転生先は魔王の妹?〜蕩けるほど愛される〜

みおな

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穏やかな日々

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 オベウス王国への断罪が終わってから、1週間たちました。

 最近の私は、魔法の勉強に勤しんでいます。
オベウス王国には魔法はありませんでしたから、初めてのことを1から覚えるのは大変です。

 でも、何故か魔法の勉強の先生が、お兄様なのですわ。
 ですから、その・・・
出来なかった時のペナルティーが、その・・・

「可愛いミア。ほら、また集中できてないよ。言っただろう?集中が足りないと威力が格段に落ちると」

 お兄様に注意された通りで、私の放った氷の礫は、的に届く前に溶けてなくなってしまいました。

 この体、つまりラーミア様の体には、半分は人間の血が流れています。
 半分は魔族の血ですから、魔力はちゃんとあるのです。しかも、王家のティターニアの血のせいか、普通の魔族の方よりは多めの魔力が。

 ですが、5歳の時より眠りにつき、中身が人間の私になってしまったせいなのか、うまく魔法を使いこなせないのです。

 集中することが大事だとお兄様はおっしゃるのですが・・・

 集中できないのは、絶対この体勢に問題があると思いますわ。

「お兄様。集中するためにも、お膝から下ろしてください」

「どうして?私は可愛いミアを抱きしめていても、ほら、こんなに普通に魔法を発動できるよ」

 うゔっ。そうなのです。
私は現在、お兄様のお膝に座らされ、後ろから抱きしめられたまま、魔法のお勉強をやらされているのです。

 お膝から下ろしてくだされば、せめて抱きしめている手を離してくだされば、集中できますのに。

 しかも、失敗すると・・・

「じゃあ、失敗したから・・・次は左の頬だな」

 お兄様が、抱きしめている手を緩めて、その綺麗な顔を私の方へと向けてきます。

「うぅっ・・・」

 私は、真っ赤になりながら、それでも許してもらえないので、そっとお兄様の左の頬にチュッと口付けをいたしました。

 失敗した時のペナルティー。
それは、私からお兄様に口付けすること。

 恥ずかしくて、顔から火が出そうですわ。
かつての婚約者とも、キスなどしたことがありません。

 それなのに、私からするなんて・・・体に染み付いている淑女教育が、音を立てて崩れていくようですわ。

「じゃあ、もう1回ね。次に失敗したら唇にさせるよ?だから、集中しようね」

 優しい微笑みを浮かべながら、お兄様が鬼畜なことをおっしゃっていますわ。

 唇なんて・・・唇なんて無理です。
恥ずかしくて死んでしまいますわ。

 集中。集中しないと。
ですから、お兄様、抱きしめて後ろから髪に顔をうずめないで下さいませ。

 そんな風に、魔法のお勉強は毎日続いています。
 私が魔法の集中に成功したかどうかは・・・秘密ですわ。
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