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公爵令嬢のひとり言17
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婚約破棄宣言。
乙女ゲームのラノベを読むたび思ってたけど、どうして衆人の前で宣言するのかしらね。
多分、悪役令嬢を貶めてヒロインとの仲を正当化させたいんだろうけど、どう考えても悪手よね。
シシリーってば転生者らしいのに、ざまあされるラノベとかアニメとか見たことないのかしら?
自分だけは大丈夫だと思ってる?
もしそうなら、お花畑にも程があるわ。
セルビア様もロックベル様も頭の中に花でも咲いてるのかしら?
それともシワがなくてツルッツルなの?
アナ様と交際しているから、婚約破棄?
本当にそれが通用すると思っているの?自分が不貞をしたのだと言ってるだけなのに?
「何かご用でしょうか?ロックベル侯爵令息様」
「来たか、カーラ。俺はこの場でお前との婚約を破棄する!俺はここにいるアナ・オフリー嬢と真実の愛で結ばれているのだ」
「メルティン。僕も君との婚約を破棄させてもらう。僕とアナ嬢は愛し合っているからね」
どうして婚約破棄の時って、真実の愛って言うのかしら。
確かに政略結婚と恋愛は違うけど。
高位貴族の、しかも嫡男なんだから政略結婚をそう簡単に覆していいわけないことくらいわかりそうなものなのに。
真実の愛の相手と結ばれたいなら、そんな相手が見つかるまで婚約を結ばなきゃ良いのよ。
ライアン殿下やリリアナ様が、何故婚約者を決めていなかったのか、理解していないの?
大体、納得の上で婚約したなら、最後まで責任を果たすべきじゃないの?
本当に他の人を好きになって、もうどうしようもなくなったのなら、自分側が有責での婚約解消を、相手に土下座でもしてお願いするのが普通なんじゃないの?
「申し訳ありませんが、ジョルダン侯爵令嬢と呼んで下さいませんか?ロックベル侯爵子息様に名前で呼ばれたくありませんわ」
「なっ!お前は本当に生意気だな。そんなだから婚約者に婚約破棄されるんだ!」
あらまぁ。
ロックベル様の言葉に、周囲のご令嬢方が不快そうに眉をしかめてるわ。
「ジョルダン侯爵令嬢。そんな言い方をするもんじゃないよ。女性は可愛らしくないと」
「アナ様が可愛らしいのは私も同意しますが、セルビア公爵令息様?貴方にもお伝えしたいことがありますわ。私のこともフィクサーとお呼び下さい。私たちは名で呼び合う仲ではないのですから」
メルティン様が穏やかに、でも冷たさを感じさせる声でセルビア様に話しかける。
あんなにセルビア様を慕い、婚約を解消することを躊躇っていたメルティン様。
自分を好いているはずの婚約者からの冷たい言葉に、セルビア様は目を丸くしていた。
馬鹿ね。
女がいつまでも自分を好きだと思うなんて。
女の方が割り切るのが早いのよ。女々しいのは男の方よ。
乙女ゲームのラノベを読むたび思ってたけど、どうして衆人の前で宣言するのかしらね。
多分、悪役令嬢を貶めてヒロインとの仲を正当化させたいんだろうけど、どう考えても悪手よね。
シシリーってば転生者らしいのに、ざまあされるラノベとかアニメとか見たことないのかしら?
自分だけは大丈夫だと思ってる?
もしそうなら、お花畑にも程があるわ。
セルビア様もロックベル様も頭の中に花でも咲いてるのかしら?
それともシワがなくてツルッツルなの?
アナ様と交際しているから、婚約破棄?
本当にそれが通用すると思っているの?自分が不貞をしたのだと言ってるだけなのに?
「何かご用でしょうか?ロックベル侯爵令息様」
「来たか、カーラ。俺はこの場でお前との婚約を破棄する!俺はここにいるアナ・オフリー嬢と真実の愛で結ばれているのだ」
「メルティン。僕も君との婚約を破棄させてもらう。僕とアナ嬢は愛し合っているからね」
どうして婚約破棄の時って、真実の愛って言うのかしら。
確かに政略結婚と恋愛は違うけど。
高位貴族の、しかも嫡男なんだから政略結婚をそう簡単に覆していいわけないことくらいわかりそうなものなのに。
真実の愛の相手と結ばれたいなら、そんな相手が見つかるまで婚約を結ばなきゃ良いのよ。
ライアン殿下やリリアナ様が、何故婚約者を決めていなかったのか、理解していないの?
大体、納得の上で婚約したなら、最後まで責任を果たすべきじゃないの?
本当に他の人を好きになって、もうどうしようもなくなったのなら、自分側が有責での婚約解消を、相手に土下座でもしてお願いするのが普通なんじゃないの?
「申し訳ありませんが、ジョルダン侯爵令嬢と呼んで下さいませんか?ロックベル侯爵子息様に名前で呼ばれたくありませんわ」
「なっ!お前は本当に生意気だな。そんなだから婚約者に婚約破棄されるんだ!」
あらまぁ。
ロックベル様の言葉に、周囲のご令嬢方が不快そうに眉をしかめてるわ。
「ジョルダン侯爵令嬢。そんな言い方をするもんじゃないよ。女性は可愛らしくないと」
「アナ様が可愛らしいのは私も同意しますが、セルビア公爵令息様?貴方にもお伝えしたいことがありますわ。私のこともフィクサーとお呼び下さい。私たちは名で呼び合う仲ではないのですから」
メルティン様が穏やかに、でも冷たさを感じさせる声でセルビア様に話しかける。
あんなにセルビア様を慕い、婚約を解消することを躊躇っていたメルティン様。
自分を好いているはずの婚約者からの冷たい言葉に、セルビア様は目を丸くしていた。
馬鹿ね。
女がいつまでも自分を好きだと思うなんて。
女の方が割り切るのが早いのよ。女々しいのは男の方よ。
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