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私は意外と残酷なの〜ラグノア公爵令嬢シャルロット視点〜
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カール様が選んだのは、隣国の奴隷商にエリサさんを売ることでした。
「わ、私は男爵令嬢なのよっ。下位とはいえ勝手に貴族を奴隷になんて・・・」
「ん?ああ。残念だが君はもう貴族じゃない。君の父親は君を廃籍した」
カール様に、ヒロインだと訴えても通じないと分かったのでしょう。
今度は貴族令嬢だと喚いてますけど、残念でしたね。
コストナー男爵様は、このパーティーの前に貴女を勘当しましたわ。
それはそうですわね。
国王陛下たちが、娘を切り捨てるか、爵位を捨てるか、どちらかを選ぶようにと言われたそうです。
わけのわからないことを言って、男爵家を破滅に追い込んだ娘を切り捨てるのは、当然ですわね。
男爵様は、管理不行き届きで準男爵と降爵となりました。
まぁ、厳しくしたところで聞かなかったでしょうしね。
妥当だと思います。
「う、嘘・・・何でっ、なんでこんなことに」
ローゼンタール王国にも奴隷商はあるのですが、国王陛下たちがこの方をこの国に置いておきたくないそうです。
同感です。
それにエリサさんの為にも、他国へ行かれた方がいいと思いますわ。
カール様は、私に害を加えようとした方を許すような方ではありませんの。
この方は、私が望めば平民になった少女ひとり消すことなど、なんとも思っていない方です。
「ちょ、ちょっと、シャルロット!あなた、同じ令嬢が、奴隷になることを何とも思わないのっ?」
「あら?エリサさんたちは、私を断罪するつもりだったのでしょう?断罪は何をご希望するつもりでした?修道院?それとも処刑かしら?」
小説の中では、私もアリスティア様も婚約者だった王太子殿下に処刑されましたわ。
ここをゲームだと思っているヒロインさんなら、処刑するつもりだったのでしょう?
もちろん、王太子殿下は私の婚約者ではないですし、現実の王太子殿下はそんな愚かな真似はなさらないでしょうけど。
「僕のシャルロットを・・・処刑?」
「ヒッ・・・!」
カール様の殺気に当てられ、エリサさんは腰を抜かせてしまいました。
「な、なんで・・・ここは、ヒロインのための世界のはずなのに・・・」
カール様の指示で、エリサさんが拘束されます。
このまま他国へ送られるそうですわ。
ああ。そうでした。
泣きながらブツブツ言っているエリサさんに、ひとつ言っておきたいことがありました。
「エリサさん。この世界は小説の世界ではなく、私たち生きてる人間の世界なんですよ。だから、ヒロインも悪役令嬢も攻略対象もいないんです。それに気付いてたら、こんなことにはならなかったんですけどね」
「!」
アンタ!転生者・・・そう叫ぶエリサさんは、そのまま会場の外へと引きずられて行きました。
ごめんなさいね?私、そんなに優しくないんです。
「わ、私は男爵令嬢なのよっ。下位とはいえ勝手に貴族を奴隷になんて・・・」
「ん?ああ。残念だが君はもう貴族じゃない。君の父親は君を廃籍した」
カール様に、ヒロインだと訴えても通じないと分かったのでしょう。
今度は貴族令嬢だと喚いてますけど、残念でしたね。
コストナー男爵様は、このパーティーの前に貴女を勘当しましたわ。
それはそうですわね。
国王陛下たちが、娘を切り捨てるか、爵位を捨てるか、どちらかを選ぶようにと言われたそうです。
わけのわからないことを言って、男爵家を破滅に追い込んだ娘を切り捨てるのは、当然ですわね。
男爵様は、管理不行き届きで準男爵と降爵となりました。
まぁ、厳しくしたところで聞かなかったでしょうしね。
妥当だと思います。
「う、嘘・・・何でっ、なんでこんなことに」
ローゼンタール王国にも奴隷商はあるのですが、国王陛下たちがこの方をこの国に置いておきたくないそうです。
同感です。
それにエリサさんの為にも、他国へ行かれた方がいいと思いますわ。
カール様は、私に害を加えようとした方を許すような方ではありませんの。
この方は、私が望めば平民になった少女ひとり消すことなど、なんとも思っていない方です。
「ちょ、ちょっと、シャルロット!あなた、同じ令嬢が、奴隷になることを何とも思わないのっ?」
「あら?エリサさんたちは、私を断罪するつもりだったのでしょう?断罪は何をご希望するつもりでした?修道院?それとも処刑かしら?」
小説の中では、私もアリスティア様も婚約者だった王太子殿下に処刑されましたわ。
ここをゲームだと思っているヒロインさんなら、処刑するつもりだったのでしょう?
もちろん、王太子殿下は私の婚約者ではないですし、現実の王太子殿下はそんな愚かな真似はなさらないでしょうけど。
「僕のシャルロットを・・・処刑?」
「ヒッ・・・!」
カール様の殺気に当てられ、エリサさんは腰を抜かせてしまいました。
「な、なんで・・・ここは、ヒロインのための世界のはずなのに・・・」
カール様の指示で、エリサさんが拘束されます。
このまま他国へ送られるそうですわ。
ああ。そうでした。
泣きながらブツブツ言っているエリサさんに、ひとつ言っておきたいことがありました。
「エリサさん。この世界は小説の世界ではなく、私たち生きてる人間の世界なんですよ。だから、ヒロインも悪役令嬢も攻略対象もいないんです。それに気付いてたら、こんなことにはならなかったんですけどね」
「!」
アンタ!転生者・・・そう叫ぶエリサさんは、そのまま会場の外へと引きずられて行きました。
ごめんなさいね?私、そんなに優しくないんです。
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