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49.拒絶させてもらいます
「あ、アイシュ!」
辺りを見回している時点で、嫌な予感はしていたのよ。
二人して私の元に駆け寄って来た。
「アイシュ!僕は本当に君を愛しているんだっ!」
「アイシュ!わたくしたち、お友達でしょう?その、アスランのことは謝るわ。れ、レオナルド様がお留守で寂しくて、その・・・」
「・・・」
呆れてものが言えないわ。
婚約者が留守で寂しいからって、その度に不貞をされたらたまらないわよ。
それに確かに決定的になったのは、私と王太子殿下が留守になってかららしいけど、それらしき傾向はあったと聞いたわ。
「アイシュ!許してくれるよね?君も僕のことを愛してくれているだろう?もう二度とふらついたりしない。君のことが本当に好きなんだ!」
私を抱きしめようと伸ばして来た手を、リュカがはねのけた。
「ッ!お前っ、僕は王族だぞっ!処罰されたくなければそこを退けっ!」
「処罰されるというのなら、甘んじて受けましょう。ですが、お嬢様に触れさせるわけにはいきません」
「僕は婚約者だぞっ!」
「あら?婚約は国王陛下が白紙撤回してくださいましたわ。ですから、私と第二王子殿下は婚約者ではございませんわよ」
リュカが守ってくれている後ろから、反論だけさせてもらう。
もちろん、リュカを処罰なんてさせないわ。
「アイシュ!」
「あらあら。婚約者でもない令嬢を、名で呼ぶのは失礼でしてよ。私のことはフローレンス公爵令嬢と家名でお呼びください」
「き、君は僕を愛してくれていたんじゃないのか?」
「私にとって第二王子殿下は、初恋の方でしたわ。生まれた時からの婚約者に好きな方が出来て婚約解消となった時、婚約を申し込んでくださったこと感謝していますわ。この方とならお互いずっと信じ合い思い合えると思っておりましたのに・・・まさかこんな裏切りにあうとは思いもしませんでした。それも、実のお兄様の婚約者とだなんて!ずっと好きだったからと告白されて、結局お気持ちに応えたんでしょう?そんな手で触れないで下さいませ。気持ち悪い」
最後まではしていないけど、それに準ずる行為はしていたとお聞きしている。
最後までしなかったのは、王太子殿下との婚姻の際、純潔である証が必要だから。
もしそうでなければ、最後までしていたわよね。
私に気持ち悪いと言われて、アスラン殿下はその場に崩れ落ちた。
周囲の蔑むような視線は、鋭さを増している。
「アイシュ、その・・・ごめんなさい。許してもらえないかもしれないけど、わたくし・・・」
「ええ。許しません。私とアイボリー公爵令嬢様は友達ではなかったようですから、私のことを名で呼ぶのはおやめください」
「何故そんな酷いことを言うの?わたくしたち、仲良くしていたじゃない!初めての友達だって言ってくれたでしょう?」
でも、貴女は友情より男を取ったのよね?
辺りを見回している時点で、嫌な予感はしていたのよ。
二人して私の元に駆け寄って来た。
「アイシュ!僕は本当に君を愛しているんだっ!」
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「・・・」
呆れてものが言えないわ。
婚約者が留守で寂しいからって、その度に不貞をされたらたまらないわよ。
それに確かに決定的になったのは、私と王太子殿下が留守になってかららしいけど、それらしき傾向はあったと聞いたわ。
「アイシュ!許してくれるよね?君も僕のことを愛してくれているだろう?もう二度とふらついたりしない。君のことが本当に好きなんだ!」
私を抱きしめようと伸ばして来た手を、リュカがはねのけた。
「ッ!お前っ、僕は王族だぞっ!処罰されたくなければそこを退けっ!」
「処罰されるというのなら、甘んじて受けましょう。ですが、お嬢様に触れさせるわけにはいきません」
「僕は婚約者だぞっ!」
「あら?婚約は国王陛下が白紙撤回してくださいましたわ。ですから、私と第二王子殿下は婚約者ではございませんわよ」
リュカが守ってくれている後ろから、反論だけさせてもらう。
もちろん、リュカを処罰なんてさせないわ。
「アイシュ!」
「あらあら。婚約者でもない令嬢を、名で呼ぶのは失礼でしてよ。私のことはフローレンス公爵令嬢と家名でお呼びください」
「き、君は僕を愛してくれていたんじゃないのか?」
「私にとって第二王子殿下は、初恋の方でしたわ。生まれた時からの婚約者に好きな方が出来て婚約解消となった時、婚約を申し込んでくださったこと感謝していますわ。この方とならお互いずっと信じ合い思い合えると思っておりましたのに・・・まさかこんな裏切りにあうとは思いもしませんでした。それも、実のお兄様の婚約者とだなんて!ずっと好きだったからと告白されて、結局お気持ちに応えたんでしょう?そんな手で触れないで下さいませ。気持ち悪い」
最後まではしていないけど、それに準ずる行為はしていたとお聞きしている。
最後までしなかったのは、王太子殿下との婚姻の際、純潔である証が必要だから。
もしそうでなければ、最後までしていたわよね。
私に気持ち悪いと言われて、アスラン殿下はその場に崩れ落ちた。
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「アイシュ、その・・・ごめんなさい。許してもらえないかもしれないけど、わたくし・・・」
「ええ。許しません。私とアイボリー公爵令嬢様は友達ではなかったようですから、私のことを名で呼ぶのはおやめください」
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