に対しては、何の感情も抱いていませんけど、あの方はルドルフ殿下だけでなく、あの近衛とも親しくされていたのよね。

 ルドルフ殿下は、ご存知ないみたいでしたけど。

 自分の愛した方が、自分を裏切っていたと知ったら、ルドルフ殿下はどうなさるのかしら?

「アイラ様がルドルフ殿下以外の男性と懇意になさっているのを見たら、ルドルフ殿下はどうなさるのかしら?」

 私の首を刎ねたのと同じように、首をまた刎ねられるのかしら?

 お兄様は私の疑問に、優しく微笑んで髪を撫でて下さいます。

 こんな、醜い気持ちを持っているのに、どうしてお兄様はこんなに優しくしてくださるのかしら。

「もう!お兄様は優しすぎますわ。こんな醜い考えを口にしていますのに」

「ミアが醜いなどと、そんなことはあり得ない。醜いのは、ミアを傷つけて平気でいるアイツらだ。可愛い私のミア。望むままに口に出してくれ。お前はもっと自分の気持ちを口に出すべきだ。我慢することはない。お前の望みは、私が全て叶えてやる」

 私・・・
あのときに死んで本当に良かったですわ。
 だって、お兄様の妹になれましたもの。
いずれラーミア様にお返しするとはいえ、今はお兄様の側にいられますもの。

「では、お兄様。アイラ様の不貞をルドルフ殿下に見せてくださいませ。愛した方に裏切られたとき、あの方がどうなさるのか、それが知りたいです」

 私は、首を刎ねろと言われたとき、もう全てを諦めていましたから何も苦痛ではなりませんでしたけど、ルドルフ殿下はどうでしょうか。

 
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