転生ガチャで悪役令嬢になりました

みおな

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ダンスレッスン

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「あっ!ごめんなさい」

 ステップを間違えて、クリス様の足を踏んでしまった。
 これで3歳目だわ。やっぱり私、運動のセンスがないのかも。

「大丈夫。焦らないでいいから。音楽をよく聞いて、僕に任せて」

 クリス様は、毎回そう言って優しく微笑んでくれるけど、王太子殿下の足を何度も踏むなんて。

 私はクリス様の婚約者になったから、王太子殿下が出席するパーティーには、本来なら一緒に参加しなきゃなのよね。

 まだ、学園に入学する前だからと、クリス様がお断りして下さってるみたいなんだけど。

 王太子妃教育の中にもダンスレッスンがあるらしいんだけど、クリス様が公爵家で練習すればいいって言うのよね。

 どうやらクリス様は、第2王子と私を会わせたくないみたい。

 王太子妃教育も、第2王子が学園に通っている時間に行おうとしてるみたいで、できる限りのことは公爵家でやっておきたいんだって。

 私はクリス様の婚約者なのだし、そこまでしなくてもと思うけど、私も別に会いたいわけじゃないし、変に乙女ゲームの強制力とかあったら困るから、クリス様にお任せした。

 やっぱり、ダンスの先生をお呼びしたほうがいいんじゃないかな。

 このままじゃ、クリス様に怪我をさせてしまうわ。

「駄目だよ、ルミィ。僕のことだけ見て、僕のことだけ考えて」

 グッと抱き寄せられて、クリス様の腕の中に閉じ込められてしまう。

「く、クリス様・・・」

「何度も練習すれば、ルミィならすぐに上達するよ。それにルミィは優秀だから、その他の王太子妃教育の時間を減らせるから、その分ゆっくりダンスレッスンをしよう」

「でも、クリス様に痛い思いをさせてしまいます・・・」

「ルミィから与えられる痛みなら、それを他の誰にも譲れないよ。それに、嬉しいんだ。ルミィが僕の手を取って、一生懸命踊るのを目の前で見れるんだから」

 そんな風に言われたら、ダンスの先生を頼むなんて言えなくなる。

「ルミィ。たとえ練習でも、他の人間にルミィを触らせるつもりはない。この先、ルミィと踊るのは練習も本番も僕だけだ」

「え、でも、王太子妃となれば、他国の王族とかと踊ることだって・・・」

「絶対に嫌だ」

 固い表情で、拗ねたようにそんなこと言われても。
 別に、私が他の人と踊りたいって言ってるわけじゃないんだから。

 でも、ラノベで読んだりした限りでは、夜会とかで踊ったりしてた、と思う。

 本当に・・・困った人。
抱き寄せられた胸元に頬を当て、繋いだままの手をギュッと握った。
 身長差もあって、バランスの悪い私とクリス様。

 仕方ない。
せめて足を踏まないように、頑張ろう。


 
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