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学園卒業編
誰よりも幸せ《マリウス視点》
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顔を真っ赤にした、アニエスの頬をそっと撫でる。
長かった。
やっと、アニエスが僕の妻になった。
これでもう、誰かに奪われる心配をしなくて良くなった。
アニエスは人気者だから、手に入るまで気が抜けなかった。
生まれた時、王太子である僕と、筆頭公爵家令嬢であるアニエスは、婚約者となった。
青みがかった銀色の髪と、空色の瞳の女の子。
4歳の時、初めて会った婚約者は、とても可愛らしい女の子だった。
だけど、いつも僕を熱い目で見ていたはずの婚約者が、10歳の頃から妙にそっけなくなった。
何かした覚えはないのに、どうして?
嫌われてはいない。だけど、好かれてもいない気がした。
僕に興味がない。
それに気づいた時、僕の心はアニエスにとらえられてしまった。
アニエスの気を引きたい。
アニエスに振り向いて欲しい。
僕はいつのまにか、婚約者に夢中になった。
あれから、6年。
やっと手に入れた。僕の美しい女神。
その白い肌も、薔薇色の頬も、赤く色づいた唇も、何もかも僕だけのものだと、この腕の中に閉じ込めてしまいたい。
僕は、自分がこんなに何かに執着する日が来るなんて、思いもしなかった。
「アニエス。愛してる」
「マリ・・・ウス様。わたくしもお慕いして・・・ぅんっ!」
アニエスの言葉を、唇ごと奪った。
角度を変え、何度も何度も繰り返し重ね、そして深さを増していく。
唇を離した時、アニエスの瞳はとろんと蕩けて、その愛らしい胸が大きく上下していた。
その膨らみにそっと触れる。
ピクリと体を震わせたアニエスに、再び口付けた。
可愛い。可愛い。可愛すぎる。
歯止めが効かない。
唇から、頬へ。頬から、首筋へ。
口付けを愛撫という名に変えながら、アニエスに与え続ける。
「アニエス。アニエス。愛しい僕のお姫様。君を誰よりも大切にしたいのに、ごめん、歯止めが効かない」
「マリウス様。わたくしの大切な旦那様。わたくしをマリ様のモノにして下さい」
「アニエス、煽らないで」
痛い思いをさせたくないのに。優しくしたいのに。
アニエスは分かってない。
僕がどれだけ、アニエスを欲しているのか。
「出来る限り、優しくする」
自信はないが、優しくしたいと思っている。
アニエスの白い肌に、アニエスの反応を確認しながら、赤い花を散らせる。
「んっ、んぅん・・・」
「アニエス。可愛い声をもっと聞かせて」
我慢しているアニエスの唇に、再び口付けをする。
ペロリと唇を舐めると、赤く染まったアニエスの顔が、さらに真っ赤になった。
本当に可愛いな。
翌朝アニエスがベッドから起き上がれないほど、歯止めが効かなくなったのは、僕だけが悪いわけではないと思う。
どうせ、1週間は部屋に閉じこもるつもりだったんだし、構わないよな。
幸せだ。
アニエスはいつも僕を幸せにしてくれる。
こんな時間が永遠に続くと良い。心からそう思った。
長かった。
やっと、アニエスが僕の妻になった。
これでもう、誰かに奪われる心配をしなくて良くなった。
アニエスは人気者だから、手に入るまで気が抜けなかった。
生まれた時、王太子である僕と、筆頭公爵家令嬢であるアニエスは、婚約者となった。
青みがかった銀色の髪と、空色の瞳の女の子。
4歳の時、初めて会った婚約者は、とても可愛らしい女の子だった。
だけど、いつも僕を熱い目で見ていたはずの婚約者が、10歳の頃から妙にそっけなくなった。
何かした覚えはないのに、どうして?
嫌われてはいない。だけど、好かれてもいない気がした。
僕に興味がない。
それに気づいた時、僕の心はアニエスにとらえられてしまった。
アニエスの気を引きたい。
アニエスに振り向いて欲しい。
僕はいつのまにか、婚約者に夢中になった。
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やっと手に入れた。僕の美しい女神。
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僕は、自分がこんなに何かに執着する日が来るなんて、思いもしなかった。
「アニエス。愛してる」
「マリ・・・ウス様。わたくしもお慕いして・・・ぅんっ!」
アニエスの言葉を、唇ごと奪った。
角度を変え、何度も何度も繰り返し重ね、そして深さを増していく。
唇を離した時、アニエスの瞳はとろんと蕩けて、その愛らしい胸が大きく上下していた。
その膨らみにそっと触れる。
ピクリと体を震わせたアニエスに、再び口付けた。
可愛い。可愛い。可愛すぎる。
歯止めが効かない。
唇から、頬へ。頬から、首筋へ。
口付けを愛撫という名に変えながら、アニエスに与え続ける。
「アニエス。アニエス。愛しい僕のお姫様。君を誰よりも大切にしたいのに、ごめん、歯止めが効かない」
「マリウス様。わたくしの大切な旦那様。わたくしをマリ様のモノにして下さい」
「アニエス、煽らないで」
痛い思いをさせたくないのに。優しくしたいのに。
アニエスは分かってない。
僕がどれだけ、アニエスを欲しているのか。
「出来る限り、優しくする」
自信はないが、優しくしたいと思っている。
アニエスの白い肌に、アニエスの反応を確認しながら、赤い花を散らせる。
「んっ、んぅん・・・」
「アニエス。可愛い声をもっと聞かせて」
我慢しているアニエスの唇に、再び口付けをする。
ペロリと唇を舐めると、赤く染まったアニエスの顔が、さらに真っ赤になった。
本当に可愛いな。
翌朝アニエスがベッドから起き上がれないほど、歯止めが効かなくなったのは、僕だけが悪いわけではないと思う。
どうせ、1週間は部屋に閉じこもるつもりだったんだし、構わないよな。
幸せだ。
アニエスはいつも僕を幸せにしてくれる。
こんな時間が永遠に続くと良い。心からそう思った。
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